◆ 2025年度本試験概要
◆ 2025年度本試験の分析
● 試作問題どおりに新課程で追加された内容が出題され、方針や求められる能力は特に変化がなかった。
● 各大問の前半は知識・技能を問う内容が多く、手早く確実に処理することが前提となる。
後半は「問題解決に向けて構想・見通しを立てること」「解決過程を振り返るなどして概念を形成・体系化すること」を問われ、思考力・判断力が要求される。
● 第2問:問題の設定や目的を正確に理解して(多くの情報の中から必要なものを取り出す)、数式に落とし込む力が問われた。
● 第3問(2)(ii):微積分は計算中心の問題ではなく、図形と式を関連づける問題や抽象的な考察をする問題が好まれて出題されており、数的処理能力だけでなく総合的な数学的思考力で差がついたであろう。
● 第7問(3):解決過程を振り返り、得られた結果を異なる事象に活用する力が問われている。実際に計算しても解答できるが、時間内で全問完答することはできなかったであろう。
◆ 2026年度共通テストに向けて
● 共通テストでは、大問の前半で正答を得られていても前問までの解決過程の振り返りを意識できていないと時間を無駄にすることがよく見られる。大問の後半の思考力・判断力を要する設問に対応するためにも、正答を得られただけで満足するのではなく「もっと工夫して効率よく計算できないか」「この結果をもとに、何か新しいことが言えないか」のように掘り下げて考える習慣を普段の学習から身につけておきたい。
● 共通テスト対策書籍を利用する時も、「正答を得られた問題であっても必ず解答解説を確認すること」「時間内に解けなかった問題も解答解説を見る前に解いておくこと」が特に重要となる。試験時間内で解答する演習だけでなく、じっくりと考えた上で詳しい解答解説で振り返る時間を設けてほしい。
■ パワーマックス共通テスト対応模試
・新課程の設問構成に揃えた上で、多様な見方・考え方ができる問題や、統合的・発展的に考える問題を幅広い分野で出題する
■ 共通テスト分野別演習
・共通テスト出題範囲の全分野を要点→練習問題→実戦問題と3段階で構成
・思考力・判断力を伸ばす前提となる知識・技能をしっかりと身につけられる内容