ビジネス英語の勉強法-「使える語彙」を身につけよう-

日本には「宝の持ち腐れ」ということわざがあります。「役に立つものを持ちながら、有効に使わない」「才能を持ちながら、それを活用しない」などの意味ですが、英語学習にもあてはまる言葉です。

例えば、英語学習の典型的な悩みとして「わかったつもりなのだけど、実際に書く/話すときにうまくいかない」という人は非常に多いです。あるいは、「わからない単語が出てきてパニックに…」というのはリスニングでありがちな課題と言えるでしょう。

今回は、使える英語を身につけるうえで大切な「語彙力」について取り上げます。

語彙における「知っている」と「使える」の違い

語彙（ボキャブラリー）とは、簡単に言えば「知っている単語の数」という意味ですが、より細かく2つに分けることができます。

知っている言葉（理解語彙）

使える言葉（使用語彙）

英語学習では、まず理解語彙を増やして、リスニングでの「聞いたことがない」や、リーディングでの「見たことがない」を減らすことが大切です。多くの言葉を知っていれば、相手の意図を十分に理解できるようになります。また、自分自身が発する言葉の選択肢（いわば「手札」）が増えます。

そのうえで、使用語彙を増やすことに取り組みます。スピーキングやライティングなど、自分自身から発信する場面においては、理解語彙の中から適切な言葉を選択することが大切です。TPO（場の状況）をふまえたうえで、自らの理解語彙（手札）から適切な言葉（カード）を使っていく…というイメージです。

例えばスポーツチームなら、優秀な選手を集めることで選択肢が増えますが、最終的には彼らをうまく起用する監督がいなければ成功にはたどり着きません。カードゲームでも、手札が増えれば戦い方のバリエーションは広がりますが、それらの組み合わせや使用方法が適切でなければ、勝つことは難しいでしょう。

このように、「知っている」を増やしながら、「使える」レベルまで持っていくのが大切なのです。
それでは、どのように語彙を増やしていけばよいのでしょうか。

「使えるようになる」ことを意識した学習を

まず、理解語彙については、学校での英単語学習を活かすことができます。現在の学習指導要領では、小学校～高校までの英語学習において、4000語～5000語を学ぶことになっています。これらの語彙を「使える」レベルまで引き上げれば、基本的な英語コミュニケーションは十分に成立します。

さらに、使用語彙として、自分の言葉で自然に使えるようになるためには、4技能を意識した言語トレーニングが効果的です。「声に出して読む」「耳から聞いて話す」「書いて覚える」など、「聴く」「読む」「書く」「話す」を意識したトレーニングをしながら学ぶことで、自然と「使える」ようになっていきます。

ビジネス特化の英語へ磨き上げる「Asteria for Business」

Ｚ会の社会人向けビジネス英語講座「Asteria for Business」は、ビジネスで「使える」英語を身につけることを目的とした実践的なプログラムです。

ビジネスシーンでよく使われる表現を使用語彙として習得するために、4技能をフル活用して学んでいきますので、「使える」レベルまで見据えた効率・効果的な学習が可能です。さらに、添削指導や英会話レッスンにより、質の高いアウトプット学習を積み重ねて、ビジネス特化の使用語彙として磨き上げていきます。

CEFR-J※に基づく細かいレベル設定のもとで学習を進めるので、学び直しから始めたい方も、高いレベルにチャレンジしたい方も、ご自身にぴったりの学習に取り組めます。
※国際的な言語運用能力の指標 “CEFR” をベースに、日本における英語教育での利用を目的として構築された指標