新大学入試の基本

 

大学入試はどうかわる?新大学入試のポイント解説

これからの学び-
なぜ大学入試は変わるのか

これからの世の中は先を見通すことが難しいと言われます。たとえば、アメリカの大学教授が「2011年にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く」という予測をしています。

日本に目を向けると、少子高齢化が進み、労働人口の大幅な減少により生産性が低下していくことが予想されます。さらにそれをAIやロボットによって補っていくこともあわせて想像できますが、その時、人はどのように働いていくのか、そして、そのためにどういった能力が必要で、そのためにどういった学びが必要なのか。このことは、未来を考える上で、非常に大きな問題です。

また、IT化により、いろいろなことができるようになりました。誰でも手軽に検索で知識を仕入れることができ、世界中の誰とでもすぐにつながることができます。一方で、もはや情報の海をコントロールすることは難しくなり、真の情報が何かを判断する力も必要になってきます。こういった力も今後は伸ばしていかないといけないでしょう。

我われは今までの歴史で経験してこなかった時代に突入しつつあります。このような先の見えない状況のなかで、自ら問題を発見し、他者と協力して課題を解決していくための資質や能力を育む教育が必要になりました。学校教育法等に「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」という、三つの重要な要素(いわゆる「学力の三要素」)から構成される「確かな学力」を育むことが重要であることが明確に示されたのもそのためです。

そして、その実現に向けて、「高大接続改革」が行われます。高校が、大学入試が、大学が、それぞれでばらばらに改革を行っては、「学力の3要素」を適切に身につけさせることは難しくなります。そこで、高校と大学、そしてそれを結ぶ大学入試の、「三位一体」の改革が必要になりました。それが「高大接続改革」です。そういった背景のもと、新大学入試は行われるのです。

 

大学入試はどう変わる?
新大学入試のポイント

では、「学力の3要素」の観点から見たときに、現行の入試と、新大学入試では、どういった違いがあるのでしょうか。

〔ポイント!〕
現行の入試と、2020年以降に実施される新大学入試の違い

【現行のセンター試験や個別試験】
現行の入試では、センター試験では「知識・技能」を問い、個別試験では、「知識・技能」と「思考力」や「表現力」を問う出題がされていますが、思考力や表現力は大学によって問われるレベル、形式が異なり、全般的に知識重視の風潮が強いと言われています。また、推薦・AO入試の門戸が広がった結果、逆に知識・技能があまり問われずに大学に入学することもあり得ます。

【2020年以降に実施される新大学入試で問われること】

  • これまで以上に多面的・総合的に人物を評価する入試への転換
  • センター試験を廃止し、思考力・判断力・表現力も評価する「大学入学共通テスト」を導入
  • 各大学の個別選抜は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を明確化、より多面的な選抜方法
  • AO入試や推薦入試は、AO入試→「総合型選抜」、推薦入試→「学校推薦型選抜」と名称が変わり、小論文、プレゼンテーションや大学入学共通テストなどを通じて、基礎学力を問う試験を必須化する方針

また、個別試験においては、従来の知識・技能、思考力や表現力に加え、主体性や協働性といった、今まで試験では出題されなかった内容が課される方向で検討されています。

※試験の難易度の比較ではありません。

 

大学入学共通テストについては、すでに試行調査(プレテスト)が実施されており、その問題を見ると、イメージいただけるかと思います。

 

また、実は【主体性・多様性・協働性】を問う出題は、一部の大学ですでに始まっています。たとえば、図書館で調べてレポートを書き、グループ討論・面接も実施する入試(お茶の水女子大学の新フンボルト入試)や、難民問題や人口問題に関する対応についてグループディスカッションを行う入試(東京大学法学部の推薦入試)など、入試で【主体性・多様性・協働性】を問う大学が出てきています。

 

このように、大学入試、そして教育そのものが大きく変わろうとしています。「高大接続改革」なので、大学の学び、高校の学びにも変革が起きようとしています。さらに、高校入試、中学校での学び、すべてに影響していきます。

Z会の通信教育では、「思考力」を鍛える問題を出題します。

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大学入学共通テストとは?大学入学共通テストのポイント解説

どう変わる?
センター試験から大学入学共通テストへ

現行の入試では、センター試験では「知識・技能」を問い、個別試験では「知識・技能」と「思考力」や「表現力」を問う出題がされています(なお、個別試験での思考力や表現力については大学によって問われるレベル、形式が異なります)。そのため、大学入試全体として、知識重視の風潮が強いと言われています。

そこで、「知識・技能」を引き続き重視しならがも、「思考力・判断力・表現力」をも評価する形に変わる【大学入学共通テスト】が2021年1月から始まります。

〔ポイント!〕
現行のセンター試験と、大学入学共通テストの違い〔2020年1月30日改訂版〕

【英語】
「英語【筆記】」が「英語【リーディング】」と名称が変更となり、配点が200点→100点となりました。試行テストでは、発音・アクセントの問題や文法問題等が消え、名実ともに「リーディング」の力を測る試験となっています。
「英語【リスニング】」は配点が50点→100点となり、配点が上がっていますが、大学により、リーディングとリスニングの配点比率を変更でき、大学によっては従来の4:1の配点割合としている場合もあるため注意が必要です。ただし、リスニングの読み上げ回数が1回のものが出題されるなど、難易度は上がることが見込まれます。

【数学】(2020年1月29日の情報を元に更新)
「数学Ⅰ・数学A」に記述式問題が追加される予定でしたが出題が見送られました。試験時間は、60分→70分となります。配点は100点と変わりません。大問構成に変更はない見込みですが、各大問の配点は変更の可能性があります。また、日常の事象や数学の良さを実感できる題材等の出題可能性があります。

【国語】(2020年1月29日の情報を元に更新)
4題構成が5題構成となり、第1問に記述式問題が追加される予定でしたが、4題構成80分と、大問数・試験時間はセンター試験と変更はありませんでした。ただし、異なる分野の文章を組み合わせ、複数の題材による問題等、センター試験からの変化が見込まれます。

【全体・その他の科目】
試験時間、解答形式、配点(満点)については、センター試験から変更はない見込みです。全体の分量としてはそれほど変化はない見込みですが、大問数は流動的です。

ただし、全体的に、「正解が一つではない」「正解がない場合は0を選ぶ」など、単純な消去法では対応できない出題がなされる見込みです。特に平成30年11月の試行調査の「倫理」で出題された、複数の小問が連動する出題 -4つの小問が連動しており、1つ目の小問で何を選ぶかによって残り3問の正解が異なる出題 -は、マーク式の試験の特徴を生かしつつ、知識と思考力を連動させる問題と言えます。

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2021年度に初めて実施される「共通テスト」には、過去問がありません。そのため、Z会では、大学受験生の方が初めての共通テストに自信を持って臨めるよう、形式もレベル感も新傾向に即した、共通テスト対策専用の講座「共通テスト攻略演習」をご用意しました。
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公開日:2019/11/01、最新更新日:2020/04/01

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