Column 19年12月 ロボットと教科の学び

「ロボット」として思い浮かべるのは、アニメや漫画の世界で出てくる人の形をしたロボット…という方も多いかと思いますが、工場で使われる人の作業の代替としての産業用ロボットも昔から活躍してきました。そして、ここ数年、家事や介護などの日常生活を支援するロボットの活躍が目立ってきています。

ロボットの活用

力が必要となる介護業界では、以前からロボットの活用が注目されてきました。そして、ここ最近では、ロボット単独ではなく、人間の力を補助(アシスト)するような製品が開発されています。

アシストスーツで重労働も軽々 人手不足や高齢化に対応、物流倉庫や介護施設

https://www.sankei.com/west/news/180130/wst1801300001-n1.html

また、介護する側の支援をするだけではなく、介護される側にも役立つロボットの開発も進んできています。

要介護者に「ロボスーツ」 立つ座る、歩行もアシスト

https://www.sankei.com/life/news/191001/lif1910010021-n1.html

医療現場では、ペットのようなロボットとして有名な「aibo」の長期療養中の子供への効果を検証する取り組みも始まっています。

療養中の子ども、「aibo」の癒やし効果は?

https://japan.cnet.com/article/35129397/

ここまで、医療や介護現場でのロボットを見てきましたが、ロボットは普段の買い物を便利にする場面でも活躍しそうです。

「分身」使い百貨店でお買い物 ANAと三越伊勢丹、日本橋に限定店舗

https://www.sankei.com/economy/news/191204/ecn1912040025-n1.html

アバターと呼ばれる分身をロボットに託し、離れた場所からでも百貨店で買い物ができるサービスです。百貨店での買い物を楽しみにしているけれど、遠方のためなかなか行くことができない人や外に出ることが難しい高齢者にも、とても喜ばれそうなサービスですね。

ロボットと教科の学び

このようにロボットは、業界問わず、さまざまな場面で活躍を始めています。ロボットやそれを動かすプログラミングの学びは、将来どのような場面で活かされるのか、教科の学びよりも比較的イメージがしやすいかもしれません。では、教科よりもロボットやプログラミングの学びを優先させたほうがいいのか…というと、そうではありません。ロボットやプログラミングを学習する中で、算数や理科の知識が必要となってきますし、つくったロボットを活用させる場面を考えるときには、幅広い知識や経験、そしていろいろな人と協力する力が必要になってくるのです。

そして、今回ご紹介した製品には、大手のメーカーだけではなく、大学発のベンチャー企業がつくったものもあります。これからの時代は、問題意識を持ち、アイデアを実現し、社会をより良くしていこうという姿勢(アントレプレナーシップ)が若いうちから求められてきます。この冬休みは、プログラミング講座でつくった作品を家庭や社会の中でどのように役立てることができそうか…考えてみてもいいかもしれませんね。