Column 21年12月 情報流出防止のために気をつけたいこと

セキュリティベンダーのMcAfee Enterpriseは12月14日、2021年の10大セキュリティ事件を発表しました。第1位には、電子決済サービスを開発・提供する企業から、加盟店や従業員の情報など2000万件以上の情報が流出したと恐れがある事件がランクインしています。

10大セキュリティ事件2021 2位は東京五輪へのサイバー攻撃、1位は?
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news168.html

このように企業から個人情報が流出したというニュースをテレビで見たことがある人は多いでしょう。しかし、企業からの流出だけではなく、正しい情報セキュリティの知識がないと、私たち自身も思わぬ情報流出をしてしまっている恐れがあるのです。どのような行為が情報流出につながるのか、いくつかの例をご紹介いたします。

パスワードの設定

Webメール、SNS、ネットショッピングといったインターネットを介したサービスの多くでは、利用する人が本人であるかを確認するために、ユーザIDとパスワードを求めます。ユーザIDは公開されることも多いので、第三者にばれないようなパスワードを設定することが重要です。
パスワードを設定するうえでは、複数のサービスで同じパスワードを使いまわすことは厳禁です。同じパスワードを使っていると、どこか1か所から流出した場合、そのサービスだけではなく他のサービスについても、芋づる式に不正アクセスされる危険性があるためです。
サービスごとに異なるパスワードを登録しようとすると、その管理が大変になると思われるかもしれません。複雑で推測もされにくいパスワードの設定や管理方法はいろいろなサイトでまとめられていますので、それらを参考にしながら考えていただいてもよいでしょう。

ID・パスワードの使いまわしによる不正利用被害にご注意ください(日本クレジット協会)
https://www.j-credit.or.jp/customer/attention/unauthorized.html

今、パスワードが危ない! チョコっと+パスワード あなたは大丈夫?
https://www.ipa.go.jp/chocotto/pw.html

Wi-Fiスポットの利用

スマートフォン等の普及が進んだこともあり、無線LAN自体は多くの場所で使われています。しかし、ネットを快適に使いたいという人の思いを利用した悪質なWi-Fiスポットもあります。特に端末のWi-Fi設定を自動接続にしている場合、意図せず安全性の低いWi-Fiスポットにつながってしまい、知らないうちに情報が漏れてしまったということになりかねません。Wi-Fiスポットに関する知識を身につけたりお使いの端末の設定を見直したりすることも大切です。

悪意あるWi-Fiスポットを利用したことによる情報流出
https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/trouble/case/wifi.html

無線LANの安全な利用について
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/wi-fi/index.html

情報セキュリティを守るために

今回は2つの例をご紹介しましたが、情報セキュリティを確保するためにはほかにも多くのことに注意する必要があります。悪意を持った人が自分の情報を入手したときに、その情報がどのように使われる可能性があるのかを想像してみると、守るべき情報セキュリティについて、より正しく効果的な対策を考えることができるでしょう。

個人情報流出防止(警視庁)
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/cyber/notes/personal_info.html

Z会では情報セキュリティをはじめとした、情報活用の知識を学ぶ講座も提供しております。知識と実践を通して、新しい時代に求められる能力を身につけていきましょう。