公益信託増進会自然環境保全研究活動助成基金(Z会ファンド)
2023年度の受給者および研究内容
2022年度の受給者および研究内容
2021年度の受給者および研究内容
2020年度の受給者および研究内容
2019年度の受給者および研究内容
2018年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
石川俊之(滋賀大学教育学部・准教授) |
研究題 |
外来種との競合下にあるナリタヨコエビの生息微環境の研究 |
助成金 |
34万円 |
研究者名(所属) |
岸本圭子(新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター・准教授) |
研究題 |
佐渡島固有種サドガエルの生態および生息環境の解明 |
助成金 |
37.8万円 |
研究者名(所属) |
茂木万理菜(宇都宮大学大学院農学研究科・修士課程1年次) |
研究題 |
圃場整備により強化された「中干し」がトウキョウダルマガエル(Pelophyax porosus porosus)の生活史に及ぼす影響の解明 |
助成金 |
49.7万円 |
研究者名(所属) |
栗田隆気(千葉県立中央博物館・研究員) |
研究題 |
慶良間諸島におけるケラマトカゲモドキの生息状況調査 |
助成金 |
49.2万円 |
研究者名(所属) |
野澤文人(琉球大学大学院理工学研究科・博士前期課程) |
研究題 |
ヤンバルクイナの好適生息環境の解明 |
助成金 |
48.1万円 |
2017年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
石山信雄(北海道大学農学研究院森林生態系管理学・学術研究員) |
研究題 |
カワシンジュガイの生息場劣化機構の解明:水域内外の人為的影響に着目して |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
小泉逸郎(北海道大学大学院地球環境科学研究院・准教授) |
研究題 |
局所スケールにおけるニホンザリガニの保全遺伝学的研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
河野誉仁(山口大学大学院創成科学研究科・大学院生) |
研究題 |
リュウキュウアユの在来・導入個体群における好適生息環境の解明 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
浅利裕伸(帯広畜産大学・特任講師) |
研究題 |
奄美大島におけるスミイロオヒキコウモリの生息実態 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
伊藤英之(京都大学野生動物研究センター・特任研究員) |
研究題 |
ツシマヤマネコにおけるマイクロサテライトマーカーの開発及び生態保全に向けた応用 |
助成金 |
50万円 |
2016年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
鴛海智佳(鳥取大学大学院連合農学研究科大学院生) |
研究題 |
ミナミアカヒレタビラ個体群の保全のためのドブガイ類増殖の試みおよび浮出稚 魚の生息環境の保全に関する研究 |
助成金 |
48.5万円 |
研究者名(所属) |
吉田誠(東京大学大気海洋研究所行動生態計測分野博士課程) |
研究題 |
琵琶湖に生息する在来型コイの採餌生態に関する研究 |
助成金 |
49.8万円 |
研究者名(所属) |
中島直久(東京農工大学大学院連合農学研究科博士後期課程) |
研究題 |
トウキョウダルマガエル(Rana porosa porosa)の生息場に影響を与える環境要 因の解明と定量的評価に関する研究 |
助成金 |
49.6万円 |
研究者名(所属) |
関伸一(国立研究開発法人森林総合研究所主任研究員) |
研究題 |
トカラ列島におけるイイジマムシクイの分布と生態に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
関谷知裕(信州大学大学院理学工学系研究科大学院生) |
研究題 |
カワネズミの非侵襲的遺伝子解析法の確立とマイクロサテライトマーカーの開発 |
助成金 |
50万円 |
2015年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
小賀野大一(千葉県検見川高等学校教諭) |
研究題 |
北限域のニホンイシガメの保護・増殖に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
向井喜果(新潟大学自然科学研究科博士課程) |
研究題 |
福島潟で越冬するオオヒシクイの食性解明 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
内田圭(神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究員) |
研究題 |
メタゲノム解析を用いたアカハネバッタの食草および生息環境の解明 |
助成金 |
49.6万円 |
研究者名(所属) |
窪田聖一(愛蝶会会長) |
研究題 |
愛媛県におけるクロヒカゲモドキの生態および生息地保全に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
2014年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
森晃(宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団臨時職員) |
研究題 |
PITタグを用いた小河川におけるギバチ(Pseudobagrus tokiensis)の利用環境の解明 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
森本元(山階鳥類研究所自然誌研究室支援研究員) |
研究題 |
オコジョのハビタット選択と餌資源の地上営巣鳥類巣に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
小峰浩隆(東京農工大学農学府修士課程) |
研究題 |
奄美大島及び徳之島における絶滅危惧種アマミハナサキガエルの保全生態学的 研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
邉見由美(高知大学大学院教育学専攻大学院生) |
研究題 |
クボハゼとチクゼンハゼの生息環境保全に向けた甲殻類の巣穴利用生態の解明 |
助成金 |
50万円 |
2013年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
栗田和紀(京都大学大学院) |
研究題 |
トカラ列島北部において絶滅のおそれのあるトカゲ属集団の保全遺伝学的研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
高橋佑亮(岩手大学) |
研究題 |
希少猛禽類チュウヒの生息地保全に向けた農地利用実態の解明 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
竹内基(岩手県立種市高等学校) |
研究題 |
コガタカワシンジュガイ(Margaritifera togakushiensis )個体群の系統地理と保全に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
白井亮久(武蔵高等学校中学校) |
研究題 |
遺伝子汚染を免れた琵琶湖産イケチョウガイ隔離個体群の保護に関する基礎的研究 |
助成金 |
50万円 |
2012年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
高木俊(東邦大学博士研究員) |
研究題 |
外来捕食者によるオオヒョウタンゴミムシへの影響の評価と対策 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
藤田喜久(琉球大学大学教育センター非常勤講師) |
研究題 |
ミヤコサワガニの繁殖生態および外来生物による被食の実態の解明 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
川本朋慶(九州大学大学院農学研究院大学院生) |
研究題 |
九州北部におけるニッポンバラタナゴの積極的保全・保護に向けた条件検討 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
栗田隆気(琉球大学理工学研究科博士後期過程) |
研究題 |
クロイワトカゲモドキ沖縄島亜種の分類学的研究 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
雲野明(地方独立行政法人北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場研究主任) |
研究題 |
生息環境の保全に向けた繁殖期のクマゲラ生息調査手法に関する研究 |
助成金 |
50万円 |
2011年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
渡辺雅子(阿南工業高等専門学校) |
研究題 |
「ルイスハンミョウの保護及び生息環境保全のための研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
笹川幸治(東京大学大学院) |
研究題 |
「イスミナガゴミムシの保全に関する基礎研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
田中里奈(新潟大学大学院) |
研究題 |
「棚田復元ビオトープにおけるシャープゲンゴロウモドキの生態および生息地保全に関する研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
山中聡(北海道大学大学院) |
研究題 |
「小型コウモリ類の分布を規定する要因の解明-過去の土地利用の影響を把握する-」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
西丸裕敏(琉球大学) |
研究題 |
「沖縄島におけるマサゴハゼの保護に関する基礎研究」 |
助成金 |
50万円 |
2010年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
高橋純一(京都産業大学) |
研究題 |
「京都府にけるヒヌマイトトンボの保全を目的とした人口増殖法に関する研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
富川光(広島大学大学院) |
研究題 |
「シオカワヨコエビの保護・増殖に関する基礎的研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
満尾世志人(東京農工大学) |
研究題 |
「タナゴの生活史と環境利用に関する基礎的研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
川西亮太(愛媛大学大学院) |
研究題 |
「ヒナイシドジョウによる河床間隙域の利用実態に関する研究」 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
水野聖子(岡山大学大学院) |
研究題 |
「ブッポウソウ(Eurystomus orientalis)の繁殖生活史に関する研究」 |
助成金 |
50万円 |
2009年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
江田慧子(信州大学大学院) |
研究題 |
『長野県安曇野におけるオオルリシジミの保護と増殖に関する研究』 |
RDBランク |
絶滅危惧I類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
小林収(長野県長野西高等学校) |
研究題 |
『カワシンジュガイ類幼生の外来サケ科魚類への寄生実験』 |
RDBランク |
絶滅危惧I類、II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
石間妙子(新潟大学大学院) |
研究題 |
『イヌワシの保全を目指した採餌環境の創出計画の立案』 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
西川完途(京都大学大学院) |
研究題 |
『オオダイガハラサンショウウオ九州個体群およびベッコウサンショウウオの分類学的研究』 |
RDBランク |
VU |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
大畑剛史(九州大学水産実験所) |
研究題 |
『九州におけるイチモンジタナゴ・ワタカ・ハスの定着パターン
~希少種・国内外来種の両面を持つ魚類についての研究~』 |
RDBランク |
絶滅危惧IA類、IB、II類 |
助成金 |
50万円 |
2008年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
中尾史郎(京都府立大学大学院) |
研究題 |
『絶滅危惧固有種オヨギカタビロアメンボの固体群保護と増殖に関する研究』 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
難波興之(北海道大学) |
研究題 |
『トウキョウトガリネズミの分布と食性に関わる基礎研究』 |
RDBランク |
絶滅危惧II類(VU) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
佐藤亜希子(琉球大学大学院) |
研究題 |
『ダイトウオオコモリの育仔期における環境利用特性に関する研究』 |
RDBランク |
絶滅危惧IA類(CR) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
早川雅晴(船橋市立船橋高等学校) |
研究題 |
『コアジサシ卵のカラスによる捕食を防ぐための基礎研究』 |
RDBランク |
準絶滅危惧(NT) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
高木雅紀(岐阜県立岐阜高等学校) |
研究題 |
『岐阜県におけるカスミサンショウウオの保護に関する研究』 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
鈴木誉士(近畿大学) |
研究題 |
『堅田内湖に生息する琵琶湖固有魚種ワタカの繁殖生態の解明』 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類 |
助成金 |
50万円 |
2007年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
渡部憲吾(岩手大学大学院) |
研究題 |
『水田地帯に生息するメダカの生息環境の違いが成長へ与える影響について』 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
北野忠(東海大学) |
研究題 |
『南西諸島における絶滅危惧水生甲虫の現状調査と保全策の検討』 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
長坂晶子(北海道立林業試験場) |
研究題 |
『北海道におけるカワシンジュガイの生息環境保全に関する研究』 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
伊藤雅道(横浜国立大学大学院) |
研究題 |
『ハッタミミズの生息現況調査及び生息環境保全に関する研究』 |
助成金 |
50万円 |
2006年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
加賀谷隆(東京大学大学院) |
研究内容 |
『奄美大島における天然記念物イシカワガエルの保全生態学的研究』 |
イシカワガエルは日本で最も美しいカエルと言われ、県指定の天然記念物となっている。しかし、その生態に関する知見は非常に少なく、保全策を講じるに当たって深刻な情報不足が危惧されている。この研究により、本種の基本的な生態についての知見を、従来見落とされがちであった幼生期や繁殖期を含めた全生活史を通して提供することができる。 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類(EN) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
奥山隼一(京都大学大学院) |
研究内容 |
『ウミガメ類(タイマイ・アオウミガメ)放流事業に関する適正な放流時期の解明』 |
ウミガメ類は海洋生物の中でも比較的その行動・生態が研究されている生物であるが、保全に関しては生物学的知見から提言するのみで、保全方法を開発することを目的として定量的に研究を行った例は存在しない。この研究では、地磁気情報の記銘時期と放流後の行動パターンから、ウミガメ類飼育個体の適切な放流サイズを明らかにすることを目的とする。 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類(EN)/ 絶滅危惧II類(VU) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
西原昇吾(東京大学大学院) |
研究内容 |
『シャープゲンゴロウモドキの生息地再生による保全に関する研究』 |
日本の水生昆虫の中で最も絶滅が危惧されているシャープゲンゴロウモドキを対象として、生息地の再生・創出による実践的な保全を行う。本種の生息状況、水生生物相、植生調査、水質などの生息環境を調査した上で、生息地の再生を地元と協働で行い、本種の個体数の変化、生息環境の変化をモニタリングする。さらに、地元と協力した、今後に向けての長期的な保全体制を構築する。 |
RDBランク |
絶滅危惧I類(CR+EN) |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
田口勇輝(大阪府立大学大学院) |
研究内容 |
『兵庫県におけるオオサンショウウオの生息適地の推定と保全計画への適用』 |
オオサンショウウオは、「種の保存法」「特別天然記念物」や「レッドデータブック」など様々な指定を受けている。しかし、保全対策には大きな課題がある。そこには本種の数十年に及ぶ長い寿命が関係する。つまり、開発によって成体の分布が確認されたからといって、繁殖による再生産の可能性を判別できないため、影響なしと結論付けられる事が少なくない。そこで、この研究では広域的な分布可能性について、過去・現在のあらゆる分布情報と各種環境情報から予測し、保全計画への適応を試みる。 |
RDBランク |
準絶滅危惧(NT) |
助成金 |
50万円 |
2005年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
荒谷邦雄(九州大学大学院) |
研究内容 |
『絶滅危惧種ヤンバルテナガコガネの保護・増殖に関する基礎的研究』 |
ヤンバルテナガコガネは、1984年に沖縄本島北部で発見・記録された日本最大の甲虫である。本種は希少性の高さや生息環境の破壊と採集による深刻な影響が危惧されたことからRDBに掲載され、国の天然記念物にも指定された。この研究では、本種の飼育を通じて生活史および幼期形態等を解明し、飼育方法の確立や大規模人工増殖技術の可能性を検討すること等を目的とする。 |
RDBランク |
絶滅危惧種 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
中田和義(北海道大学大学院) |
研究内容 |
『北海道豊似湖に生息する絶滅危惧種ニホンザリガニの保護に関する基礎的研究』 |
2004年6月、北海道えりも町の豊似湖において高密度に生息しているニホンザリガニ(絶滅危急種)の捕食痕が湖岸で大量に発見された。これまでこの湖での捕食痕は全く確認されておらず、こうした大量捕食が続くと豊似湖に生息する個体群にとって深刻な問題となり、個体群の絶滅につながる可能性がある。本研究では、無人自動撮影装置による捕食者の特定を目的とする。 |
RDBランク |
絶滅危急種 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
細将貴(京都大学大学院) |
研究内容 |
『イワサキセダカヘビの食性と人里環境への適応に関する研究』 |
イワサキセダカヘビは、石垣島と西表島に固有のヘビである。餌内容はほぼカタツムリのみであるとされているが、野外での食性はほとんど分かっていない。また、本種は従来森林性であると考えられてきたが、最近は農耕地で発見される例が増えている。この研究では、同種を解剖することなく食性を特定する手法により、本種の餌内容が森林と農耕地でどのように違うのかを明らかにすることを目的とする。 |
RDBランク |
準絶滅危惧種 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
山口剛士(岐阜大学) |
研究内容 |
『ライチョウの感染症制御に関する基礎獣医学的研究』 |
ライチョウが生息する南アルプスには多くの観光客が訪れ、ヒトを介した致死的感染症の発生が危惧されている。しかし、感染症予防のための具体的取り組みは行われていない。本研究では、血清疫学調査による現状の評価(集団)と感染抵抗性機構の解明(個体)を目的として、ライチョウの感染症制御の基礎を構築し、将来における感染症による危機的状況の回避に対して有用なデータを提供する。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
東淳樹(岩手大学) |
研究内容 |
『個体識別したメダカの水田と水路の利用実態に関する研究』 |
岩手県東磐井郡川崎村の門崎地区は、近年激減しているメダカの最大級の生息地である。しかし現在、本地区では水田の整備事業が計画されており、従来の方法を踏襲した場合、本地区のメダカが全滅してしまうのは確実である。本研究では個体識別したメダカの追跡調査により、メダカの移動範囲および水田の利用実態を把握でき、最終的には生態系に配慮した圃場整備の具体的計画案提示が可能となる。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
2004年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
今井秀行(琉球大学理学部海洋自然科学科・助手) |
研究内容 |
『沖縄島産シオマネキ個体群の絶滅回避に必要な保全遺伝学的研究』 |
日本産シオマネキは、局所的に存在する干潟に生息しており、個体群サイズが小さいことや干潟の減少などを理由に、環境庁および県のレッドデータブックではそれぞれ希少種、絶滅危惧種に指定されている。沖縄島における生息状況は厳しいものとなっているが、本種の繁殖が生息域内だけで行なわれているのか否かを分子遺伝学的手法によって示し、生息域保全の重要性を示そうとするものである。 |
RDBランク |
準絶滅危惧 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
渡邊通人(河口湖フィールドセンター自然共生研究室・室長) |
研究内容 |
『絶滅危惧種ミヤマシジミの保全に関する基礎的研究-特にアリ類との共生関係から-』 |
「ミヤマシジミ幼虫と共生アリ類の関係が1対1の関係であるのか」を中心の視点とする。食樹コマツナギ・チョウ幼虫個体群・共生アリ類のコロニーの各分布を調べ、ミヤマシジミ幼虫と共生アリ類の結びつきの程度を知ることで絶滅に瀕している原因を探る。北富士演習場内4箇所にコドラートを設定し、定期的に(適宜連続観察を行ないながら)調査する。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
中村康弘(日本チョウ類保全ネットワーク・代表) |
研究内容 |
『日本産チョウ類地域個体群保全のための生態学的特性および保全の実現可能性に関する基礎研究~ウスイロヒョウモンモドキおよびタイワンツバメシジミにおけるケーススタディ』 |
日本産チョウ類のうち最も絶滅のおそれが心配されている草原性チョウ類は保全の優先順位が高い。ウスイロヒョウモンモドキとタイワンツバメシジミは、ススキ型草地に依存する種とシバ型草地に依存する種であり、生息地が複数地域残されている。この事例をケーススタディとして実効性のある保全策を探り、他の日本産チョウ類地域個体群に普遍化するための要素を導く。 |
RDBランク |
絶滅危惧I類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
内藤順一(広島県立安古市高等学校・教諭) |
研究内容 |
『絶滅のおそれのある広島県産ダルマガエル(岡山種族)の保護に関する研究』 |
ダルマガエルは絶滅のおそれのある種として絶滅危惧II類に指定されている。現在の生息地はわずかに2箇所を残すのみである。そのうちの1箇所、広島県深安郡神辺町は2003年11月の土地区画整理による造成で完全に消滅した。造成に先立ち「広島ダルマガエルの会」を組織して、415個体を緊急避難として捕獲・救出した。本研究はこの個体の野生復帰および広島県産ダルマガエルの保全方針の検討を目的としている。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
中川雅博(近畿大学農学部水産生物学研究室・研究員) |
研究内容 |
『農業用水路におけるスナヤツメの生息環境に関する研究』 |
スナヤツメは、絶滅危惧II類に属する無顎類で、形態学的には区別できないが遺伝学的に相異なる2種が含まれている。滋賀県はこの2種の混生域であることが近年明らかにされた。今後学名を含めた分類学的な検討をはじめ各研究がなされる際に、県下の個体群は貴重である。本研究は5ヵ年にわたり毎月調査されてきたが、ここで得られた知見を学術論文の形で広く発信していきたい。調査は大学生・大学院生・生物学を学ぼうとする中高生の協力も得ており、環境保全の気運が高まることも期待できる。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
2003年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
一木良子(九州大学大学院農学研究院生物保護管理学講座・研究補助員) |
研究内容 |
『九州におけるオオミノガの生息状況に関する研究』 |
幼虫が「ミノムシ」として知られるミノガ科の中でも大型の「オオミノガ」が、1995年頃から全国で急速に減少している。その原因は、オオミノガの幼虫に寄生する「オオミノガヤドリバエ」が日本に入ってきたことにあると考えられている。本研究では、九州において、絶滅の危機に瀕しているオオミノガの保護および増殖を目的として、オオミノガの生息状況を調査するとともに、オオミノガヤドリバエによる寄生がオオミノガ個体群に与える影響を調査する。 |
RDBランク |
– |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
横井謙一(近畿大学大学院農学研究科・大学院生) |
研究内容 |
『絶滅危惧種オガサワラヨシノボリの系統保存に関する研究』 |
オガサワラヨシノボリは、小笠原諸島に固有の淡水性ハゼ科魚類である。生息環境の悪化による絶滅が危惧されているため、生息地の保全はもちろん、野外での絶滅に備え、人為管理下で種を保存するシステムの早急な確立が求められる。本研究では、室内繁殖の詳細な諸条件を飼育実験により明らかにし、得られた結果から繁殖マニュアルを作成する。また、ヨシノボリ類を用いて、精子の凍結保存の基礎条件を実験的に解析する。そして、現地で計画的に採集した本種を用いて精子の凍結保存を行い、生息地や遺伝情報などをデータベース化し、管理・保存する。 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
高麗行武(東京水産大学・博士課程2年) |
研究内容 |
『東京湾の希少ハゼ科魚類の分布及び生息環境調査』 |
北海道南部から九州にかけての沿岸各所に局所的に分布しているチクゼンハゼは、その希少性から、環境省のレッドリストで「絶滅危惧種IB類」にランクされている。2002年に東京湾湾奥部の葛西臨海公園の人工渚で、本種の稚魚2個体が採集された。同じく希少魚種のトビハゼについて、水質の回復した湾奥部で生息域を拡大している可能性が示唆されており、チクゼンハゼも湾奥部に定着している可能性がある。本研究では、東京湾全域の干潟でこの二種の稚魚の採集および環境調査を行い、分布域などを調べる。さらに、希少魚類の生育可能な環境条件と、現時点での東京湾の環境回復状況について考察する。 |
RDBランク |
– |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
長谷川雅美(東邦大学理学部・助教授) |
研究内容 |
『南部伊豆諸島において絶滅のおそれのある地域個体群と指定されたオカダトカゲの保全生態学的研究』 |
従来伊豆諸島に数多く生息していたオカダトカゲは、1950~80年代のネズミ駆除を目的としたイタチの導入により、三宅島、八丈島、青ヶ島では現在絶滅の危機に瀕している。予備調査において、八丈島では局地的に個体数が増加傾向にあることが示唆された。全島的な調査の結果、八丈島の個体群が実際に回復していることが分かれば、その原因を解明して他島でより有効な保全対策を提案できる。本研究では、3島におけるオカダトカゲの分布状況や生活史などを調査する。同時にイタチの分布や生育数についても調査し、オカダトカゲの個体群の存続可能性や回復程度を推測し、最終的に実効的な保全策を提案する。 |
RDBランク |
絶滅のおそれのある地域個体群 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
市川哲生(岐阜大学大学院連合農学研究科・博士課程1年) |
研究内容 |
『長野県におけるホンドモモンガの生息状況および行動域の季節変化』 |
希少種であるホンドモモンガは、生活のほとんどを樹冠上部において送り、さらには夜行性であるため観察が困難であり、生息状況や生態学的情報が少ない。そのため、現状ではホンドモモンガの生息環境に対する保全を実行することが困難となっている。本研究では、長野県における本種の生息状況を把握し、生息状況と周辺環境との関係性を解析する。そして行動圏調査も並行して行う。これらの調査から生息を左右する環境要因、行動域の季節変化、餌資源利用形態を把握する。そして、これらのことから本種の生息を維持するために必要な質的・量的環境について考察し、本種の生息環境保全の基礎情報としたい。 |
RDBランク |
希少種(旧カテゴリー) |
助成金 |
50万円 |
2002年度の受給者および研究内容
研究者名(所属) |
杉本美華(九州大学大学院比較社会文化研究科 博士課程3年) |
研究内容 |
『ゴイシツバメシジミの生息状況と食餌植物の増殖に関する研究』 |
ゴイシツバメシジミは、1973年に熊本県市房山で発見されたシジミチョウ科の小型の蝶。現在、本種の唯一の食餌植物であるシシンラン(イワタバコ科)が生育している熊本県内の、極めて狭い地域のみに分布している。本研究では、絶滅の回避にむけて、生育力が極めて弱いシシンランの人工的着生の方法を確立することを当面の課題とする。また、シシンランの人工増殖が必要となる状況(幼虫個体数の減少など)を見極めるために、ゴイシツバメシジミの生息状況のモニタリングを並行して行う。 |
RDBランク |
絶滅危惧I類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
高橋洋(独立行政法人水産大学校 助手) |
研究内容 |
『山形県産イバラトミヨ雄物型の絶滅回避にむけた保護・増殖に関する調査研究』 |
山形県産イバラトミヨ雄物型は、生息場所が2カ所の小規模な湧水(小見川・荷口川)に限定される淡水魚。本研究の目的は、本個体群の絶滅回避のために、遺伝的多様性(遺伝子型のバリエーション)を損なわないような系群管理法を確立し、最適な飼育環境と餌料を明らかにすることにある。また、今回の遺伝的多様性維持を考慮した絶滅危惧動物の保護・増殖プランは、今後他の希少淡水魚類の絶滅回避対策としての飼育管理法にも応用される可能性が高い。 |
RDBランク |
絶滅危惧IA類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
笹邊幸藏(鹿児島大学大学院水産学研究科 研究生) |
研究内容 |
『奄美大島産キバラヨシノボリの生態学的研究』 |
キバラヨシノボリは、琉球列島にのみ生息するハゼ科の魚。本研究では奄美大島における分布状況および成魚と仔稚魚の形態的差異を明らかにし、本種の保全と保護に必要な生物学的知見を得ることを目的とする。また、本種は地元での認知度も低く、充分な保護対策もなされていない。そこで、研究成果を地元で講演し、マスメディアとの連携による広報活動を行うことで、地元住民の保護活動への自主的参加をも促す。 |
RDBランク |
絶滅危惧IB類 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
伊藤茜(琉球大学理工学研究科 博士前期課程) |
研究内容 |
『日本産テナガエビ類の初期生活史に関する研究』 |
テナガエビは、その多くが淡水域に生息するエビ類である。日本からは12種(うち4種はレッドデータブックに掲載)のテナガエビが知られているが、幼生研究が不十分なため種間の形態比較が困難である。そこで本研究では、日本産テナガエビ類全種の幼生を記載(および再記載)することを目的とする。レッドデータブックに未掲載で、かつ個体数が非常に限られている3種のテナガエビについては、調査の結果次第でレッドデータブックへの掲載を訴える必要があると考えられる。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類、準絶滅危惧 |
助成金 |
50万円 |
研究者名(所属) |
大庭伸也(愛媛大学農学部附属農場 修士課程1年) |
研究内容 |
『タガメの繁殖生態に関する基礎的研究』 |
大型水生昆虫であるタガメは1970年頃までは日本各地で見られる普通種であったが、激減して現在では絶滅危惧種に指定されている。しかし、決定的な減少原因は明らかになっていない。本研究では基礎的な研究がこれまで少なかったタガメ本来の生態に着目し、幼虫の生存率と諸要因について調査する。それによって本種が減少した要因を考察することを本研究の目的とする。 |
RDBランク |
絶滅危惧II類 |
助成金 |
50万円 |
2001年度の受給者および研究内容
2000年度の受給者および研究内容
1999年度の受給者および研究内容
1998年度の受給者および研究内容
1997年度の受給者および研究内容
1996年度の受給者および研究内容
1995年度の受給者および研究内容
1994年度の受給者および研究内容
1993年度の受給者および研究内容
1992年度の受給者および研究内容
1991年度の受給者および研究内容