長文2題の出題が定着。文脈を押さえながら長文を読み進める力が必要。
語数や記述問題の分量の増減は多少あるが、長文読解2題という構成、英文和訳・和文英訳・内容説明・文補充・内容一致選択問題を中心とした設問形式はほぼ一定である。かなりの量の英文を素早く読みこなし、的確に大意を把握することが重要。
■概要 (90分)
* 出題・解答の形式
- 長文読解2題で、形式は記述式・客観式混合。
- Ⅰ、Ⅱとも設問形式は英文和訳・和文英訳・内容説明(記述式)・内容一致(選択式)・文補充など。
* 特記事項
- 2題の英文の合計語数は、3,000語強だった2024年度と比べ、300語程度増加した。多少の増減はあるが、例年、総語数は3,000語を超えている。総語数が増えたことに加え、2024年度に比べ英文自体の語彙レベルが高くなり、難化したと言える。
- 設問については、英文和訳、和文英訳、内容説明などの記述問題と、空所補充、下線部説明、内容一致などの選択式の問題があり、東工大からの出題形式を引き継いでいる。
■過去3カ年の出題テーマ
年度 | 大問 | 出題テーマ |
---|---|---|
2025年度 | Ⅰ | 長文読解(計測と科学の発展 ) |
Ⅱ | 長文読解(『ファームフリーフード』の可能性) | |
2024年度 | Ⅰ | 長文読解(細胞生物学の歴史と基礎的な説明) |
Ⅱ | 長文読解(仕事の中断の要因とその影響 ) | |
2023年度 | Ⅰ | 長文読解(色の体系的な分類の変遷と食品業界との関連) |
Ⅱ | 長文読解(犯罪捜査に役立つアルゴリズムの開発 ) |
■合否の分かれ目
2024年度に比べ英文の語数が増え、語彙の難度も高くなっているものの、設問形式に大きな変化はなく、設問自体はそう難しいものではなかった。しかし、英文自体の難度が高いので、全体的に昨年度からは少し難化しているといえる。長い英文を、パラグラフごとの概要をつかむことを意識しながら集中力を切らさずに読み切り、選択式問題について設問の関連部分を素早く探し出すことが不可欠。基本的な内容一致選択問題や、文補充問題など、確実に得点できる問題を落とさないようにすることが重要であった。記述式の問題では、和文英訳・英文和訳はいずれも無理のない難易度であるだけに、高得点を目指したい。
■東京科学大英語の要求
要求① 文法・語彙知識
かなり長い英文を読むことになるが、闇雲に難しい内容・構文の英文ではない。確固たる文法知識を身に付けて速読速解力を高め、最後まで集中力を切らさず英文を読み通すことが肝要。語彙に関しては、辞書で2番目、3番目に挙げられている意味までチェックしておきたい。やや専門的な単語も見られるので、過去に出題されている英文のテーマを参考に、幅広い語彙力を構築しよう。
要求② 構文知識
正確な文法知識と豊かな語彙力だけでなく、構文知識も必要になるのが和文英訳や英文和訳である。難しい構文を覚える必要はなく、平易なものでよいので、自分で正しく使いこなせる構文を身に付けておきたい。過去問などを解く際、第三者の添削を受けながらリライトを重ね、本番までに完璧に書けるようにしていこう。
要求③ 精読と速読の両立
毎年出題されている内容理解を問う問題では、漫然と英文を読み通しただけでは正解にたどりつけないし、英文が非常に長いので、じっくりと読み込む時間はない。まず設問に目を通して、問われる内容を確認した上で英文を読み、キーワードやトピックセンテンスに印を付けながら論の展開を追う、パラグラフごとに自分で要約しながら読む、というように精読と速読を両立させることが重要である。
■東京科学大英語攻略のために
基礎力の完成
標準レベルの文法問題集を1冊仕上げて、文法を固めよう。さらに、要求②・③をクリアするために、さまざまな和訳や英訳の問題を解き、身に付けた知識を徐々に実用的なものにしていく必要がある。
レベルUP
速読力・精読力を養うことは必須となる。要求③の精度を上げるため、ネットで海外サイトのニュース記事を読むなど、1,000〜2,000語の長い英文にまずは慣れることから始め、集中力を切らさず早く読むことを目指そう。また、内容説明問題への対策もしっかり講じておきたい。
東工大レベルの演習
入試本番を想定した演習に取り組む時期には、要求①~③の完成を目指す。過去問など、東京科学大英語に即した問題で演習を重ねよう。自分に合った時間配分や解き進め方を意識して、本番で最大限の力を発揮できるよう最後までしっかり対策すること。
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