苦手科目との向き合い方
すべての教科が得意、という人は、少ないのではないでしょうか。
Z会OB・OGのキャンパスレポーターたちも、中高時代には苦手な科目とも向き合いながら、受験勉強を乗り越えてきました。
大学生になった今だからこそできる、中高生のみなさんへのアドバイスを紹介します!
▲勉強してるところかな?
苦手科目との向き合い方で大切なことは2つあると思います。
まずは、基礎を大切にすることです。入試問題のような、難しい問題を解けるようになるためには基礎が固まっていることが不可欠だと思います。私は自分で少し簡単だなと感じるレベルの問題集を選び、問題を解く際に、「根拠をもって解く」ことを意識していました。
次に、簡単なノルマを課して、それだけは絶対クリアする!と決めていました。
私は好きな科目ならずっとできるけど、苦手な科目は集中力がすぐに切れてしまうタイプでした。なので、簡単なノルマを決めることで勉強する習慣をつけていました。苦手な科目を勉強するのは退屈になりがちですが、受験では必要なので、少しずつがんばってみてください!
▲左:『変身』/フランツ・カフカ 著/IBCパブリッシング
右:『英文法・語法のトレーニング (2)演習編 改訂版』/風早寛 著/Z会
私が受験時代に使っていた本の一部です。
実は私の苦手科目は英語でした。外大の英語科を志望していたのに、英語は好きなだけで苦手でした。とくに単語を覚えるのが苦手で、単語帳は大嫌いでした。
高3になっても成績が上がらないことに焦りながらも、楽しくない勉強では意味がないと考え、自分が楽しめる方法で勉強することにしました。文法や構文が好きだったので、文法書や英作文の参考書に片っ端から取り組みました。その中で出合う知らない単語を調べ、そこで覚えられるように努力しました。
また、読書が好きだったので、英語で本を読み、知らない単語が出てきても文脈から意味を推測する力をつけて単語力のなさをカバーしました。その結果、最後には合格しました。さまざま学習法はありますが、自分の信じる道を進むことが、苦手克服の近道かもしれません。
▲『入試に出る 世界史B 一問一答』/Z会編集部 編/Z会
用語学習に活用していました。
私は世界史が苦手科目でした。年号や人名を覚えるのが得意でなかったのに加えて、同時代の別の地域では何が起きていたかというヨコのつながりの把握が苦手だったためです。
用語学習はZ会の『入試に出る 世界史B 一問一答』を活用しました。教科書的な通常の配列に加え、地図が載っていて地域別の問題をやることで、見方を変えて学習し、年表のページは年号学習に役立てました。
ヨコのつながりは、『最新世界史図説タペストリー』(帝国書院)の時代別の地図が載っているページを参照するようにしました。そのページを起点にして、教科書の別の章に載っている同時代の他地域の歴史を読み、その時勉強している地域とセットで勉強するようにしました。
これらにより世界史の解像度がぐっと上がり、成績向上につながりました。
▲受験生時代に作ったまとめノートの一部。
高校3年間で80冊になりました。
私は理系ですが、受験生時代は数学が一番苦手でした。そこで私は数学の問題を解いて、わからなかった問題、間違えてしまった問題について「どこでわからなくなったのか」「計算ミスによる間違いなのか、根本的に解き方を間違っているのか」「何がわかればこの問題を解けたのか」などを問題ごとに徹底分析しまとめ自分だけの参考書、「まとめノート」を作っていました。
模試、過去問、Z会のテキスト、応用問題集などのわからない問題について分析をし「まとめノート」に載せた問題を何度も解き直すことで苦手分野の克服や数学の本質的理解につながったと思います。問題が解けなかったとしてもそこで落ち込むのではなく分析することで自分の糧にすることが大切です!
▲高3の夏休みに鎌倉(円覚寺)に行った時の写真です。
たまには息抜きでお出かけしてみるのもおすすめです!
私は数学が苦手でした。ですが、「苦手意識」をもったことはあまりありません。それは、自分が解ける問題を確実に得点することに力を注いでいたからです。苦手科目の対策で大事なのは、難しい問題を解けるようにすることではなく、周りが解ける問題を間違えないようにすることです。具体的には、基本~標準レベルの問題を徹底的に演習していました。記述問題はZ会や学校の先生に見てもらうと客観的なアドバイスがもらえてよかったです。もし解いていてわからない問題が出てきたら、5分だけ考えてすぐに解説を読むと決めていました。
苦手科目に取り組むときは、悩んだり不安になる時間をなるべく減らして、自信をつける工夫をしてみてほしいなと思います。
▲化学基礎の暗記物をまとめたページです。
私は倫理や世界史の細かな年代の暗記や、化学基礎の物質名とその用途など、細かな知識を覚えることが苦手でした。
本番では絶対に落としたくない知識問題を模試のときにはしばしば落としてしまっていましたが、かといって暗記のためにまとまった時間をとるのはつまらないし億劫だと感じていました。
そこで、一冊の手帳に教科問わず間違えた用語や覚えられない事項を軽くまとめ、休み時間や待ち時間などにちらちら見るようにしていました。何度も見て確認することで暗記も捗り苦手意識も払拭されていきましたし、いろいろな分野をいっしょくたにしていたので飽きずに取り組めました。ストレスなく効果的な方法だったと思っています。
▲理系科目はさっぱりだった中学時代から一転、
今は下宿でハーブやネギを栽培し観察しています。
今年はネギの花が咲きました。
方法は人によって変わるので、意識のもち方について書きます。
ランドセルを背負ったころから文系の自覚があった私は、数理はテストの点数も「苦手だから」と諦めてしまっていました。しかし国公立を目指すとなると話は別です。苦手意識は簡単には消えませんが得点は方法さえつかめば取れると思い、高校から勉強方法を変え点数が上がりました(あえて方法は言いません)。点数が取れると、自分の得意教科になったんじゃないか?と錯覚して勉強へのモチベーションも上がります。
We don’t laugh because we’re happy – we’re happy because we laugh. 点数さえ取れれば得意科目なのだから、自分に合った方法が見つかるまで何度でもぶつかってみましょう。
▲受験直前期にも流れを確認するために使っていたZ会の世界史のテキストと問題集です。
私が受験期に苦手だった科目は世界史です。
その世界史を私はZ会の映像授業とテキストを使って乗り越えました!Z会の授業を受けながらテキストに重要なことをメモしていくことで、自分の中で流れを整理し、教科書準拠の穴埋めの参考書を使ってアウトプットしていくことで、効率よく世界史の知識を入れていくことができました!
それでも模試や過去問などではほかの科目より苦戦してしまったのですが、そこでの復習にも重点を置き勉強していました。模試や過去問で間違えたものをまず分析し、暗記系(単語のミス)なのか流れ系でのミスなのかをよく見極めていました。また、そこからどこの地域や時代が自分の一番苦手なところなのか把握し、その時代、地域周辺を集中して勉強していました。
▲大学1年のときの化学のまとめノートです。
私の高校のときの苦手科目の一つが生物です。
高校の生物は中学のそれよりも難しく、定期テストでもよい点数をとれませんでした。これを克服するため、授業の復習としてまとめノートを作るようにしました。まとめノートは、授業用ノートと教科書に加え、Z会の生物のテキストも見ながら作成しました。
作っていると、学んだ内容が整理されて理解が深まります。またテスト前もこれを見返して勉強していました。その結果、定期テストの点数はとてもよくなりました!
この方法は大学生になった今でも役立っています。大学1年のときの化学の授業が高校のときよりも難しく、まとめノートを作って勉強することで試験対策をしました。みなさんも、ぜひ試してみてください!