近年の高校受験は多様化が進んでおり、実施時期・実施形式も様々です。中学生や保護者のみなさんの中には、「いつ、何をやればよいのか」お悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では、高校受験の実施時期と、そこから逆算した対策の進め方を学年別に解説します。とくに、難関高校をめざし、より早くから戦略的に対策を進めたい中学生は必読です!
高校受験はいつ実施される?
高校受験の入試制度は、大きく分けると「推薦入試」と「一般入試」に分けられます。
推薦入試の形式は学校により様々ですが、内申点が重視される傾向があるほか、特定の分野への関心や知識を求めるものも多く、「総合力」がカギになると言えるでしょう。実施時期としては、1月頃におこなわれることが多いです。
一般入試では、内申点はもちろん学力検査の結果が重視されます。多くの場合、国立・私立高校は2月頃、公立高校は3月頃に実施されます。
※入試制度・実施時期は都道府県や学校により異なるので、志望校や教育委員会などのホームページで最新情報を確認しましょう。
続いて、高校受験に向けて、いつ・何をすればよいかを学年別に解説します。
高校受験から逆算して準備したいこと
中学1年生~中学2年生
前述の通り、推薦入試でも一般入試でも「内申点」が影響してくるのが高校受験です。中1・中2では、まず定期テストや苦手対策にしっかり取り組み、学力の土台を作ることや、高い内申点をとることが大切です。そのうえで、受験を意識した勉強や活動にも取り組めると良いですね。
◆中学1年生
学習習慣を身につける。
高校入試では出題の6割以上が中1・中2の学習範囲に関する内容です。学習習慣を身につけ、授業内容を確実に理解していくことが、そのまま受験に直結する基礎固めになります。
定期テストでしっかり点数を取る。
定期テストは、理解度を確認し、学習内容を定着させる絶好の機会です。内申点にも大きく影響するので、対策は必須。しっかりと計画を立てたうえで、学習を進めましょう。
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苦手を作らないよう、長期休みを活用する。
まとまった時間がとりやすい長期休みは、これまでの学習の振り返りや苦手克服のチャンスです。中1でできてしまった苦手が、受験で足を引っ張ってしまうことも。苦手の把握には、定期テストの復習がおすすめです。テストの結果を振り返ることで苦手を把握し、確実に克服しましょう。
今まで学習した単元で解ける、入試形式の問題に挑戦する。
複数の単元の知識が必要になる「総合問題」が出題される高校入試。実は、中1の知識で解ける問題も多数あります。より早期からこういった問題に取り組むことで、入試問題への理解を深め、有利に対策を進めることができます。
◆中学2年生
中学2年生は、上記の「中学1年生」に記載の項目に加えて、以下にも取り組みましょう。
入試制度のポイントをおさえる。
自分が住んでいる都道府県や志望校の入試制度を把握しておきましょう。推薦入試の有無や入試日程は、対策を進めるうえでのポイントになります。
また、公立高校の場合、試験科目や配点は、都道府県によって大きく異なります。記述問題や作文問題が出題される場合は、その出来が合否を分けると言っても過言ではありません。記述・作文力は身につけるのに時間がかかるので、早くから準備を始めておくことが重要です。
なお、入試制度はお住いの県の教育委員会のホームページなどから確認ができます。
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志望校を考える。
気になる学校のホームページを見て、校風や入試の特徴を確認してみましょう。学校説明会や文化祭などの機会に、直接学校に行き、実際の雰囲気に触れてみるのもおすすめです。
高校受験から逆算して準備したいこと
中学3年生
中学3年生の1年間は大きく3つの時期に分けて考えるとよいでしょう。それぞれの時期のポイントを確認していきましょう。
1.実力養成期(3月~8月)
この時期に注力したいのは「中1・中2範囲の復習、苦手克服」です。秋からの実戦演習に先立ち、この段階で苦手をつぶしておくことが大切になります。授業の予習・復習や部活動などで忙しい時期ですが、スキマ時間を活用してコツコツ取り組みましょう。
加えて、中3で新しく学習する単元の習得も重要です。授業をしっかりと受け、定期テストでの高得点をめざしましょう。12月までの成績が内申書に含まれることが多いので、最後まで気を抜いてはいけません。
2.実戦演習期(9月~11月)
この時期には「演習量を増やす」ことが重要です。入試本番で得点できる実戦力を身につけるために、演習を積み重ねて、そこから見えた課題に一つひとつ取り組みましょう。また、学習の「質」をとくに意識したいのがこの時期。効率よく実戦力を鍛えるためには質の高い教材選びや、学習を「わかったつもり」で終わらせないことが大切です。
3.入試直前期(12月~)
入試本番が迫ったこの時期は過去問演習が対策の軸になります。この頃には、多くの学校で中3のカリキュラム学習が終了します。基礎を固め、実戦力も養った状態ですので、本番レベルの腕試しをする絶好のタイミングです。過去問は直近2年分は必ず取り組み、ここ最近の出題傾向・レベルを実感しておきましょう。
最初はなかなか合格点まで取れない状態でも、過去問から見えてきた「苦手な単元」や「忘れてしまっている単元」はその都度復習して、さらに別の過去問に取り組む、という順番で演習と復習をセットにすると解ける問題も増えていきます。その後は時間を本番通りにセットして取り組む、など段階を踏んで対策しましょう。
先輩たちは、いつどんなことをしていた?
最後に、Z会で難関校合格を勝ち取った先輩たちが、いつどんなことをしていたかを見てみましょう。ここでは、Z会を受講して志望校に合格した先輩に聞いた「高校合格者アンケート」(調査期間:2024年3月8日~3月12日、有効回答数:184件)の結果を紹介します。
全体傾向を見てみると、「高校入試について考え始めた」時期としては中1が最も多いことがわかります。また、「内申点対策を意識し始めた」についても、約4割が「中1」と回答しており、早い段階から受験を意識して対策を進めたことが、合格につながったと考えられます。
一方で、第一志望校は中3時点で決定した人が多くなっています。中1・中2で情報収集を行い、それを基に中3で決断を下す…というのが多くの先輩たちの傾向と言えるでしょう。また、過去問演習については中3の秋以降に始めた人が大半を占めています。過去問は「最後の仕上げ」として取っておき、基礎固めがしっかりできた段階で取り組んだ先輩が多いですね。
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※本記事の内容やZ会のサービスは、投稿日時点の情報に基づいて執筆しています。
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