「プログラミング教育」とはどういうものなのか、またその背景にある「STEAM(スティーム)教育」とは何なのかを、わかりやすく紹介します!

「STEAM教育」とは何か、など、「プログラミング教育」について様々なテーマをZ会プログラミング講座の責任者がやさしく解説します。

2021年11月24日更新

プログラミングを先取りして学習する方法|学ぶ理由を理解して知識を身につける

プログラミングを先取りして学習する方法|学ぶ理由を理解して知識を身につける

2020年度から小学校で必修化されたプログラミング学習。保護者様の世代はプログラミング学習と関わりが少ないため、お子さまに本当にプログラミングを学習させた方がよいのか迷われている、そんなご家庭も多いことでしょう。この記事ではプログラミングを学習する理由を解説するとともに、少し先取りするような気持ちで、でも楽しく本格的に学ぶ方法を紹介します。

そもそもなんでプログラミングを学習するの?

現在は、パソコンやタブレット、スマートフォンなどをはじめとする情報機器や、それらに付随するサービス、さらにそれらから得られる情報を適切に選択・活用して問題を解決していくことが求められる社会です。

これまでは、情報機器を使う際も、全員が同じソフトウェアを使う力を身につけてさえおけば十分な世の中でした。たとえば、文章を書く、表計算を行う、プレゼンテーションをする…と、言えばだいたいみなさんは、同じようなソフトウェアを思い浮かべることでしょう。

しかし、これからは、既存のソフトウェアを単に使うだけでなく、実際に既存のソフトウェアをもっと便利に使うためにプログラミングを書いたり、既存のソフトウェアでは物足りない場合は、簡単なプログラムであれば自分で書いたりする時代になってきます。こういった時代を生きていくためにもプログラミングを学ぶことは必須と言えるでしょう。

さらに、プログラミングを学ぶことで、ソフトウェアだけでなくハードウェアである、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの仕組みの一端を知ることができるようになります。その結果、これらのハードウェアが「魔法の箱」ではなくなり、もっと主体的に活用することにつながります

小学生は「プログラミング」だけを学ぶわけではなく各教科に組み込んで学ぶ

小学生からプログラミングを学ぶ意義について、文部科学省は大まかに次のように述べています。

(1)「プログラミング的思考」を育むこと。
(2)プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと。
(3)各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること。

(1)の「プログラミング的思考」という言葉はよく聞かれますし、(2)に書かれている内容そのものに反対をする人はいないでしょう。

しかし、学校においては、やはり「各教科」の学習が重要だと考えてしまうため、どうしても、プログラミングはあと回しにされてしまっています。

そんな中、今回は、(3)に注目したいと思います。
小学校の教科書を見るとわかるのですが、プログラミング(情報)という教科や単元があるわけではありません。
あくまで、各教科の学びの一部として組み込まれています(その組み込まれ方は、教科書によって異なります)。
その学びが、「各教科等の学びをより確実にする」とあるのです。つまり、プログラミングを学ぶ意義はプログラミングを学ぶだけではなく、各教科の学びにもつながるというのが小学生でのプログラミング教育なのです
そう考えると、決してあと回しにするのではなく、きちんと体系立てて学ぶことが重要だと言えます。

さらに、プログラミング教育は、ほかの教科とは異なり、小学生→中学生→高校生となるにしたがって、だんだんと学ぶ形がかわっていきます。

・小学生:教科教育の中で付随して学ぶ。→付随して学ぶ。
・中学生:「技術・家庭科」の技術分野という教科において、3年間で学ぶ4つの単元のうちの1つの単元として独立して学ぶ。→独立した「単元」として学ぶ。
・高校生:「情報」という教科で独立して学ぶ→独立した「教科」として学ぶ。

ここからわかるように、プログラミング教育は、小学生・中学生・高校生とだんだんと重視され、かつ、プログラミングだけでなくいろいろな力が身につくものです。

プログラミングは先取りして習わせたほうがいい?

小学生の間のプログラミング教育は、英語教育に似ているかもしれません。

2020年度からは、小学校でも必修化、教科化(教科書が作られ、学校で成績がつくようになった)された英語ですが、一番最初に学んだときは英語が嫌いな人は少ないでしょう。

昔であれば、中学1年生のときに初めて英語教育にふれますが、そこでは楽しいと感じた人が多かったはずです(現在は、小学生の間に初めて英語教育にふれます)。

「好きこそものの上手なれ」ではないですが、苦手意識がない状態が続くと学びには意欲も出てきます。

プログラミング教育も、楽しいと思える間に取り組んでおくことが、このあとの学びによい影響を与えることができると言えます。

また、小学生の間のプログラミング教育は、学校だけで十分と考えている保護者さまも多くいらっしゃるかもしれません。しかし、各教科に組み込んだ形での学習であるため、どうしても教える先生方による差、熱心な学校とそうでない学校との差、さらにどれくらいの予算を確保しているかによる地域による差が生まれてしまっているのが実情です。

中学生や高校生になると、きちんと学習指導要領で定められたものを学ぶことになり、最後は大学入学共通テストで理科や数学などと並んで、入試教科の1つとして課されます。小学校で十分やらない場合では、少し先取りするような気持ちで、しっかりと学ぶことをおすすめします。

プログラミングは講座などを利用して追加して学習することがおすすめ

文部科学省は、小学校におけるプログラミング教育について大きく分けて、6つの領域を示しています。

A:学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの
B:学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を指導する中で実施するもの
  〜中略〜
F:学校外でのプログラミングの学習機会

このように、文部科学省も学校での学習だけでなく、「地域や企業・団体等においてこれらの学習機会が豊富に用意され、児童の興味・関心等に応じて提供されることが期待されるところであり、各学校においても、児童の興味・関心等を踏まえ、こうした学習機会について適切に紹介するなど、相互の連携・協力を強化することが望まれます。」と述べています。つまり、国も学校外でのプログラミングの学習について、さらに学ぶことをすすめているのです。

まとめ

  • お子さまの将来の可能性を広げるためにも「プログラミング」は欠かせない。
  • 「プログラミング」は小学生のうちから学ぶべき。
  • 小学生→中学生→高校生とだんだん重要度が増し、最後は入試教科として課される。
  • 文部科学省も校外学習としてプログラミングを学ぶことをすすめている。

【完】

 

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