かんたんで楽しい! 実験水遊び 5選

猛暑や台風など天候が気になる季節ですね。今回は、お出かけしなくても、家にあるものだけで手軽に楽しくできる実験水遊びをご紹介します。ベランダやお風呂場など、家のなかに濡れてよい場所さえあれば、水をこぼしてしまうのも気にせず、思い切り楽しめます!ぜひ、おためしください。
※水を使うときは、必ずおうちの方がそばにいるようにしてください。

 

1 実験!ペットボトルシャワー

水がいっぱいに入ったペットボトルに画びょうで穴をあけると、水がこぼれる?こぼれない?

 

  • ペットボトル
  • 画びょう(押しピン)※お子さまが扱いやすいもの。穴をあけるものでお子さまがけがをしないように十分ご注意ください。

 

1 中に空気がなるべく入らないくらい、ペットボトルいっぱいの水を入れてふたを閉めます。ペットボトルの下のほうに「真横から」画びょうを刺し込みます。
 
2 ペットボトルの下のほうであれば、画びょうを刺す位置はどこでもかまいません。
時計文字盤の12時と6時、3時と9時のように、対角線上に刺していくと、5でシャワーのように噴き出て楽しめます。
※穴の数はあまりあけすぎないようにしてください。また、穴の高さはだいたいそろうようにしてください。
「穴の数が多い」「穴が大きすぎる」「穴の位置が高すぎる」「穴の高さが違いすぎる」と失敗の原因になります。
 
3 画びょうを1本ずつ抜いていきます。このとき、「真横に」抜くようにします。
※少し水がこぼれるので、濡れてもよい場所で行ってください。
 
4 画びょうを全部抜いても、穴からは水が噴き出しません。
 
5 ふたを開けると水が勢いよく噴き出ます。
※水がたくさんこぼれるので、濡れてもよい場所で行ってください。

 

空気のあるところには大気圧という力が、いろいろな方向からかかっています。ふたをした状態では、ペットボトルの外から中の水を押す方向で穴の部分に大気圧がかかっています。ペットボトルの内側は水が外に出ようとする方向で水圧がかかっていますが、穴の外から押す大気圧とつり合っているため、水はこぼれません。
ふたを開けると、ペットボトルの中に空気が入り、上からの大気圧が加わるため、力のつり合いが崩れて穴から水がどんどんこぼれます。
 

 

5で水が噴き出ているときに、ふたを閉めると水が止まります。ペットボトル内部の大気圧と水圧が、外からの大気圧とつり合ったところで、水が止まるのです。ふたを開けるとまたペットボトルの中に空気が入り込み、水が出ます。ペットボトルのふたを開け閉めするとまるでシャワーの蛇口のようです。濡れてよい場所で何度も試して、ペットボトルの小さな穴の部分でせめぎ合う、外からと内からの力を感じてみてください。
 

2 ぶくぶく あわあそび

「空気」の存在を体感。できる泡の大きさや音を比べてみよう!

 

  • ガーゼタイプのハンカチ ※薄手のタオルでも取り組めます。
  • 洗面器 ※手桶やコップでも代用できます。

 

1 湯船でハンカチを水に浮かせます。
 
2 下から手を入れてハンカチを持ち上げます。
 
3 空気が入ったら、手を水から出し、空気を逃がさないようにハンカチを握り、水に沈めます。
 
4 空気の入った部分をつぶします。
 
5 洗面器の口を下に向けて湯船に沈めて、斜めに大きく傾けます。4で出てきた泡との違いを比較してみましょう。

 

お風呂の時間などに楽しく遊び、泡の形で見られる空気を身近に感じることができます。ハンカチの場合は小さな細かい泡がたくさん出てきますが、洗面器の場合は湯船に沈めて大きく傾けると、大きな泡が豪快な音を立てて出てきます。何を使って泡を作るかによって、その大きさや出てくる音も変わるため、泡の様子や音の違いを楽しみましょう。

 

3 あみ目からこぼれない水

あみのかかったカップに上から水を注ぐとカップに水が溜まります。ではそれを逆さにすると・・・?

 

  • カップ(ふちが平らなら何でもよい。軽くて容量も小さいヨーグルトのカップがおすすめ)※コップでも取り組めます。
  • ネット(キッチン用水切りネットがおすすめ)
  • 輪ゴム(ある場合)

 

1 カップにあみ(ネット)をピンと張るようにします。あれば輪ゴムで止めます。
 
2 上から水を注ぎます。
 
3 カップをさっと真下に向けます。
※一気に回転させることがうまくいくポイントです。

 

ふたをしていない、水の入ったカップをさかさまにすると、中の水は下に落ちます。地球上では地球に引っ張られる力である重力がはたらくからです。
一方、空気のあるところには大気圧という力も、いろいろな方向からかかっています。大気圧はカップの下から真上に向かう向きにもはたらいていますが、中の水にはたらく重力のほうが大きいと、水はこぼれてしまいます。ネットをかぶせたカップの場合は、下からの大気圧に加えて、小さなあみ目の一つひとつに表面張力という力がかかっているので、こぼれないのです。表面張力とは水の丸まろうとする力で、ここではあみ目の一つひとつ全部でカップの内側に水を引っ張り上げようとする力がはたらいています。

大気圧と表面張力を合わせた力 > カップの中の水が下に落ちようとする力
となるため、水はこぼれないのです。
 

この実験遊びで水にはたらく力に目が向くと、「もっと口径の大きなコップでは?」「口径の小さなビンのような形の容器では?」「水をたくさん(少なく)入れたら?」「もっとあみ目の粗い(細かい)ネットだったら?」と試してみたくなりますね。お子さまが興味をもったら、すぐに試せるのがこの実験遊びの良いところ。ご家庭にある、実験に活用できそうな物を使って納得いくまで何度でも試させてあげてください。将来的に6年生の理科(力学)につながります。
 

4 どちらが早く空っぽにできるかな?

水がいっぱいに入ったペットボトル、早く空っぽにした方が勝ち!

 

  • ペットボトル(炭酸飲料用ではないもの)
    ※競争に参加する人数分、同じ大きさのものをご用意ください。

 

1 ペットボトルに水(お風呂のお湯でもよい)をいっぱいに入れます。人数分用意します。
 
2 よーいドンで、逆さにしてみましょう。早く空っぽにした人が勝ち!
 
3 早く空っぽにするタネ明かしは、ペットボトルをぐるぐる回して、中に渦を起こすことです。
中に渦ができたらペットボトルを回すのをやめ、水が出ていくようすを観察してみましょう。

 

空気のあるところには大気圧という力が、いろいろな方向からかかっています。ペットボトルをただ逆さにしたときには、ペットボトルの口の部分では、上から落ちてくる水と下から押す大気圧が戦っています。渦を起こすと、ペットボトルの底に向かって空気の通り道ができ、空気が外に出ようとする水を押すので、中の水が出やすくなります。
 

5 ふしぎな水バッグ

水の入った袋にとがったえんぴつを刺したらどうなる?

 

  • 新品のフリーザーバッグ(大きさはMサイズがおすすめ)
  • とがらせた丸軸のえんぴつ

 

1 平らなところにフリーザーバッグを置き、口までいっぱいに水を入れて、しっかり口を閉じます。
 
2 とがらせたえんぴつで一息に刺します。
※えんぴつの先などで、お子さまがけがをしないよう十分ご注意ください。

 

フリーザーバッグは丈夫でしなやかな素材でできているので、刺したえんぴつのまわりの穴をぴったりふさぎます。それでもできるわずかな隙間では、水が隙間を抜けようとする力よりも水の分子が互いにくっつきあう力のほうが勝るので、水が流れ出ません。隙間が大きいと、水は流れ出てしまいます。
 

フリーザーバッグの素材の強度・しなやかさと刺した穴の隙間の小ささが実験の成功するためのポイントです。実験がうまくいったら、「うまくいかない」条件を試してみるのもおもしろいですよ。

  • 使い古したフリーザーバッグで実験(素材が弱くなっているので穴が広がりやすい)
  • 三角軸のえんぴつで実験(刺した後、えんぴつが動くと穴が広がる)
  • えんぴつを斜めに刺す実験(刺した後、えんぴつが動くと穴が広がる)

 

今回は、暑いこの時期にもぴったりな水を使った実験遊びを5つご紹介しました。 
ぜひご家族で楽しんで試していただけたらと思います。

※幼児コース年少・年長8月号でも水を使った体験課題を扱います。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
今月の取り組み「ここがよかった!」年少_8月
今月の取り組み「ここがよかった!」年長_8月

 
 
今すぐ使える子育てアイデアの記事一覧はこちら 
 

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