入試がいよいよ始まりました。お子さまは試験会場にどんな顔で向かわれたでしょうか?
思っていた以上にきっぱりと、「行ってくるね!」と後ろを振り返らずに行かれたことでしょう。
保護者の方のほうが不安そうな顔をしていたかもしれませんね。
さて、お子さまと別れて、試験終了まで数時間ありますが、何をして待っていましょうか?
どこにいても落ち着かないですよね。
保護者控え室が用意されている学校では、そこで待つこともできます。試験問題を掲示する学校もありますので、今お子さまがどんな問題に取り組んでいるのかがわかる場合もあります。
得意な分野が出ているか、そうでないか、お子さまをどう迎えればよいか、心の準備ができます。
また、学校にいると落ち着かないというとき、受験校がそれほど遠くなければ、自宅に一度帰って掃除や洗濯など家事を片づけてしまうのもいいかもしれません。
早朝に開いているお店も少ないでしょうし、かといって散策には寒い時期です。
お子さまががんばっているというのに、祈るだけしかできませんが、それでいいのです。
疲れたお子さまを温かく迎える準備も大切なサポートですからね。
さて、試験が終わるとたくさんの子どもたちが出てきます。人数が多いので混乱をさけて順次帰宅させる学校もあるようです。
お子さまを迎えたら、まず「どうだった?」より「お疲れさま」と声をかけてあげましょう。
お子さまの話す「手ごたえ」は必ずしもできと一致しているとは限りません(もちろん手ごたえどおりの場合もありますので不安にならないでくださいね)。
あそこもここもまちがえた……とまちがえた問題ばかりを言うときは、まずは本人が気のすむまで言わせてあげましょう。
そして、
「よく覚えていたね。落ち着いて解いていたんだね」
と気持ちを切り替えるように励ましてください。
問題の内容をよく覚えているということは、それだけ集中して問題に臨んでいるので、さほど心配しなくてもよい場合が多いのです。
むしろ「なんとなく終わってしまった」というときは、気持ちが集中しきれていなかった可能性があるので、帰宅したら疲れをよくとってあげましょう。
入試は始まったばかりです。
お子さまが安心して次の入試に臨めるような、温かい言葉をかけてあげてくださいね。
今日は最初の試験が終了し、2日め以降の入試に向けた話をしたいと思います。
とくに、関西の難関校には2日間にわたって入試が行われる学校がありますが、1日めの試験が終わったら、2日めに備え初日のできはいっさい忘れて頭を切り替えましょう。
とくにできがよくないとお子さまが言っている場合はなおさらです。
大切なのは、マイナスイメージを引きずらないことです。
お子さまが思っているよりも得点できていることはよくあります。まずはよいほうに信じてあげましょう。
また、周りの受験生の「簡単、できた」という言葉に惑わされないようにしましょう。
保護者の方が不安な気持ちを口に出したり、態度に出したりすると、ただでさえ不安で緊張しているお子さまに動揺が伝染します。
不安があっても、お子さまご本人の前ではそんな素振りは見せないようにしたいものです。
最後まで自分を信じてがんばれるように励まし、「毎日遅くまで勉強してきたんだから」など、今まで努力してきたことをあえて言葉にして伝えてあげてみるのはいかがでしょうか。
また、改めて、持ち物についても確認しておきましょう。
基本的なことは以前にもお伝えしましたが、何校も受験していると、細かいことを見落としがちになります。
たとえば、筆記用具。
何校も受験するうちに、鉛筆がすり減っていないでしょうか。シャープペンの芯が足りなくなってはいないでしょうか。
また、明日受験する学校のなかには、前回持ち込み不可だったコンパスや三角定規などが必要になる学校はないでしょうか。
改めて入試要項をチェックし、必要な物が最適な状態で準備されているか、前日のうちに確認しておきましょう。
明日の天気予報も今日のうちにチェックして雨の装備、雪の装備も考え準備しておくと安心ですね。
あとは、がんばってきたお子さまを、信じてあげてください。
山の上にある学校など、かなり寒くなることがありますよ。くれぐれも対策をしっかりして臨んでください。
入試結果も、早い学校だと当日中に出ますが、2日後、3日後に結果が出る学校を受験されたご家庭は落ち着かないまま日々を過ごされていることでしょう。
また、もう無事合格していても、まだまだこれから本命の試験があるという方もいらっしゃるでしょうし、大多数の受験生にとってはしばらく試験が続きます。
引き続き受験される方、ここでもう一度気を引き締めて、次に進みましょう。
以前にお話をうかがった某私立中学校の先生によれば、2回め、3回めの試験で合格を勝ち取った方は多いのです。
最後の最後まで、勝負は決まりません。
あきらめてはいけませんよ! ここまでくると、気力と体力の勝負になります。
受験校の倍率も気になるところですが、あまりマイナスの情報は気にせず、今までがんばってきた努力に目を向けてください。
また、受験当日に実力が存分に発揮できるように、引き続きお子さまの心と体の健康管理には気を配ってください。
保護者の方も受験の付き添い、合格発表の確認・手続きなどであわただしい時間が続いて大変だと思いますが、忙しい状況だからといって、併願校でも、手続き系の「うっかりミス」がないようにくれぐれもご注意くださいね。
今日も、試験を受けて帰ってきたお子さまがたくさんいらっしゃるかと思います。試験問題を持ち帰れる学校は解答内容が気になるところですが、連続する入試で大切なことは、今日の手ごたえがよくても悪くても、今日は今日のこととして「明日に持ち越さない」ことです。
気持ちを切り替え、明日に集中しましょう。
ただ、同じ学校を続けて受験することになった場合は、次の試験の前に、今日の試験で気がついたことなどをお子さまと話し合ってみるといいでしょう。
とくに時間配分でうまくいかなかった場合は、問題が手元にあれば、どう解いていけばより効率のよい解き方ができたか、お子さま自身が振り返ることも大切です。
できる問題を確実に解くこと、手をつける問題を的確に選択することをもう一度確認しておきましょう。
また、今は一年のなかでもいちばん寒く、感染症には十分気をつけていても緊張から急に体調を崩したり、ふだん食べ慣れているものでもお腹の調子が悪くなったりすることも考えられます。
わたしの知り合いに、試験の真っ最中に緊張からもどしてしまったお子さまがいました。
周りの受験生も驚いたかと思いますが、体調不良はどうしようもありません。
もし、試験中に具合が悪くなったら、我慢せずに静かに手をあげて先生に申し出るよう、お子さまに改めて話しておきましょう。
子どものいざというときの集中力には驚くべきものがあります。試験日当日まで力はつきます。まだ伸びています。これまで培ってきた力を本番で発揮できるよう、保護者の方もラストのサポートをがんばりましょう!
入試日程も大半を終える時期となりました。
これからは、複数回試験がある学校も最後の入試を迎えます。
日程があとになるほど、募集人数が少なくなり見かけの倍率は高くなりますが、とりあえず出願というケースが多いので、実際の倍率はそれほどでもない場合があります。
同じ学校を受験する場合は学校にも試験にも慣れてきています。
複数回受験の優遇措置を受けられる場合もありますので、最後まであきらめずにチャンスをいかしてください。
また、その学校を受けたことがなくて入試に臨む場合は入試回ごとに傾向や難度が異なることもあるので、該当回の過去問題をよく見直しておきましょう。
もしも、不合格が続いている場合、お子さまも保護者の方も、試験を受け続ける体力も気力も限界にきているかもしれません。
保護者の方は、自分自身の気持ちでさえ立て直すことは容易ではないと思いますが、お子さまはまだがんばっています。
もう少しの間ですから、しっかり支えてあげてくださいね。
中学受験はそのときの状況しだいで結果が大きく変わってきます。
ささいなことで自信をなくしてしまう反面、小さなことでやる気を取り戻したり、気持ちを切り替えたりすることができるのもお子さまならではの強さです。
Z会にも、最後の回の入試で合格を勝ち取った先輩はたくさんいます。
ここまで試験が続き、お子さまの肉体・精神的な疲れもたまっていることでしょう。
今日は過去問題を見直す程度にとどめ、ゆっくりお風呂に入って早めに寝ることをおすすめします。
そのうえで明日、落ち着いて試験に臨んでください。
あきらめない、悔いのない受験をわたしたちも応援しています。