四天王寺中学校に合格されたMさんと、お父さまにお話をうかがいました。
TOPICS
■本格的に習っていたエレクトーン。受験勉強との両立を支えたのは、お父さまお手製のスケジュール表
■Z会の教材にはもれなく取り組む。紙でのアウトプットの積み重ねが確かな力に
中学受験データ


悔しさも喜びもかみしめた合格発表
四天王寺中学校(英数Sコース)への合格、おめでとうございます! 合格発表は、どこでご覧になったのですか。
父:
合格発表のとき、ちょうど娘は他校の入試を受けている最中だったので、私と妻が四天王寺中学校まで行って掲示板で合格を確認しました。実は、四天王寺は第二志望で、第一志望は西大和学園中学だったんです。西大和の発表はその直後で、Webサイトで残念な結果だったことを知りました。それから試験が終わった娘と合流し、2校の結果を伝えたのですが、やはり西大和への想いは強く、娘はすごく泣きましたね。でも、泣きながらも「四天王寺は何コースで受かったの?」と聞いてきたので、「ちゃんと英数Sコースで受かったよ」と伝えると、とても喜んでいました。
悔しさも喜びも入り混じる合格発表だったのですね。「中学受験をしよう」と思われたきっかけを教えてください。
父:
私も妻も、中学受験をするような子がほとんどいない地域で育ったので、中学受験に関しては、予備知識がほぼない状態でした。娘が1年生のとき、たまたま近くの公立中高一貫校で見学会が開かれることを知り、行ってみることにしたんです。その学校は、勉強だけでなく、陸上や体操にも力を入れている部活動が盛んな学校で、娘はとてもおもしろかったようです。私自身もそれをきっかけに、いろいろな中学の情報を調べるようになり、だんだん私立中学が魅力的に思えてきたんですね。
「受験させよう」としっかり決めたのは、2年生の終わりに受けた公開模試がきっかけでした。国語の結果が150点満点中138点だったのですが、解けなかった問題が1、2問あったことがすごく悔しかったみたいで、娘は会場から泣きながら出てきたんです。その姿を見て「勉強が好きなんだろうな」「中学受験に向いているのかもしれない」と感じました。
志望校はどのように絞られたのですか。
父:
学力だけでなく、本人に合う学校かどうかも大事にしたいと思ったので、偏差値に関係なくさまざまな学校を見に行きました。説明会や学校主催のプレテストなども活用し、共学も女子校も含めて12校くらい訪れたと思います。娘の意見も聞きながら、偏差値、学校の方針や校風、通学距離など総合的に考えた結果、6年生の前半には「四天王寺を受けよう」と決めました。当時、もう少し頑張れば西大和にも手が届きそうな感じだったので、西大和もチャレンジすることにしました。
本格的に習っていたエレクトーン。受験勉強との両立を支えたのは、お父さまお手製のスケジュール表
Z会はいつから始められたのですか。
父:
保育園のときは他社の通信教育を受講していたのですが、レベル的に物足りない様子だったため、1年生からZ会小学生コースに切り替えました。レベルの高さにひかれて選んだZ会でしたが、正解でしたね。とくに算数では、学校では足し算、引き算と段階を踏んで習うと思うのですが、Z会では文章題のなかで足し算と引き算を合わせて理解していくような、よく考えさせる問題になっていました。のちの理科や社会につながる「経験学習」も楽しそうに取り組んでいたと思います。
中学受験をすると決めた2年生の終わり以降、受験塾へ行くことは検討されましたか。
父:
受験塾は6年生の夏以降、ラストスパートをかけるために利用したのですが、それまで通塾は一切考えませんでした。というのも、娘はエレクトーンを本格的に習っていて、コンクール前などは毎日2~3時間練習をしていたんです。エレクトーンのほかにも英語やスイミング、ボルダリングを習っていたので、通塾する時間はとれない状況でした。親としても「勉強以外の経験も大切にしてほしい」と考えていたので、時間に融通が利くZ会は理想的でした。
そのため、3年生からはZ会中学受験コースに切り替えて受験勉強をスタートさせました。その頃から年に2回、外部の模試を受けていましたが、Z会だけで良い成績がとれていたので、不安に思うこともなかったですね。Z会でマイペースに受験勉強できたおかげで、娘は6年生の夏までエレクトーンのコンクールに出場し、大阪府大会まで勝ち抜くこともできました。
受験の年に、エレクトーンでも素晴らしい結果が残せたのですね! 両立の秘訣はありますか。
Mさん:
やっぱり、時間の使い方が大事かなと思います。エレクトーンの練習の合間に、いつ勉強の時間をとるかは常に課題でした。父と一緒に一日の過ごし方を考え、ごはんやお風呂の時間もダラダラせずに「〇分まで」と決めていました。
父:
本人はまだ小学生なので、先々のことを具体的にイメージするのは難しいと思うんです。そこで私が、受験までの日数、模試、習いごと、学校行事、家族旅行などの予定をまとめて、可視化するようにしていました。それを娘と一緒に見ながら、「この日は時間があるから、集中してZ会を○コマ頑張ろう」というように、学習計画を立てていったんです。学習計画は1週間単位と1カ月単位の2種類作りました。娘は計画通りに勉強をこなしていけるタイプだったので、そんなところもZ会に向いていたのかなと思います。
Z会の教材にはもれなく取り組む。紙でのアウトプットの積み重ねが確かな力に
具体的に、Z会にはどのように取り組んでいたのですか。
父:
届いた教材はひとつも飛ばすことなく、順番通りに活用していました。とくに国語は力がついたと思います。テキストの問題を解き、添削問題や「Z会からの挑戦状(※)」にも取り組むことで、毎月ものすごい量の文章を読むことになりますよね。Z会は文章のレベルも高く、かなりの読解力が身についたのではないでしょうか。さらに、娘は、教材内でおすすめの本が紹介されている「読書案内」を見ては、「この本、読みたい!」とよく言っていたので、読書の良い刺激も与えてもらったなと思います。国語のほか、社会の難度も高く、良かったですね。社会はもともと得意科目だったのですが、最難関の問題も率先して解くことでさらに自信がつき、入試での得点源にもなりました。
※「Z会からの挑戦状」は最難関レベルの『エブリスタディ アドバンスト』巻末に掲載されています。(5・6年生のみ)
逆に、苦手な科目はありましたか。
父:
理科です。それと関西では、算数の入試が難しい学校が多いので、この2教科に関してはZ会のテキストを何度も復習しました。月例テストで間違えた問題も必ず解き直したのですが、添削指導のコメントが丁寧でわかりやすく、助かりましたね。また、実力テストでは、志望校別の平均点がのっていたので、あれを見ると、同じ学校を目指している子どもたちに比べて娘の弱点はどこなのかが明確にわかりました。そこで見つけた弱点は、半年後にもう一度総復習。さらに、理科は市販の問題集も購入し、問題を解く量を増やして苦手対策を行いました。
Z会は紙とタブレットの併用ですが、その点はいかがでしたか。
父:
タブレットならではの授業映像はとてもわかりやすく、役立ちました。アウトプットに関しては、やはり鉛筆を持って自分の考えを紙に書き込むという行為が重要だと感じています。入試本番が紙であることはもちろん、この先、中学・高校へ行ってもアウトプットの機会は多いと思いますし、Z会を通して6年間じっくり書く経験を重ねられたことは、非常に有益だったと考えています。
受験塾へ移行する前に、専科で大きくステップアップ
受験生となる6年生のときは、どんな勉強をされていたのですか。
父:
5年生までは、朝学校へ行く前にエレクトーンの練習をしていたのですが、6年生からはその時間に朝学習をするように変えました。主に取り組んだのは、算数と国語の『毎日練習ブック』です。
5月以降は志望校を意識して、Z会の専科「国語・超長文対策」「算数・立体図形難問対策」「算数・平面図形難問対策」「理科・論理的思考問題対策」「理科・複雑計算問題」も受講しました。専科の問題を解くことで、最難関レベルの問題に対する初見での対応力がかなり鍛えられたと思います。実際、四天王寺の入試では立体の難しい問題が出たようで、専科は大いに役立ちました。
専科にはかなりの難問も含まれていますが、解けない問題はありましたか。
父:
はい。そんなときは、自分でテキストの解説や、関連する単元の授業映像を何度も見返していました。それでもわからないときは、Z会の「質問・相談」を利用して質問していましたね。その回答を読めば、ほぼ解決できたようです。
思うに、娘の強みは、どんなに難しい問題でも途中であきらめることなく粘り強く考え続けられたところかな、と。受験となると「速く解くのが一番」といった空気があり、もちろん入試本番ではそれも必須なのですが、ときには質の良い問題にじっくり向き合い、とことん考え抜く時間も大事だと思うんです。Z会だったからこそ、誰かに急かされることもなく、自分自身の力で最後まで解ききる経験を積むことができました。
6年生での模試や過去問の成績は、いかがでしたか。
父:
模試では6年生の前半には、四天王寺の「英数Sコース」も安定してAやB判定がとれるようになりました。過去問も家で時間をはかって解きましたが、四天王寺は合格ラインを超え、西大和まではあともう一歩という状況。Z会一本で、トップ校を狙えるまで力がついたことを実感しました。そこで夏以降は受験塾に学習の主軸を移し、トップ校対策を集中的に行うことにしたんです。
入試まであと半年というタイミングで入塾されたのですね。突然入って、ついていくのが大変……という状況にはなりませんでしたか。
父:
それが、大丈夫だったんです。とくに国語と社会はZ会の難問を解いてきたおかげで、受験塾に入っても、トップ校を狙う子どもたちとすぐに互角に勝負することができました。苦手な理科や算数に関しても、「塾に入る前に専科の問題を解いておいて、本当に良かった」と思いましたね。もし専科を受講していなかったら、受験塾のレベルの高さにかなり動揺していたと思います。専科のおかげで、着実にステップアップできていました。
努力家だったからこそ「睡眠vs勉強」が最大の悩み
Mさんの受験生活を支えるうえで、とくに意識していたことはありますか。
父:
睡眠と勉強のバランスですね。娘は「もう寝たら?」と声をかけないと、夜遅くまで勉強してしまう子でした。でも、体調を崩してしまっては意味がないですし、かといって、もっと頑張れるのに親がストップをかけているようだったら、それもつらい話だし……。結局、どんなに遅くても22時半には寝て8時間は睡眠をとるというルールにしたのですが、それがベストなのかどうか、最後まで悩みました。あとは運動や外出でリフレッシュできるようにしたり、食事に気を配ったりもしました。
受験直前の様子はいかがでしたか。
父:
実は、それまでずっと順調に伸びていた成績が、秋から冬にかけて急に一進一退で伸び悩んでしまったんです。算数ができるようになったと思ったら国語の成績が急に下がったり、理科と社会も同じような感じで、直前は本当にバタバタしました。
そして迎えた入試本番、四天王寺は理科と算数が難しく、平均点も低かったようです。この2科目は娘の苦手科目でもありましたが、西大和への対策をしっかり行っていたため、「理科も算数もできた!」と喜んでいました。無事にいつも通りの実力が発揮できたようで、私もようやくほっとしました。
世の中の広さを実感できた中学受験。他者を認め、さらなる努力ができる子に
これからいよいよ中学校生活が始まりますね!
Mさん:
エレクトーンも続けながら、中学ではバスケットボール部に挑戦したいと思っています。四天王寺では、これから6年間かけて色々な経験を積むことができるので、今から楽しみです。
受験を通して、Mさんのどんなところに成長を感じられますか。
父:
自分で決めた目標に向かって、コツコツ努力できるようになったと思います。昨今はインターネットで何でもすぐに答えを求めてしまうような世の中ですが、地道な努力を続ければ、いずれは自分の力で答えを導き出せることに気づいたのではないでしょうか。また、娘は小学校ではいつも一番の成績だったのですが、Z会や受験塾や模試を通して、自分よりもできる子はたくさんいることを知り、世の中の広さを身をもって感じることができました。それは、他者を認めることや、さらなる努力を続ける意欲にもつながると思います。受験を通してたくさんの良い経験ができ、後悔なく終えることができました。
最後にZ会で頑張る読者のみなさんへ、メッセージをお願いします。
父:
まずはぜひ、いろいろな学校に足を運んでみてください。子どもに合った学校選びをすること、そこへ向けて早めに準備を始めることが、悔いのない受験につながると思います。娘の場合は習いごともあったため、6年生前半までZ会のみで受験勉強をしてきましたが、Z会の教材は子どもが自分で進められるように工夫されているため、安心して見守ることができました。レベルも高く、着実に実力を積み重ねることができます。みなさんもZ会をうまく活用して、お子さんにあったペースで頑張ってください!
Z会からちょこっとアドバイス
【志望校見学】
お子さまの個性に合った校風の学校を見きわめるには、可能であれば今回の方のように実際に足を運び、学校の雰囲気を肌で感じてみることをおすすめします。
オープンキャンパスや学園祭などが開催される場合は、受験学年になる前に積極的に参加しておくと良いですね。お子さまも、学校や先輩たちの雰囲気を感じることで、その学校で活躍する自分の姿を想像することができ、受験勉強にもより一層力が入るはずです。
気になる学校がありましたら、まずはWebサイトをこまめにチェックしてみてください。
また、保護者のための総合情報サイト「Z会おうち学習ナビ」では、受験準備に役立つツールとして「学校訪問シート」や「志望校選定シート」などをご用意しています。志望校選定にぜひお役立てください。