開成中学校 2024年度合格体験記(後編)

前編では、入試本番の様子や、Z会を受講したきっかけなどについておうかがいしました。
後編では、Z会で特に役立った教科や、入試直前の勉強法についておうかがいします。

Z会の通信教育は、デジタル教材のほかに、紙教材でのアウトプットも大切にしています。こちらはいかがでしたか。

父:
特に最難関校の入試では、解答を導くためのプロセスの部分も問われることが多いです。たとえ答えがわかっていたとしても、そこまでのプロセスがきちんと書けないと得点に結びつかないので、やはり紙の教材で書き方やまとめ方を学ぶことも必要だと思っています。
これから先、「入試が完全にデジタル方式になり、選択式の問題しか出さない」という時代になったとしたら話は別ですが、当面は紙教材でのアウトプットは必要だと思います。入試で鉛筆・消しゴムを使い、解答を完成させる時間も訓練になるからです。

Z会中学受験コースの紙教材とデジタル教材を併用するスタイルは、多くの先輩たちからも支持を得ているポイントの一つでもあります。
ほかにも、中学受験コースのポイントとしては、教科ごとに受講プランを選択できる点が挙げられます。凜空さんは5年生のとき、理科・社会の受講プランをトータル指導プランから要点集中プランに変更されていますが、変更の目的を教えてください。

父:
理科と社会は、開成の入試問題の傾向や平均点、子どもの状況などから分析して、演習量を増やすよりも幅広い知識事項を効率よく学習することが必要だと判断したため、途中から要点集中プランに切り替えました。知識事項は、短時間で集中して学習して、あとは繰り返すことで定着をさせていました。その際、書いて覚えることはあまり効率がよくないように感じたので、寝る前や朝にクイズ形式で何度かこちらから出題して確認していました。この形式だと、本人も楽しんで学習するので……。

凜空さん:
社会の暗記には苦労しましたが、父がやってくれたようなクイズ形式は、書いて覚えるよりも記憶に残りやすかったです。

理科や社会は、お父さまのクイズで知識を定着させていったのですね。
「Z会×エクタス 最難関中学受験プレミアム講座」のなかで、特に役立った教科はありますか。

父:
プレミアム講座は、国語が役立ちましたね。国語の問題で、子どもにとって難しいのは、自分と全く立場が異なる登場人物、たとえば問題文の主人公が子どもだったとして、その「祖父の気持ち」「父の気持ち」など、子どもがまだ感情移入しづらい立場の人物の心情に関する問題が出たときだと思うんです。時代背景が現代と全く異なる話が題材になっている場合もそうですよね。たとえば戦前、「誰かに手紙を届けてその返事を待つ気持ち」なんていうのは、日常にスマホがある現代の子は、普通に生活していたらわからないと思うんですよ。プレミアム講座で扱っている題材は、さまざまな時代・社会背景の題材があるので、教養を高める機会にもなり、本人の理解のサポートにもなったので、とてもよかったと思いました。

通信教育の教材はいかがでしたか。

父:
こちらも、国語の教材が印象に残っています。Z会の国語の記述問題ですが、問題によって「解答欄が原稿用紙のようにマス目が入って字数がわかるタイプのもの」、「単なる大きい解答欄が一つのもの」、「解答欄に縦線が入って3行くらいで答えるもの」などいくつかパターンがありますよね。
開成の国語の記述問題は、文字数指定でマス目がついている問題があったり、「説明しなさい、以上」で大きな解答欄が一つあるときもあったり、3行くらいの文章でまとめる問題があったりして、その説明の記述量をどれだけ書いたらいいかわからなくなることも多いと思うんです。息子も、自由記述に慣れてくると、字数指定の問題に苦労することがありました。Z会の国語は、記述問題もいろいろなバリエーションで解答を作成する練習ができるので、すごくいい教材だと思います。

 

受験直前期の勉強法について教えてください。
開成中学校の過去問題には、どのように取り組みましたか。

凜空さん:
分量は、かなりの量を解きました。全教科やったのは10年分くらい、国語は20年分くらい取り組みました。

父:
教科によって取り組み方を分けていましたが、国語と算数はとくに過去問を重視していました。社会は、昔の問題だと、資料問題などのデータが今と大きく違っていることがあります。その解答が誤った記憶になると困るので、問題は解くのですが、解答が合っているかはあまり気にせず、解き方の方を重視していました。「解答が合っているか」の部分をしっかり確認するのは、直近数年分でしたね。ただ、出題傾向はどの年も非常に似ていましたので、合計で10年分くらいは解きましたけれど。
どの教科も10年分くらいは解いて、入試が近くなったらその10年分の問題に再度取り組みました。過去問演習では、「出題内容や問い方の特徴から、その学校が受験生にどんな能力を求めているか」というのを感覚でつかんでもらいました。

直前期の生活スタイルは、どんな工夫をされましたか。

父:
1月に入ってからは、かなり計画的にスケジュールを組んで学習していました。試験本番は、だいたいどの学校も9時くらいにスタートし、教科としては、国語、算数、理科、社会の順番が多いと思います。開成もそうでした。ですので、毎日その教科の順番で演習を行い、1ターム60分で慣れていく、という形式で勉強をしていました。朝の9時から15時くらいまでの間は、受験当日と同じような時間割で学習していました。
関西方面の中学を受ける前は、そちらの傾向に合わせた内容の問題に変更しましたが、取り組む問題量は、なるべく開成の試験と同じくらいの量をやるように調整していました。

本番に近い状況を作り、演習されていたのですね。

凜空さん:
おかげで、開成の本番の試験では、どの教科も集中力が切れることなく全力で取り組むことができました。

最後に、これから受験に臨む後輩たちや、その保護者の方にメッセージをお願いいたします。

凜空さん:
「楽しむ」という気持ちがあれば、勉強にも集中して取り組むことができます。中学受験に対して「怖い」という気持ちがあるのであれば、「楽しもう!」と気持ちをポジティブにして、入試本番にもその気持ちを持って臨むことができたらいいと思います。

父:
親としてできることは、子どもに自信を持ってもらうこと、夢を諦めないで目指し続けられる環境を作ること。これが大事だと思います。こういったことは本来、塾よりも自宅の方がサポートできるはずだと思うんですね。塾だと、どうしても周りと比較されてしまうので自信を失うこともありますし、先生から「志望校を下げましょう」という話が出てくることもあります。けれど、受験の結果だけで子どもの人生が決まるわけではないので、最後まで子どもを応援して、一緒に諦めずに夢を目指し続ける環境を作ることができるのは、「家庭」だと思います。そういった環境づくりを、お子さんと一緒に楽しみながらやっていただければと思います。

入試本番も「楽しかった」とおっしゃっていた凜空さん。この先困難なことがあったとしても、凜空さんの「楽しむ」力があれば、自分の力を余すことなく発揮して、乗り越えることができると思います。これからの凜空さんの活躍が楽しみです。

 

Z会からちょこっとアドバイス

【Z会×エクタス 最難関中学受験プレミアム講座】

Z会×エクタス 最難関中学受験プレミアム講座は、<良問のZ会>と<授業のエクタス>の両者がこれまで培ってきたノウハウを結集して開発した最難関中学受験特化のスーパー授業です。
凜空さんが受講していたオンライン学習コースは、単なる一方通行の映像授業ではなく、映像配信中にオンライン担任とのチャットでのやり取りを通じて、ご自宅で塾さながらにライバルの存在を身近に感じながら学習を進めることができます。
受講者の方のお顔や声が出ることはないので、こうした学習が初めてのお子さまでも、安心してご受講いただけます。
各学年で解きうる最高難度の問題・ハイレベルな授業を提供し、学びの本質である「知ることへの欲求・期待」をかき立てながら実力を磨き上げます。受験学年には「合格可能圏」から「合格安全圏」へ。最難関中学を本気で目指すなら、Z会×エクタス 最難関中学受験プレミアム講座へお越しください。

 

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