帝塚山中学校 2024年度合格体験記(後編)

※画像はイメージです。

前編では、中学受験を考え始めたきっかけや志望校を帝塚山中学校に決められた背景、Z会を受講された理由や活用法などについておうかがいしました。
後編では、小学5年生になって塾との併用の状況や入試直前までの様子をおうかがいします。

Z会のほかに、塾などは利用されていましたか。

母:
はい。Z会を続けながら、5年生2月から個別指導塾で国語と算数を受講していました。「Z会ではメインの学習と基礎固め」を「塾では弱点の補強と志望校対策」と使い分けていた感じです。家ではどうしてもダラダラしてしまい、オンとオフの切り替えが難しく、勉強に集中できる環境があるといいのかなと思ったんです。塾は自宅から近く、気軽に自習室を利用できるのも魅力でした。

Z会と塾をどのように利用していたのか、1日の学習スケジュールを教えていただけますか。

Aさん:
まず、朝学校へ行く前に、60分くらいZ会の授業映像を見ながら、授業ノートに記入。学校から帰ったら塾へ行き、自習室で16時半~17時くらいまで練習問題を解きます。そのまま20時くらいまで塾で勉強したり授業を受けたりして、帰宅後に夕食を食べます。その後、家でZ会の解説映像を見たり、その日やり残した問題に取り組んだりして、22時半~23時に就寝という感じの毎日でした。

母:
そのルーティーンはうまく定着していました。ただ6年生になるとやるべきことが多すぎて、息子はいつも「終わらない、終わらない」と焦っていて。とくに苦手な算数には時間がかかっていたため、「10~15分考えてわからなかったら、次の問題へ行こう」「受験は時間との勝負だから、効率も大事だよ」と私は声をかけていたのですが……。

お母さまの声かけに対して、Aさんはどんな反応でしたか。

母:
ちょうど反抗期のタイミングでもあり、親の言うことは聞きませんでしたね。息子は「いやぁ~、もうちょっと考えたらわかるんだよね」みたいな感じで、私の言うことをほぼ聞かず、少し険悪になってしまうことも多かったです。
息子も頭の中ではわかっていたと思うのですが、自分で感情のコントロールがうまくできないような感じでした。息子との関わり方については、父親とも相談し「こちらも熱くなり過ぎないようにしよう」と。息子の話をよく聞いて共感し、そのうえでそうした方がいいという理由を丁寧に説明して、根気強く話していくように心がけました。親としても試行錯誤で何が正解かはわからないのですが……。

 

受験直前期は、どんな勉強をされていたのですか。

母:
過去問を中心に勉強しました。6年生の夏休みから、志望校よりも2ランク程度レベルが下の学校の過去問から少しずつ解き始め、いわゆる入試問題というものに慣れていきました。そして10月からは、第一志望の帝塚山の過去問に取り組みました。過去問をこなしていくためのスケジュールは父親が立てて、10年分×2周したと思います。

Aさん:
過去問演習は、受験勉強の中で一番大変でした。入試本番のスケジュール通りに一日で4教科の問題を解くことが多かったのですが、始めのころは点数が全然取れなくて。入試本番が近づいてきているので、本気で「まずいな」と思いました。逆にその危機感で、やる気にスイッチが入りました。

母:
そう、冬休みあたりに急にスイッチが入って、人が変わったかのように勉強し始めたんです。すごい集中力で、休日は10時間くらい机に向かうこともあり、無駄な時間も減りました。あと、親の言うことにも耳を傾けるようになったんです。それまでは何を言っても口ごたえをしていたのに、「これをやってみたらどう?」と私がアドバイスすると「うん、わかった。解いてみる」というように、急に素直になって。

精神的にも、いいかたちでラストスパートに入ったのですね!

母:
直前期にはもう一度生活リズムを見直しました。学年が上がるにつれてだんだん寝るのが遅くなっていたのですが、Z会のオンライン入試激励会のときに、先生が「日々早起きしていると、入試のときに朝から頭がはたらく。朝は6時くらいに起きるのがいい」とおっしゃっていたので、息子も6時に起き、22時に就寝するという早寝早起きを徹底することにしたんです。また、先生から「勉強の前にチョコレートなどで糖分を取ると、勉強に集中できる」というアドバイスもいただき、さっそく取り入れることに。「朝6時に起きたら、勉強する前に食べていいからね」とチョコレートを用意したところ、効果抜群で早起きして、チョコレートを食べて、「さぁやるぞ!」という感じで、朝から頑張っていました。

Aさん:
ラストスパートをかけているときは「少しずつ力がついているな」という実感がありました。その集中力は受験当日まで続き、ギリギリまで頑張れたことが、合格につながったのかなと思います。

 

受験勉強のモチベーションを保つうえで、役に立ったものはありますか。

Aさん:
Z会の学習後にもらえる「ぷちぽ」です。「今日は〇〇県まで行った!」「ついに宇宙までたどり着いた!」という感じで、勉強する楽しみが増えました。あとは努力賞です。現在もZ会を受講していますが、中学生のうちにほしいものがあり、今は努力賞ポイントをためている最中です。

勉強の息抜きには、どんなことをされていましたか。

Aさん:
休憩時間にはよく読書をしていました。Z会の国語に出てきた本や学校の図書館に新しく入った本など、気になるものをいろいろ読んでいました。また、休日の午後に家族でお茶を飲んで団らんするのも、息抜きになりました。あとはピアノかな。ずっと習っていて、6年生の夏までは毎日弾いていたんです。音楽がちょっと得意なので、帝塚山ではギターマンドリンクラブに入ってみたいなと思っています。

無事に受験が終わり、趣味も心おきなく再開できますね! 最後に、Z会で頑張っている皆さんへ、メッセージをお願いします。

Aさん:
受験直前は、起きる時間と寝る時間を一定にすることで、リズムよく学習できました。これは、勉強がはかどりとても効率的です。よい習慣を身につけるのは早ければ早いほどいいので、ぜひ皆さんも試してみてください。受験勉強は、なかなか結果が出なくて苦しい時期もありますが、そんなときこそ、焦らず深呼吸して、基礎に戻ることも大事です。頑張ってください!

母:
受験勉強と反抗期が重なった時期は、親子でぶつかることも多く、大変でした。反抗する息子に対して「〇〇しないと××になる」「このままだと合格できない」など否定的な言葉をかけてしまったこともあり、後悔しています。しかし、息子は直前期に自分でエンジンをかけ、びっくりするような集中力を見せてくれました。その結果、困難を乗り越えた先に喜びがある、という成功体験を得ることができ、本当によかったと思います。Z会を続けてきたおかげで、コツコツ努力することの大切さに気づけました。そして、自発的な学習習慣を身につけられたことは、これから先の財産になるはずです。保護者の方は最後の最後まで子どもを信じて、あたたかくサポートしてあげてください。

 

 Z会からちょこっとアドバイス

【家族のサポート】

中学受験にはご家族のサポートが必要不可欠です。サポートといっても
・規則正しい生活のリズムを作る
・食事や健康面などのサポート
・学校見学や説明会に一緒に行き、志望校決定のための手助けをする
・学習計画を立てる
・勉強面のアドバイスをする
・お子さまが不安になったときの相談相手になる
など、生活面から勉強面までさまざまです。
どのようなサポートが必要かについては、お子さまの学年やタイプにより異なります。受験勉強に行き詰っている場合は、気分転換で外に出かけたり、話をすることによって気持ちが楽になるケースもあります。保護者の方は、お子さまの話を聞き、子どもに寄り添っていく姿勢でいるとよいでしょう。

 

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