【中学受験】過去問はいつ・どう選ぶ?合格を引き寄せる過去問活用法

いよいよ「合格力完成期」に入りました。これからは入試を想定した問題に数多く取り組み、より「実戦」に近い学習を行っていくことになりますが、公開中の受験サポート「『合格力完成期』の学習の進め方」でご紹介したとおり、8月以降はこなすべき課題が盛りだくさん。そのなかから「過去問題活用法」について、今回から4回に分けてご案内します。

公開中の受験サポート「『合格力完成期』の学習の進め方」はこちら

 

8月までに済ませよう、過去問題集の購入・分析


STEP1 過去問題集は特徴を理解して選ぼう
STEP2 過去問題の分析をしよう
STEP3 過去問題に取り組むのは夏休み以降がオススメ


 

首都圏・関西圏など中学受験が盛んな地域では、複数の出版社から過去問題集が出版されています。
「過去の入試問題なのだから、どれも同じ」と思われるかもしれませんが、実は出版社ごとに違いがあります。できれば書店で実際に手にとって比較検討してみてください。人気校のものは早い段階で売り切れることもありますので、早めの入手を強くおすすめします。
では、過去問題集にはどのような特徴があるのでしょうか?
以下にまとめましたので、選ぶ際の参考にしてみてください。

 

過去問題集にはさまざまな種類があります。1冊のなかに1校の入試問題が過去数年分まとまった学校別のもの、多くの有名校の過去問題を1冊にまとめたもの、ほかにも、出版社によって教科別や出題年度ごとに分冊になっているものもあります。どういった用途で使うのかを考えて選び分けるとよいでしょう。
たとえば、第一志望校など志望度の高い学校はその学校の出題傾向をつかむために何年分も取り組みたいところですので、学校別タイプがおすすめです。いろいろな学校の問題を見てみたい、問題との相性を見比べたいというときには、多くの学校がまとまったタイプが便利です。

 

過去問題集には、学校ごとの出題分野や出題形式を一覧にした表が掲載されていることも多くあります。また、学校別の過去問題集では「この学校の出題傾向」といった見出しで、「理科は用語を問う問題が多い」「算数では毎年1問は立体図形が出題される」など、過去数年間分の傾向が分析されていることもあります。今後の学習でどこに注力していくべきなのか、その計画を立てるために、ぜひチェックしておきましょう。

 

過去問題集を購入したら、早速取り組みたいのが出題分析です。これにより、傾向に合わせた効率的な学習を進めることができます。この作業が合格のカギを握っているといっても過言ではありません。出版社によっては過去問題集に問題・解答しか掲載されていないものもありますが、その場合は下記のチェックリストを元に保護者の方が過去問題を読み込み、おおまかな「出題傾向」を確認するようにしましょう。

選択式の問題が多い
語句を問われる問題が多い
記述問題など、文章をたくさん書かせる問題が多い
長い文章を読んでから答える問題が多い
グラフや図などを使って答える問題が多い
途中式や考えた過程などを書き残すよう指示があることが多い
解答だけを書く問題が多い
Z会のカリキュラムにある単元のなかで、まったく出題されていない内容がある

 

どこができる・できないということを判断するためには、実際に過去問題をお子さまに解かせるのがいちばんという方もいらっしゃるのですが、これには注意が必要です。この夏のテーマは「基礎の総復習」。そこが終了していない状態で過去問題に取り組ませると、まったく解けずに自信を失ってしまうことも多いのです。
これを防ぐためにも、まずは8月号の教材「総復習ドリル」などを通じて過去の学習内容を振り返ること、「合格力完成期」の学習に慣れることを優先させましょう。そのうえで、9月以降、ある程度慣れてきたところで過去問題に取り組ませるようにしましょう
とはいえ、実力を測るためにこの夏にぜひ過去問題にチャレンジさせたい、とお考えの場合には、保護者の方がピックアップしたものだけを解かせるのが、おすすめです。また、「とても難しい問題も含まれているから、今の段階では時間内に全部できる必要はないんだよ。これから練習して慣れていこうね」などと伝えて制限時間などはとくに設けずに取り組ませるなど、適宜サポートをするようにしましょう。

次回の「今月の受験サポート」は8月14日(木)更新予定です。

中学受験コース6年生「今月の受験サポート」の記事一覧はこちら

難関校の入試では、いわゆる典型問題の出題は少なく、初見の問題を典型問題の型に落とし込む力が必要です。その力をつけるために必要なことは経験を積むこと。比較的余力のある6年生前半はその絶好の機会です。得意分野の力を最大限に伸ばし得点源をつくっておくことは、実戦演習での安定感につながります。この時期から積極的に一歩先の得点力を身につけて、夏以降の入試対策に余力を持たせましょう。
また、7月からは、「頻出分野別演習」に加え、筑波大附属駒場・開成・桜蔭・灘・甲陽学院・神戸女学院の6校の入試に特化した対策講座「志望校別予想演習」が開講しました。1講座から受講でき、3回分をまとめてお届けするため、完成までの学習量が把握しやすく、お子さまのペースで学習を進めることができます。難関国私立中学の入試を徹底的に分析したZ会の講座で、万全の受験対策をしてください。
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※6月12日(木)更新の受験サポート「中学受験コース6年生専科で難関校に特化した演習を!」では、専科講座の上手な選び方を紹介していますので、参考にしてください。