<中学受験・今月中にやっておこう!>受験準備11月編 願書を書く

入試本番までに保護者の方にはどういった準備が必要になるのか、その月ごとの「ToDo」(=今月中にやっておこう!)をお伝えします。

 

 

 

11月のテーマ 願書を書く

今月は、「願書を書く」がテーマです。
先月10月のテーマは「出願書類を準備する」でしたが、今月は実際に願書に記入が必要な項目をチェックしていきます。学校によっては願書に「志望理由」を記入することもあり、願書を完成させるのに思っている以上の時間がかかるものです。受験に向けて決意を固めるきっかけにもなりますから、今のうちからしっかり準備をしておきましょう。
とくに今回が最初の受験になる保護者の方は、こういった時間のかかる準備は早め早めに始めておくことをおすすめします。
「受験サポート」の「実際の出願に向けての準備を始めましょう!」もあわせてご覧ください。

 

 
 

ほとんどの学校で、学校説明会や学校行事の機会に願書を配付している時期です。出願校が全部決まってから一気に取りに行こうとしたところ窓口が閉まっていた、夏前にもらった資料に入っていると思ったら、前年度のものだった(時期的に最新の資料が刷りあがっていない場合、参考資料として前年度の願書が添えられていることはよくあります)ということもありますので、すでに入手済みという方も、あらためて必要な願書がすべてそろっているかを確認しておくことが大切です。受験を迷っている学校の分も入手しておきましょう。また、願書は、学校や入試によって記入する内容が異なります。早めに開封し、早いうちに内容をひととおり確認しておきましょう。
Web出願では、紙の願書を取り寄せる必要がない場合があります。Web出願のサイトで必要事項を入力し、顔写真データをアップロードすることで出願が完了します。ただし、学校によっては、Web出願の完了後に、調査書や推薦書など、別途郵送が必要な書類がある場合があるので、必ず募集要項を確認するようにしてください。

 

複数回入試や入試科目選択のある学校の多くは、願書のなかでどの日程、どの科目で受験するのかを指定するようになっています。学校によっては入試日ごとに書類が異なることもありますので、注意してください。また、「スライド合格を希望するか」といった項目がある学校もあります。「受験サポート」の「出願シミュレーションをしてみましょう!」でもご紹介した「受験シミュレーションシート」も使いながら、それぞれの学校をいつ受験するか、あらかじめ決めておきましょう。

 
 

多くの学校では「所要時間」「通学経路」といった通学の方法に関する記入欄があります。経路が複数あれば、はやく着く時間を書きましょう。学校によっては通学経路や最寄駅などに制約があることもあります。

 
 

学校によっては「志望理由」の欄があり、保護者もしくは受験生本人が記入するようになっています。きちんと考えておかないと、面接などでその内容が話題になったときにうまく話ができなくなってしまうこともあります。面接がない学校の場合は、入学への熱意をアピールする唯一のチャンスですから、自分の言葉で丁寧に書きましょう。

保護者が記入する「志望理由」については、学校の校風や教育方針を理解していること、入学を希望する理由(校風・教育方針・在校生の様子を見て、など)、実際に学校に足を運んだ感想などのほか、親子ともにその学校に行きたいという強い意志があることなどをまとめましょう。

そのほかに、受験生、もしくは保護者が記入する「自己報告書」「自己紹介書」といった欄を願書に設けている学校もあります。何を書けばよいのか迷われる方も多いと思いますが、たとえば小学校時代の受賞歴では、学校外の賞でも大丈夫です。さらに小学校時代に力を入れたことや、クラブ活動や習いごとなどに打ち込んだことなど、受賞はしなくても後輩の指導をきちんとしたなど、学校側が求める生徒像を意識すると、書きたいこと、アピールしたいことが見えてくるのではないでしょうか。
Web出願の入力フォームでは、志望理由に文字数制限が設けられている場合があります。事前に志望理由の下書きをして、文字数制限内にまとめておくとよいでしょう。また、試験当日に志願理由等を記入した用紙を持参する学校もありますので、持参の有無についても募集要項で確認しておくことをおすすめします。

いくつか記入例をご紹介しましょう。

◆慶應義塾普通部(志望理由)
4年生のときに労作展に行き、在校生たちのすばらしい発表内容を見て、親子ともに大きな感銘を受けました。生徒の皆さんのきちんとした服装や言葉づかい、基礎・実践を大切にする教育内容にも大いに共感し、受験を決意いたしました。

◆浦和明の星女子(志望理由)
個別相談でお会いした先生が学習法や受験について娘の質問を丁寧に聞き、説明してくださったことで「一人ひとりを大切にする」教育のすばらしさを感じました。

◆東邦大学付属東邦(志望理由)
さわやかでしっかりした生徒の皆さんの様子に好感をもちました。医師志望の息子にとっても、実験重視の理科教育や医学部への進学実績が大きな魅力に映ったようです。

◆東海(備考・受賞歴など)
漢字検定で五級を取得。小学校入学以来皆勤。少年サッカーを6年続け、下級生に丁寧に指導しています。

 
面接のある学校の願書に書いた志望理由等は、願書を提出する前にコピー(控え)をとっておき、面接の対策に役立てましょう。

 
 

「募集要項」は必ず確認します。募集要項には、入試当日にかかわること以外にも、保護者の方がやらなければならない手続きの詳細がまとめられています。
そこで今のうちに「Z会おうち学習ナビ」にある「受験準備に役立つツール」から、「出願管理チェックシート」を使って手続きの詳細を整理しておきましょう。中学入試では、出願から合格手続きまで、学校ごとに決められたルールに従い、進めていかなければなりません。これから必要になる手続きと大体の時期を整理し、今後のスケジュールを考えていきましょう。


出願管理チェックシートをまとめる際には、次のことに気をつけていきましょう。あやふやな場合は、必ず募集要項を確認しなおすことをおすすめします。

調査書等の手配
年が明けてからの出願となる場合、調査書などの書類は冬休み前に学校の先生に依頼し、年明けに受け取る方が多いようです。
通知表はコピー提出の学校も増えていますが、出願が早い学校や2学期制の学校では、学校にお願いして借りなければならないこともありますので、意識しておきましょう。

写真
写真についてはカラー・白黒など細かい指定がある学校もあれば、サイズが合っていればよいという学校もありますので、あらかじめ整理しておきましょう。Web出願の場合、顔写真のデータが必要になるため、撮影後にデータを入手することをおすすめします。受験する学校ごとに写真のサイズ(ピクセル数)、ファイル形式(JPEGなど)や画素数などの指定が異なるため、確認したうえで予め用意しておきましょう。
また、学校によっては「受験3カ月以内に撮影したもの」などという指定があることもありますので、注意してください。

出願期間・方法
出願期間・方法は、学校によって指定があり、郵送・窓口・Web出願で出願期間が異なる学校もありますので注意してください。
出願手続きには思いのほか時間がかかります。効率的なプランを考えて、計画的に準備をしていきましょう。また、窓口での出願の場合、受け取り時に書類をチェックする学校が多いので、その時間も考慮しておきましょう。
Web出願の場合は、学校の出願サイトにアクセスし、ID・パスワードを登録後、顔写真の登録と必要事項を入力。受験料を支払います。その後、受験票・志願票を印刷し、試験当日に持参するというのが基本的な流れになります。Web出願の場合、自分で受験票を印刷して入試当日に持参する学校が多く、受験票の印刷を忘れないように注意が必要です。また、出願締切日直前はアクセスが集中して混み合う場合がありますので、トラブルを避けるためにも、早めに手続きを済ませることをおすすめします。

受験料
受験校数が4校、5校となってくると、受験料だけでもかなりの額となります。大体どのくらいの金額がいつまでに必要になるか、計算しておきましょう。一つの学校を複数回受験する場合には割引制度があることが多くなっていますが、日程ごとに別々に手続きすると割引が適用されないこともあります。
支払方法は、クレジットカード、コンビニエンスストアなど学校ごと指定が異なりますので、あわせて確認しておきましょう。

入学手続関係(手続締切)
入学手続きの締切りは早いので、注意してください。試験日が集中する期間は、お子さまの試験の付き添いと他校の合格手続きの期間が重なることもあるでしょう。家族のなかでの役割分担を決めておくことも必要です。

入学手続関係(延納手続)
入試日程が早く、多数の受験生を集める学校のなかには、あらかじめ手続きをしておくことで、試験日が遅い本命校の結果が出るまで入学金の支払いなどの振り込みを待ってくれる学校があります。ただしその場合でも、所定の期日までに「延納手続き」を取っておかないと、自動的に辞退とみなされることがあります。また延納にも締切りがありますので、よく確認しておきましょう。

 
次回の受験サポートは、11月13日(木)「2026年度入試時事問題予想(理科)」、「年末までにZ会はどこまでやっておく?」を更新予定です。

中学受験コース6年生受験サポート記事一覧はこちら

 

専科「頻出分野演習」で、よく出る分野の徹底演習で得点源に!

難関中学入試の頻出分野でありながら対策の立てにくい分野を、短期集中で確実な得点源にするための講座です。いずれの講座もさらなる得点アップのためのポイントを凝縮し、ゆるぎない応用力を養成。1講座から受講できるので、学習の進捗状況にあわせて最適な時期に取り組めます。くわしくはこちらをご覧ください。

[開講講座]

開講講座

[講座の特長]

●全33校の入試に対応。各校の出題傾向を踏まえた短期集中の特訓教材で、1講座ごとに、『特訓テキスト』、『特訓テキスト 答えと考え方』、解答用紙のセットを3回分まとめてお届けします。

●1回あたりの学習は以下の3ステップ。

1.特訓テキストに取り組む(50~80分×2回)
2.特訓テストを解いて提出(40~50分)<添削指導あり>
3.特訓テストを復習する(20~30分)
1講座あたり、1カ月3~4時間を目安として効率よく学習を完成させ、合格へ導きます。
※「my Z」LINE公式アカウントまたはWebサイトより「my Z」にログイン後、トップ下部の[お手続き・お問い合わせ・ガイドはこちらから]、[契約内容の確認・変更]>[申込・変更・中止手続き]にアクセスし、専科の講座を追加してください。「my Z」について、くわしくはこちらをご覧ください。
※中学受験コース・専科[2026年度入試対応]の最終申込締切日は、2025年12月16日 (火)となります。

 

あわせて読みたい