「みんなでリサーチ」では、幼児~小学生のお子さまがいるご家庭ならではの関心事を取り上げ、Z会の通信教育を受講されている保護者の皆さまのお声をご紹介します。
8月号は「お子さまの気質」についてです。ぜひ同じタイプのお子さまを持つご家庭の様子をヒントにしてみてください。
お子さまの気質を大調査!
同じ学齢のお子さまであっても、タイプによって興味関心を示すものや適したコミュニケーションの取り方はさまざま。今回は、Z会の通信教育を受講中の保護者の方に、お子さまの気質ごとのエピソードや接し方の工夫についてうかがいました。
※幼児・小学生向けコースを受講している方を対象に、2025年2〜3月、7月に実施したアンケートの回答をもとにしています。
※アンケート集計結果においては、四捨五入などで、合計が100%にならない場合があります。
今回選択いただいたお子さまの気質一覧


お子さまの気質は上の選択肢のどれに近い?

全体では、「熱中タイプ」のお子さまが最も多く、続いて、「好奇心旺盛タイプ」、「しっかりタイプ」という結果になりました。
幼児(年少・年中・年長)、1~3年生、4~6年生に分けた結果も見てみましょう。
学年が上がると「リーダータイプ」や「ほんわかタイプ」の割合が大きく増加し、逆に「わんぱくタイプ」の割合が最も顕著に減少していくという結果でした。
各タイプのお子さまのエピソードとコミュニケーションの工夫をご紹介!

リーダータイプ
物事を自分が率先して進めることが好き。
自分の意見をしっかり言うことができる。
「リーダータイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
参観日に行くと、周りのお子さんが言葉につまっているときに、助け船を出していたり、先生が話すことに対して、よく反応したりしています。(1年生・保護者)
1年生のときに担任の先生にメッセージカードを渡したくて、みんなに声をかけて冊子を作っていました。(4年生・保護者)
「リーダータイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
相手に「それはダメなんじゃないの? みんな嫌がると思うよ」とストレートに言ってしまいそうなので、お手本になるように「○○ってこんなよいところがあるけれど、△△した方がさらにかっこいいよね」などと言うようにしています。(年中・保護者)
自分の意見を押しつけがちなので、意見が違う人もいるということ、折衝していくことの大切さも意識して伝えています。(2年生・保護者)
ふだんの「リーダータイプ」な一面とのギャップ! エピソード
知らない子どもたちがたくさんいる場では、借りてきた猫のように静かに一人で遊んでいました。(1年生・保護者)

好奇心旺盛タイプ
いつも好奇心にあふれている。
切り替えが早く、行動が素早い。
「好奇心旺盛タイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
目に入るものなんでもやってみたいがために、習いごともあれこれ悩んで…1つに絞れなかった結果「いろんなスポーツをやってみるスポーツ教室」を選びました。(年長・保護者)
家に帰って勉強が終わってから寝るまでの間に、サッカーやゲーム、読書に絵を描いたり、工作したり毎日やりたいことがたくさんで忙しそうにしています。(3年生・保護者)
新しいことには挑戦的。スキー場に連れて行ったこともなかったのですが、小学3年生の冬に急にスノーボードをやってみたいと言い出し、スクールに通わせました。(5年生・保護者)
「好奇心旺盛タイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
見切り発車で大失敗してチャレンジするのが怖くならないように、ある程度うまくいくコツや心持ちを先を伝えるようにしています。(年長・保護者)
予想外のことに興味を示すこともあるので、さまざまなことを体験する機会を与えると同時に、何をしてもよい自由な時間には口出ししないようにしています。(3年生・保護者)
ふだんの「好奇心旺盛タイプ」な一面とのギャップ! エピソード
ふだんは海外に興味があったり一人暮らしをしてみたいと言ったりしているのに、ふとやっぱり家の近所で普通に暮らすのが一番かなぁと言っていました。(4年生・保護者)

わんぱくタイプ
天真爛漫でパワフルなタイプ。
大きなエネルギーをもっており、目標が定まると全力でやりとげる。
「わんぱくタイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
体を動かすことが大好きです。CMやテレビ番組などでダンスがあると、見よう見まねで音楽に合わせて身体を動かしています。(年少・保護者)
公園に行くと、学年が違ってもすぐに遊ぶ友だちを見つけて、鬼ごっこやサッカーをしています。(3年生・保護者)
「わんぱくタイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
いつも元気すぎるほどなので、お店や静かな場所に行く際には前もって声のトーンや落ち着いて行動するということを伝えるようにしています。はしゃいでもよい場面では、危ない場合を除いてはのびのび行動できるように見守っています。(年少・保護者)
なかなか声が届かないので、視界に入ってから声をかけるようにしています。また、ふざけすぎる際は深呼吸を促したり、落ち着くまで相手をしないよと宣言して落ち着くまで待ったりしています。(年長・保護者)
ふだんの「わんぱくタイプ」な一面とのギャップ! エピソード
保育園で泣いてる子がいるのを見つけたら、先生にあの子泣いているから声かけてきてと伝えているようです。(年中・保護者)
親が少しイライラしていたら、どうしたの? 今日笑ってないよ? と話しかけてくれます。(4年生・保護者)

きくばりタイプ
周囲の変化に敏感に気づく優しいタイプ。
思いやりの深い性格で安心できる静かな環境を好む傾向がある。
「きくばりタイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
おいしいものや気に入ったものがあると、「おいしいから食べてみて、どうぞ」と親にも分けてくれるので、いつも感心しています。(年長・保護者)
友だちがこのお菓子おいしいと言ったことを覚えていて、その子が休んだときにお見舞いにその味のお菓子を持って行き、お友だち本人にも親御さんにも喜ばれました。(2年生・保護者)
家族やお友だちの怪我や体調不良にすぐ気づいて、「大丈夫?」「絆創膏貼ってあげようか?」などと声をかけたり、相手の髪型の変化や服を「かわいいね」「かっこいい!」とほめたり、周りや人をよく観察しているなと感心することが多いです。(2年生・保護者)
「きくばりタイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
優しいタイプで、自分の意見を主張しにくいようなので、気持ちを言葉にできるよう、一緒に考えるようにしています。(2年生・保護者)
ふだんの「きくばりタイプ」な一面とのギャップ! エピソード
園のクラスの中では静かなタイプかと思っていたら、「おにごっこやる人?」と大きな声でクラスのみんなに呼びかけていて、こんな積極的な一面もあるのかと驚きました。(年中・保護者)
積極的に発言するタイプではありませんが、話すこと以外(演奏や合唱、演技など)で人前に立つのは得意で、緊張すらしていません。(4年生・保護者)

熱中タイプ
自分のやりたいことに、夢中になって取り組むタイプ。
「熱中タイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
ずっと消防が好きで、いろいろな消防署に行って消防車を見たり消防士さんに質問したりしています。家に帰ると、消防署を車のおもちゃと積み木で作って楽しんでいます。見たことのない消防署は地図や本で調べて、どんな消防車があるか確認しています。(年長・保護者)
知っていることがとてもマニアックで、家電のことをお店の人と話すなど、その分野の専門家と話すのが楽しいようです。(2年生・保護者)
「熱中タイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
熱中すると声をかけても気がつかないので、社会性を育てるために、肩を叩く・視界に入って目を合わせるなど、聴覚以外の感覚に刺激を入れて中断の練習をするようにしています。(年中・保護者)
何かに集中しているときはなるべく話しかけないことや、大事な話をしたいときはお風呂の時間にするなど、より話を聞けるタイミングをねらって話すよう心がけています。(2年生・保護者)
ふだんの「熱中タイプ」な一面とのギャップ! エピソード
好き嫌いがはっきりしており、自分の中でそこまでこだわりのないことだと人に委ねるのが早いです。(年長・保護者)
自分の好きなことに一生懸命ですが、たまに妹に優しく微笑ましい視線を送ってくれます。(2年生・保護者)

しっかりタイプ
約束や時間をきっちり守る。
物事を完璧にこなそうとする。
「しっかりタイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
何か作業をするときはよく説明書を読んで、使うものをそろえてから始めており、完成するまでじっくり取り組んでいます。うまくいかないときは、やり直したり1つ工程を戻ったり、お絵描きや文字なら消して納得いく形へ近づけています。(2年生・保護者)
委員会やクラス発表などの前は、原稿やパネルを持ち帰って準備したり、録音して声の大きさや話すスピードのチェックをしたりしています。(5年生・保護者)
「しっかりタイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
Z会に取り組んでいるときに、正解でないといけないと思ってしまい、不正解がつくと機嫌が悪くなります。まちがったことを認めたくないという気持ちが勝ってしまうため、「まちがえていいんだよ」「まちがえるからこそ次は気をつけられるんだよ」などと声かけをしています。(1年生・保護者)
一生懸命でまじめに考えすぎて失敗を怖がることがあるので、しっかり取り組む姿勢が大切だと伝えたりほめたりするようにしています。また、失敗しても次に活かせたらよいと伝えています。(5年生・保護者)
しっかりしている分、かたくなりすぎることもあるので、脱力できるようあえてゆるい言葉や冗談を要所要所で投げかけるようにしています。(5年生・保護者)
ふだんの「しっかりタイプ」な一面とのギャップ! エピソード
塗り絵ははみ出してもまったく気にせずざっくり塗るので、そこは気にならないのか……といつも思います。(年中・保護者)
手提げ袋ごと学校に置いてくるなど、たまに大きめの忘れ物をしてくることがあります。(2年生・保護者)

ほんわかタイプ
優しくおだやかで、いろいろな人と仲良くできるタイプ。争いごとを好まない。
「ほんわかタイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
お友だち同士のけんかの仲裁に入ってうまくまとめることもあり、どんなタイプとも穏やかに接しています。怒っている子を落ち着かせる役をいつもやっているそうです。(1年生・保護者)
クラスのお友だち紹介の文章に「怒ったところを一度も見たことがない」と何人かのお友達に書いてもらっていて、家でも学校でもおおらかに過ごしているんだなと思いました。(4年生・保護者)
「ほんわかタイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
人と関わることが大好きな分、自分のことに集中をせずにすぐに周りの人のことに興味がいってしまいます。そのため、今何をしなければいけないのかという声かけはつねにするようにしています。(2年生・保護者)
流されがちなので、本人の意見をまず考えさせるようにしています。意見を言うことがあれば、できるだけ一度肯定するようにしています。(2年生・保護者)
ふだんの「ほんわかタイプ」な一面とのギャップ! エピソード
小学校入学後、納得のいかないあだ名で呼ばれた際に、やめてと主張できたそう。嫌なことは嫌とはっきり言える力強い一面を垣間見ました。(1年生・保護者)

おっとりタイプ
いつもおっとりマイペース。
同じことを繰り返すのが好きで、根気強い。
「おっとりタイプ」の気質がよく現れていた! エピソード
時間を忘れてソファーで本を読んでいるのが一番の楽しみだと言っています。(1年生・保護者)
クラスメイトが騒いでいても「みんなが落ち着くまで別のことをしていよう」と、本を読んでいたりするらしいです。(4年生・保護者)
「おっとりタイプ」のお子さまと接する際の工夫や心がけていること
止まっているように見えて、実は考えている時間が多いので、できるだけ待つようにしています。(年長・保護者)
マイペースなことを「遅い」と言って注意しないようにしています。ただ、絶対に守らないといけない時間もあるので、そのときは具体的に何をどれくらいまでにやっておくことという形で伝えるようにしています。(1年生・保護者)
ふだんの「おっとりタイプ」な一面とのギャップ! エピソード
水泳の選手コースに通っているのですが、試合となれば、あのおっとりした雰囲気はどこにいったのだろうというくらい闘争心の塊に変身します。(3年生・保護者)
Z会より
今回は、各気質のお子さまのエピソードや保護者の方の接し方の工夫をご紹介しました。
現在夏休みまっただ中ですが、ふだんよりお子さまと一緒に過ごす時間が長いというご家庭も多いのではないでしょうか。ぜひ、ほかのご家庭の様子を、今後のお子さまの見守り方や声かけの参考にしてみてください。