お子さまがニュースに興味・関心をもち、社会の出来事について自分で考える機会にしていただければ幸いです。お子さまがとくに興味をもたれた点については、その内容について一緒に調べたりご家族で話し合ったりしてもよいですね。
第5回の今回は、「夏の特別号」として、いつもとは一味ちがう問題にチャレンジ! 問題文をじっくり読んで考えてみてくださいね。
*難しい漢字は、保護者の方がお子さまに教えてあげてください。
問題提供:日本ニュース時事能力検定協会
小学校で学んだ社会科の知識・理解を生かせるレベルの問題です。
小学校社会科や、中学校社会科の地理的分野や歴史的分野で学んだことを生かせるレベルの問題です。
【1】スーパーでのやりとりに関する問題
次の文章を読んで、問1~3に答えなさい。
スーパーでは、次のイラストのような光景をよく見かけます。
レジの店員は、客が棚から持ってきた商品を機械に読み取らせ、(ア)客とお金のやり取りをします。店員は長時間にわたって、立ったまま仕事をします。レジの仕事は立ちっぱなし――。そんな「あたり前」が一部で変わりつつあります。
とあるスーパーでは、店員が座ったままレジの仕事をできるよう、レジカウンターの中に椅子を設置しました。店員からは「【 A 】」と好評です。客からも「レジのスピードが同じなら座ったほうがよい」「立っていることが難しい人が、活躍する機会が増える」といった声が寄せられ、否定的な意見は少ないそうです。「店員用の椅子を試しに置いてみよう」という動きは、他のショッピングモールやドラッグストアなどでもみられます。
(イ)働く人が足りない「人手不足」を背景に、「店員が働きやすい環境を整えて、より多くの人に、長く働いてもらおう」といったねらいがあります。
問1
下線部(ア)に関連して、買い物にかかる消費税の税率は、日本では現在10%ですが、食料品や飲み物は8%です(お酒などを除く)。例えば、1,000円(消費税は含みません)の食料品を家で調理するために買う時、消費税と合わせてレジでいくら支払うことになりますか。正しいものを一つ選びなさい。
① 1,030円
② 1,050円
③ 1,080円
④ 1,100円
問2
文章中の【 A 】にはどのような意見があてはまると考えられますか。前後の文脈を手がかりに、最も適切なものを一つ選びなさい。
① 給料が増えた
② 体が疲れにくくなった
③ 作業がしにくくなった
④ 店員の接客態度が悪くなった
問3
下線部(イ)に関連して、人手不足を解消するための取り組みとして不適切な例を、一つ選びなさい。
① 働く人が休みを取りやすくなるよう、会社の仕組みを整える。
② 働く人が会社以外の場所(自宅など)でも働くことを認める。
③ 働く人を長時間働かせたり、ミスをした時にとても厳しく𠮟ったりする。
④ 日本語が得意ではない外国人も働きやすくなるよう、やさしい言葉やイラストを使ったマニュアル(仕事の説明書)を用意する。
【2】パンダに関する問題

ねえ、お母さん。ジャイアントパンダは(ア)中国にすんでいるって図鑑に書いてあるよ。日本の動物園のジャイアントパンダは、どこで生まれたの?
母:
日本に野生のジャイアントパンダはいないのよ。日本の動物園で生まれたか、中国から借りて日本にやって来たか、のいずれかなの。
ヒカリ:
「借りた」ってどういうこと?母:
ジャイアントパンダはとても希少な動物なの。絶滅が心配されている動物や植物を、国をまたいで移動させることは(イ)「ワシントン条約」という国際ルールで規制されていて、ジャイアントパンダもその対象になっているのよ。だから、中国から「もらう」ではなく「借りる」という形をとっているの。
コウタ:
借りているということは、いつか返さなくちゃいけないんだね。
ヒカリ:
そうなの!? 大変! ジャイアントパンダがみんな中国に帰ってしまう前に、もう一度動物園に行かなくちゃ。
※上野動物園のジャイアントパンダ、は、2026年2月20日に中国に返還される予定です。
問4
下線部(ア)に関連して、日本と中国の関係について正しい説明を一つ選びなさい。
① 日本にとって中国は最大の貿易相手国だ。
② 人口と経済規模の両方で、日本は中国を上回っている。
③ 日本と中国は第二次世界大戦で、ともにアメリカと戦った。
④ 日本と中国の間には「北方領土」をめぐる領土問題がある。
問5
下線部(イ)の「ワシントン条約」ができた背景には、どのようなことがありますか。母親の説明も手がかりに、正しい説明を一つ選びなさい。
① 野生動物が農作物を食べて、人間の食料が減った。
② 毛皮などを売ってもうけるために、人間が野生動物をむやみに捕まえた。
③ 野生動物が海を渡って数を増やし、世界中に同じ動物しかいなくなった。
④ 希少な動物がいる国だけに旅行客が殺到し、国同士の経済格差が広がった。
ニュース検定のご紹介
ニュース時事能力検定(ニュース検定、N検)は、新聞やテレビ、SNSなどで発信されるニュース報道を読み解き、活用する力(時事力)を養い、認定する検定です。中学入試で増えている「時事問題」への対策はもちろん、国語や算数の長文問題を正確に読みこなす力の養成にも役立ちます。
検定は年3回(6月/11月/2月)実施。検定日や受付期間など最新の情報は公式サイトをご確認ください。
<主催>日本ニュース時事能力検定協会、毎日新聞社、朝日新聞社、毎日教育総合研究所、全国の地方新聞社・放送局
次回の「ニュース検定にチャレンジ」は、9月10日(水)更新予定です。
「ニュース検定にチャレンジ」の記事一覧はこちら