2026年中学入試動向(首都圏)

今回の記事では、首都圏(1都4県:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県)の入試動向について、ご紹介します。

中学入試概況(首都圏)

少子化が進む一方で、首都圏の受験率は上昇を続け、過去最高水準を更新しています。ICT教育の加速やグローバル化への対応など、私立校が展開する「時代の変化を先取りした独自の教育カリキュラム」が、より質の高い学習環境を求める保護者から強い支持を得ていることが要因といえるでしょう。

確実な合格を目指す堅実志向から、最難関校の受験者数が伸び悩む一方で、個性ある上位〜中堅校や大学附属校が受験生を集めています。とくにグローバル教育・探究学習・高大連携などに力を入れている学校や、生徒に対する面倒見のよさや充実した学校生活を送ることができる特色あるプログラムを提供する学校が注目されています。

「英語入試」「自己推薦型入試」「思考力型入試」など入試制度の多様化傾向も続いています。ここ数年では、「英検などの資格」に入学試験の点数に加点する、「複数回受験した場合」に加点したりボーダーラインで優遇したりする等の制度を導入する学校も増えてきました。

首都圏の今後の入試動向

上にも記したように、とにかく最難関校をというのではなく、子どもの資質にあった学校を選ぶ傾向が見えてきました。中堅校とされていても、人気が集中してより合格が難しくなる学校も出てくるでしょう。大切なのは、その学校の特色を見きわめたうえで、ご家庭の価値観に合う学校を選ぶことです。
このように学校選びの基準が受験生それぞれで異なることを考慮すると、全体の受験率はあくまでも一般的な傾向としてとらえる必要があります。とくに難関校志望の受験生は行きたい学校の実質倍率をきちんと追うことが大切です。

埼玉・千葉では1月から試験が始まり、東京・神奈川では2月1日~3日に試験日が集中します。近年は受験生の大半が「午後入試」を利用しており、首都圏では受験できる学校の選択肢が多いため、1人あたりの平均出願校数は7校を超えています。志望校によっては受験本番の期間が長く続くでしょう。
試験日程が早い学校で合格を確保する、試験日程が重なる学校両方に出願しておいてそこまでの合格状況で受験校を決める、直前まで受け付けているWeb出願を活用するなど、お子さまが実力を発揮できるよう柔軟かつ綿密な併願戦略を練っておく必要があります。

大学への進学実績という観点から、従来の難関校と大学附属校には根強い人気があります。中堅校ねらいの受験生からは、これからの時代を生き抜くにふさわしい特色のある学校が選ばれています。
また、首都圏には公立中高一貫校が多くあります。国私立に比べて入試倍率は高い傾向ですが、やや人気が落ち着いてきた印象です。2024年度からの「東京都による高校授業料支援」など、高校授業料無償化(※)の流れで費用面のメリットが薄れてきたことも影響していると思われます。また、高校授業料無償化により公立・私立の垣根を越えた柔軟な学校選択が可能になり、公立中高一貫校をめざしながらも私立への進学を視野に入れる新たな受験者層が生まれてきています。
※高校授業料無償化は都道府県によって制度や状況が異なるため、詳細はお住まいの地域・自治体提供の情報をご確認ください。

一部のキリスト教系中学校は、礼拝の日(安息日)である日曜日に試験日が重なることを避けます。2026年は2月1日が日曜日にあたり、例年2月1日に試験日を設定していた女子学院、東洋英和女学院、立教女学院などが2日に試験日をずらしました。これにより、たとえば桜蔭や雙葉を2月1日、女子学院を2月2日に受験するなど、例年では不可能な併願が可能になりました。これにより、女子学院の出願者数が前年に比べ急増したほか、桜蔭や雙葉も志願者を増やし、例年以上に厳しい入試となりました。
一方、フェリス女学院、横浜雙葉は、2026年度は試験日をずらさなかったため、大きな変化はありませんでした。

末尾に主要難関校の受験者数、合格者数、実質倍率を掲載しました。 あくまでも参考程度にご覧ください。志望校の詳細については、学校サイトを直接確認したり、過去問題集の入試データなども参考にしたりするとよいでしょう。また、実質倍率が上がると、それを敬遠してか翌年は下がるといった隔年現象も見られます。
首都圏は受験校数が他の地域の受験生よりも多い傾向にあるため、受験日程の組み合わせも重要です。入試制度の変更などにも注意しながら、今後の動向については都度確認するようにしてください。

次回の受験サポートは6月25日(木)更新予定です。

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