3年生への進級を前に、そろそろ中学受験について考え始めるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。Z会では、3年生から中学受験コースをご用意しています。今回は、学習Topic特別版として、「最難関中学受験プレミアム講座」責任者の鈴切秀敏が、3年生から中学受験の勉強を始めるべき理由をお話しします。
中学受験準備を3年生から始める理由とは
――3年生から受験に向けた準備を始めると、どんなよいことがあるのでしょうか。
正直に申し上げると、中学受験に必要な知識や解き方自体は、4年生から勉強を始めても間に合います。しかし、それは受験勉強を始めるまでに学習習慣や学習姿勢がしっかり身についていることが大前提。ですから、中学受験勉強という、小学生にはかなりハードな道を進むための学習習慣や学習姿勢を身につけるのが、3年生の1年間で最も大切なことだと、わたしたちは考えています。
学習習慣とは、「計画通りに勉強を進める」「時間が来たら机に向かう」「机に向かっている間は集中する」といったことが習慣化していること。学習姿勢とは、問題を解いたら解きっぱなしにせずに丸つけをする、まちがえた問題は解説を読んで考え方を学ぶ、暗記をするときは書いて覚える、筆算を丁寧に書き、まちがえていても消さない、といった姿勢です。
学習習慣と学習姿勢という2つの土台があってこそ、小学校で扱う以上の内容から出題される「入試問題」を粘り強く解くことができるもの。しかも、これらは、すぐに身につくものではありません。4年生から踏み込んだ学習をするために、3年生から中学受験向けの教材に触れながら、また、保護者の方のサポートを受けながら、学習習慣・学習姿勢を固めていくことをおすすめします。そして、4年生の終わりごろまでには自分で勉強を進められるようになるのが理想ですね。
また、難しいと感じる問題でも諦めず、粘り強く取り組むには、「勉強って楽しい」という気持ちがお子さまのなかにあることが大事です。3年生の1年間はその気持ちをはぐくむための期間でもあると考えています。
Z会で行う中学受験準備
はい。中学受験コースの「トータル指導プラン」なら、「要点学習指導」「演習・答案作成指導」「個別学習指導」の3つの指導をトータルで受けることができ、難関国私立中学の受験対策も十分に可能です。「要点集中プラン」は、時間が十分とれない教科でも「要点学習」にお取り組みいただけるようにしたプランです。

※上記は2024年度の中学受験コースの内容になります。
――まだ中学受験をするとはっきり決めているわけではなく、気になっているという段階でも、3年生から中学受験コースを受講した方がよいのでしょうか?
学習習慣や学習姿勢はすぐに身につくものではありませんから、受験する可能性が少しでもあるようなら、3年生のうちは中学受験向けの教材に触れて学習姿勢を意識していくのがよいでしょう。そのような目的で受講されている方も大変多いです。
――中学受験というと塾に通うイメージが強いですが、Z会で中学受験準備をするメリットは何でしょうか?
3年生から塾に通うとなると、4年間という長い期間、塾漬けの日々が続くことになりますので、人によっては好きな習いごとや友だちとの遊びなどを犠牲にして勉強することになります。自宅学習メインで志望校合格をめざす中学受験コースなら、お子さまの予定に合わせて取り組む時間を柔軟に決められますから、習いごとや遊びと中学受験対策を両立することができます。また、小学生のうちは家で落ち着いて夕食をとることができることも、大きなメリットになるのではないでしょうか。
塾に通ったとしても、3年生の間は「宿題をちゃんとやってくる」「覚えるべきところを覚えてくる」など、学習姿勢を身につけることを重視した指導が行われます。それはトータル指導プランなら自宅学習で十分にできることです。しかも、その月の学習事項の要点を整理する映像授業をご覧いただけますので、塾と同等以上の学習効果を得ることができます。
もし、塾に通う場合、学習方法が変わることにも注意が必要です。これまでの小学生コースでは、「教材を読んで、自分のペースでひとつひとつ理解していく」ことができましたが、塾に通うと、「講師の授業を聞いて、その場で耳から理解する」学習方法に変わることになります。学習姿勢が身についていないうちは、大切な部分を聞き逃してしまうこともありますし、授業の進み方が速くて、きちんと理解する前に次に進んでしまうこともあり、今までの学習方法との変化に戸惑うこともあるでしょう。まずは、低学年のうちはZ会で学習姿勢を身につけることが優先。Z会で問題なく学習を進めていたということであれば、継続してZ会の中学受験コースをご受講いただくのがおすすめです。塾を考えるのはそれからでも遅くはありません。
Z会中学受験コースの学習の進め方
――Z会中学受験コースでは、どのようにして学習を進めていくのでしょうか?
トータル指導プランでは、毎月お届けする紙の教材と、タブレットの「Z会小学生アプリ」に配信される教材を使用して学習を進めます。アプリに配信される「映像授業」でその月の要点をインプットし、「確認問題」に取り組むことで要点の内容が理解できたかを確認します。次に紙と鉛筆で取り組む「練習問題」では、さまざまな難度の問題をご用意しています。実際に手を動かして解答を作成し、詳しく丁寧な解説を読んで復習することで、より深い知識や解法を定着させます。さらに、単元学習の総仕上げとして取り組む提出課題の「月例テスト」では、各教科の専任指導者がお子さまの答えに応じて添削するので、より理解が深まります。紙とデジタルの両方の特長をいかした教材構成で、難関国私立中学校合格のための力をしっかりと身につけることができます。
――要点集中プランでは、どのようにして学習を進めていくのでしょうか。
要点集中プランは、時間が十分とれない教科でも「要点学習」にお取り組みいただけるようにしたプランです。トータル指導プランにある「練習問題」や「月例テスト」はありません。映像授業と、紙でお届けする「授業ノート」で学んでいく方式です。教科ごとにトータル指導プラン、要点集中プラン、どちらのプランを受講するかお選びいただけますが、基本的には「トータル指導プラン」をご受講いただくのがおすすめです。
中学受験コースの各教科の学習内容
算数
3・4・5年生で小学校の全範囲を学習しながら、教科書の知識を組み合わせて解く力や、使い分けて解く力をつけていきます。本記事の最初で、中学受験に必要な知識や解き方自体は、4年生から勉強を始めても間に合う、とお伝えしましたが、Z会の算数に関しては、3年生の段階から中学受験を意識した学習が始まりますので、学習が進んでから追いつくのはお子さまへの負担が大きくなります。とくに算数については、3年生から中学受験コースを始めることを強くおすすめします。
国語
3・4年生では、入試に必要とされる読解力と表現力の基礎を固め、5・6年生では、入試を視野に入れて合格につながる確かな実力を築き上げます。どんな問題も自信を持って解けるよう、さまざまな形式でバランスよく出題します。
理科・社会
3年生は「体験学習」として入試によく出る実験や分野を題材にした実験や調べ学習に取り組み、受験につながる学習の下地をつくります。この経験があることが、このあと入試レベルの問題に取り組んだときにいきてきます。体験学習のねらいは、実際にやってみることで、記憶に残してもらうこと。「これやったことがある!」という感覚をもって4年生からの学習に臨んでいただくことで、ぐんと取り組みやすくなります。
保護者の上手なかかわり方とは?
まずは、お子さまが学習習慣・学習姿勢を身につけられるようサポートしていただきたいですね。
たとえば、計画の進捗を一緒に振り返る、わからない問題があれば解説を読んだりタブレットで映像授業を見返したり、Z会に質問してみたりすることを促すなど、単元の内容そのものを指導するというよりは、学習への取り組み方をサポートしていただければと思います。

3年生のうちは、無理をしてすべての教材に取り組んだり、全問正解を目ざしたりする必要はありません。3年生のお子さまにとっては難しい問題もありますので、すべてを完璧にこなそうとすると遅れてしまい、負担が増すこともあります。まずは、その月の学習内容のうち、基本事項を理解することに重きを置きましょう。提出課題を計画に合わせてZ会へ提出したうえで、基本事項を理解するためにどのように復習すればよいのか、お子さまに合った復習の仕方を見つけて、学習を進めていただければと思います。
ぜひ、Z会を上手に活用して、長期にわたる受験勉強にも、のびのびと楽しみながら取り組んでください。
現在ご受講中のコースに合わせて、12月中旬に『新年度のご案内』をお届けします。
また、同時期に、中学受験コースについてお知らせする『中学受験コース・新3年生のご案内』を別送でお届けします。
3年生からは、小学生コース、小学生タブレットコース、中学受験コースの3コースのなかからいずれかをお選びいただけます。
ご案内が届きましたら内容を必ずご確認いただき、受講コースについてご検討ください。
※3年生の4月号から中学受験コースをご受講される場合は、お手続きが必要となります。詳しくは『中学受験コース・新3年生のご案内』をご覧ください。
「9月26日(木)更新【特別版】中学受験を見すえたとき、2年生から始めておきたいことは?」では、今から押さえておきたい中学受験の基礎知識と2年生からできる準備についてご紹介しています。
また、次回10月24日(木)更新予定の【特別版】では、みごと志望校に合格した中学受験コースの先輩たちの合格までのストーリーをご紹介いたします。