今回は、模試をふだんの学習にどういかすか、その方法についてご説明いたします。
模試の当日は振り返りを!
受験サポート「
中学受験の「模試」の基本情報、お伝えします」でもふれましたが、模試は志望校選定の指標になりますし、模試に向けての学習やそれにともなう復習、そして受験直後の見直し・分析などは、意欲的に取り組んでいただきたい学習の一つです。単に「模試を受けて偏差値を待つだけ」ではもったいない! せっかく受験するのですから、最大限に活用しましょう。
まず、模試が終わったその日のうちに、保護者の方とお子さまが一緒に模試の内容を振り返る時間を設けましょう。模試でよい点を取るに越したことはありませんが、できなかった問題があっても、対処しだいで今後の大きな糧になります。
模試では本番の受験を想定し、わからない問題に直面したときに、いかにあわてず、落ち着いて対応できるかが大切です。つまり、「その問題を避けずに順番どおりに解いていく」のか、「解くのを最後にまわす」のかなど、とっさの判断力を養う訓練の機会ととらえることができるのです。
※もし、模試でまだ勉強していない範囲の問題が出題されたとしても、Z会では今後必ずその単元の学習に取り組みますので、ご安心ください。
模試の問題冊子は、多くの場合、解答冊子とあわせて持ち帰ることができます。記憶が鮮明なうちに、ご家庭で以下の点を振り返ってみましょう。
① 時間配分を意識して取り組めましたか?
② 解ける問題から取り組みましたか?
③ 見直しはできましたか?
④ 解けなかった問題があった場合、その原因は何でしたか?(例:まだ学習していない範囲だった、学習はしていたのに理解ができていなかった、など)
この振り返りをすることで、模試を受けた意義がより一層高まります。
模試の結果が出たら……
後日、模試の結果がわかったら、得点と偏差値ともに、できた教科、できなかった教科などもお子さまと一緒に確認しましょう。
成績を見ると、ついできなかったところにばかり目がいきがちですが、できたところにもしっかりと目を向けるようにしてください。
「こんな難しい問題も解けているね!」「苦手だったこの教科が、平均より良くなっているよ!」など、できたところを具体的に意識させることで、お子さまに自信がつき、模試の復習や今後の勉強に対する意欲が高まります。
また、次の模試に向けて「今回の模試では算数のケアレスミスが多かったけれど、次の模試では絶対にしない!」と具体的に決意や目標を立てさせることも、模試を有効活用する一つの方法です。
模試を受ける上で最も大切なのは、成績の推移を「点」ではなく「線」でとらえることです。お子さんの成績の動きを継続的に見て、苦手な内容を克服するために、学習計画を見直したり、毎日の課題を設定したりすることが重要になります。
次回の「受験サポート」は11月27日(木)更新予定です。