いよいよ中学入学が目前に迫る2月。今回は、中学生活の大きなイベントとなる「定期テスト」への取り組み方と、その先の「公立高校入試」の概要についてご説明します。
定期テストにどう取り組むか?
小学生にとって、中学校で新しく始まる定期テストは未知の世界。どういうテストなのかわからず、不安に思ってしまうかもしれません。具体的に、小学校のテストと中学校の定期テストで何が違うのかをご説明します。
小学校のテストとの違い
(1)決められたテスト期間がある
学校全体でテスト期間が決められています。学校によって、回数や時期は異なりますが、学期ごとに中間テスト、期末テストなど、年に数回実施されます。テスト範囲は、各教科の先生から1〜2週間前に発表されることが多く、部活動もテスト期間に合わせて活動を縮小するところが多いです。
(2)テスト範囲が広い
単元ごとではなく、その学期の対象期間に学習した範囲すべてがテスト範囲となるので、学習すべきことが多くなります。
(3)点数が取りにくい
応用問題の比率が高くなるので、小学校のテストより難しく、平均点が低い傾向にあります。
(4)高校受験の選抜資料につながる
定期テストの得点は、特に公立高校受験で合否を左右する、内申点に直結します。利用方法は都道府県により異なり、中1から中3の成績が用いられる場合もあれば、中3の成績のみが用いられる場合もあります。
定期テストは苦手をつぶす機会にしよう
定期テストは中学生にとって、学習理解度のバロメーターとなるものです。順位がつき、内申点にも影響する…ということから、負担・プレッシャーに感じてしまうお子さまもいらっしゃいますが、一方で、明確な目標を定めて学習し、苦手をつぶしていく、という勉強のサイクルを確立するよい機会でもあります。3年後の高校受験では、中1・中2で習った内容も多く出題されますので、直前の追い込みだけでは対応できません。定期テストを契機とし、学期ごと・学年ごとに、不得意科目・分野を確実に減らしていくことが大切です。
高校入試に向けてどう準備するか?
中学卒業後の進路を見すえ、公立高校入試の概要と、今からできる対策について見ていきましょう。
かたちを変える推薦入試
公立高校では、以前はどの都道府県でも一般入試と並んで推薦入試が行われていました。しかし近年の推薦入試では、学校長の推薦を必要とする従来のものではなく、学校長の推薦が不要で自由に出願できる「自己推薦」型や、各高校・学科が「求める生徒像」を明示し、それぞれの特色に応じた方法で実施する「特色選抜」を行う高校が多くなっています。
選考方法自体も、以前は調査書(内申書)と面接・作文などであったものが、学力検査や適性検査を課す学校も増えてきており、実質、一般入試の複数機会化となっているところも少なくありません。
まずは、お住まいの都道府県の入試の様子を知ることが大切です。
公立高校の学区見直し・撤廃
公立高校の場合、以前は決められた通学区域(学区)の中で受験校を選ぶことになっていましたが、現在では東京、神奈川、埼玉をはじめ、多くの都道府県で学区が撤廃されています。全廃ではなく一部見直しをしているところも含めると、この傾向は全国的なものとなっています。学区が撤廃、再編されると、学校選択の幅が広がるため、変更直後は人気校の倍率が上がる場合があります。
しかし、学区撤廃からある程度年数が経っている地域では、倍率が落ち着いているところも多く見られます。志望校の倍率は、各都道府県の教育委員会のWebサイトなどで確認してみましょう。
中学入学直後からできる入試対策
高校入試の第一歩は、日々の学校の授業を大切にし、苦手を作らないことです。一般入試は学力検査と内申点の合計で合否が決まり、内申点は定期テストの成績が大きく影響するため、普段の授業理解が重要です。
また、教科書や参考書に書かれている知識を頭に入れるだけでは入試には対応できません。自分で考えて、その知識を柔軟に活用し、第三者に伝わるように解答を作成する力が必要です。このような思考力・表現力は、長期的な演習によって養われるものですから、早いうちから経験を積むことが大切です。教科書の内容をきちんと理解することに加え、難度の高い応用問題や、まとまった分量の文章を書く練習にも、少しずつ取り組んでおくことをおすすめします。
中学の3年間はあっという間です。正しい情報を早めに入手し、志望校合格に向けて着実に準備を進めていきましょう。
「つかず離れず」の距離感で学習環境作りのサポートを
お子さまが自立し、また学習内容も難しくなる中学生以降は、保護者の方のサポートは、「勉強を教える」ことよりも、「学習環境を整える」ことが中心になってきます。リビングで勉強をしているようであればテレビを消す、テストへの不安を訴えるようであればじっくり聞いてあげるなど、お子さまが学習しやすい環境作りをぜひ行ってください。また定期テストの結果は、保護者の方にとっても気になるものでしょう。どうしても得点や順位ばかりに目が向きがちですが、定期テストは「勉強の仕方」に問題がないかを確認する機会です。結果に一喜一憂せず、「どこが問題だったか」「これからどうしていけばよいのか」を、お子さま主導で考えさせ、それに対してアドバイスをしてあげてください。
思春期のころは、保護者からの押しつけは疎ましく思うものの、完全に本人任せにしてしまうのも考えものです。干渉しすぎず放任もしないという、「つかず離れず」の距離感を心がけてください。