TOEIC®対策 -リスニングPartの出題傾向と対策

TOEIC®L&Rテストにおけるリスニング(Part1〜4)の出題傾向と対策を紹介します。

 

Part1 写真描写問題(6問、4択)

テストブックに印刷されている写真を見ながら、放送される4つの選択肢の中から写真をもっとも適切に描写しているものを選ぶ問題です。

印刷されているのは写真のみで、選択肢の英文は印刷されていません。

 

【POINT】 写真を見ただけで決めつけない

写真を見て「これは○○の写真だ」と決めつけないことが大切です。

例えば、公園を歩いている二人の人物が中央に写っている写真があったとして、これを「人物の写真」と決めつけてしまうと、その人物の横にあるベンチや後ろにある木々、歩いている小道についての英文が流れたときに対応できなくなってしまいます。

「写真を見てそれに合う英文を選ぶ」というより「英文を聞いて、それが写真と合致しているかを判断する」という姿勢が必要です。

 

例題(解答・解説つき)

 

Part2 応答問題(25問、3択)

放送される質問文を聞き、続いて放送される3つの選択肢の中から、質問に対する応答としてもっとも適切なものを選ぶ問題です。

テストブックには質問文・選択肢ともに印刷されていません。

 

【POINT】 質問文の頭を聞き逃さない

「質問文に対する適切な返答を選ぶ」という問題なので、まずは質問文の内容をしっかり理解する必要があります。

疑問文のときは、最初の部分に重要な情報(疑問詞の種類 / 助動詞・be動詞に表れる時制 / 主語の人称・数)がある場合が多いので、特に集中して聞き取ります。

また、「Why 〜 ?」と問われたら「Because 〜」で答えるといった「定型的な返答」が正解になるとは限りません。正解の根拠は返答の「形」ではなく、あくまで「内容」であることを忘れずに対策をすすめましょう。

 

例題(解答・解説つき)

 

Part3 会話問題(39問、4択)

2人もしくは3人の短い会話を聞き、その会話に関する質問に対するもっとも適切な答えを4つの選択肢の中から選ぶ問題です。

テストブックには質問文と選択肢が印刷されていますが、会話文は印刷されていません。

会話文の数は13題で、1つの会話文につき、設問は3問あります。

 

【POINT】 印刷されている質問文を先読みする

このパートでは、問題の質問文と選択肢、図表がテストブックに印刷されています。中でも質問文は聞き取りのポイントを示しているので、音声が始まる前に先読みしておくことが大切です。

その際には一字一句を正確に訳すのではなく、「何が問われているのか」「質問のキーワードは何か」を把握するだけで十分です。これから流れる会話の状況をイメージした上で音声を聞き、ポイントとなる箇所を聞き逃さないようにしましょう。

選択肢についても先読みできればそれに越したことはありませんが、まずは質問文を完全に理解しておくことを目標にしましょう。短い選択肢であれば、その問題を解くときに読んでも十分間に合います。

長い選択肢がある設問については、Directionsが流れている間に読んでおくとよいでしょう。図表についても先読みのタイミングで簡単に目を通しておくと会話が聞きやすくなります。

発言の意図を問う問題では、該当の発言がどのような文脈で述べられるのかを正確につかむ必要があります。先読みの時点でこのタイプの設問を見つけたら、特に注意して会話の流れを追うようにしましょう。

 

例題(解答・解説つき)

 

Part4 説明文問題(30問、4択)

放送される説明文を聞き、その文章に基づく質問に対するもっとも適切な答えを4つの選択肢の中から選ぶ問題です。

テストブックには質問文と選択肢が印刷されていますが、説明文は印刷されていません。

説明文の数は10題で、1つの説明文につき設問が3問あります。

 

【POINT】 要所を聞き逃さない

このPartでも、問題の質問文と選択肢、図表がテストブックに印刷されているので、Part3と同じ事項を意識するとよいでしょう。放送される英文1題あたりの設問数は3問で一定です。放送される前に、該当する設問の質問文を読んでおきます。

選択肢の先読みはなかなか厳しく、放送を聞きながら読むことになってしまう場合が多いので、「選択肢の意味を取りつつ、解答のポイントは聞き逃さない」訓練が必要になってきます。

このパートに対応できない主な原因は「スピードに慣れていない」というところにあります。

「英文を聞く → 意味を把握する」というプロセスに時間がかかるため、ある英文の意味を把握できないまま次の英文が始まってしまい、結果として全体の意味が掴めない、ということになってしまうのです。

そのための対策として効果的なのは、以下の方法です。

(1)スピードに慣れる

音声にあわせて前から意味をとっていく練習をしましょう。単語1つずつの意味を考えていては間に合いません。句・節・文など、音の区切りにあわせて意味をとりましょう。

とはいえ、初めて聞く英文では難易度が高いので、まずは日本語の意味を理解した上で、復習時に音声に合わせて音読するのがよいでしょう。英語のリズム・スピードを体得する上で有効です。

(2)「全部を正確に」ではなく「ポイントを逃さない」ように聞く

Part4では「ポイントを掴む」聞き方が重要です。Part4の問題演習の後に、解答を見て「どこが聞き取れれば正解できたか」をチェックしましょう。そこが「聞き取るべきポイント」ということになります。

これを繰り返すと、一字一句すべてを同じ比重で聞き取るのではなく、「ポイントは逃さず、あとは流す」という聞き方(=「ポイントを掴む聞き方」)が身についてきます。

 

例題(解答・解説つき)

 

リスニング対策のまとめ

「集中力」と「潔さ」

TOEIC®L&Rテストのリスニングでは英文が1回しか放送されません。つまり「聞き逃したらそれまで」ということになるので、1問1問集中して問題を聞きつづけなければなりません。

とは言え「聞き逃したらそれまで」ということは「あきらめが肝心」ということにもつながります。聞き逃した問題にいつまでもこだわっていると、次の問題が始まっても集中できずにまた聞き逃すことになってしまい、誤答を重ねることになりかねません。

次の問題が始まったらそれに意識を切り替え、聞き逃した問題は潔くあきらめることが大切です。試験本番でこれを忠実に守るのは思ったほど簡単ではありませんが、普段の学習時からこのことを常に意識しておきましょう。

 

    TOEIC®の学習法にお悩みの方へ。
    AIが最適な問題を出題します。

    Z会のTOEIC®対策オンライン講座ADAPTIEは、AIがあなたの理解度を常時分析。約3,900問から最適に出題します。4つのWeb模試で実力の伸びを確認しながら学習できます。

     

    TOEIC is a registered trademark of ETS. This website is not endorsed or approved by ETS.