「志望校は親が決めても良いのか…」「やっぱり偏差値が高いほうが…」など、志望校選びに関する悩みは多いのではないでしょうか。特に中高一貫校は6年間通うことになるため、お子さまにとって最適な学校を選びたいものです。合格後に後悔しないためにも、今回は志望校選びのポイントについて解説します。
低学年の時期に第一志望校を決めておくことは重要
お子さまが低学年の場合、まだ志望校を決めていない方も多いと思いますが、低学年であっても志望校を決めておくことはとても重要です。
なぜなら、志望校という具体的な目標を持って勉強に取り組めるからです。目標があることでモチベーションにも繋がりますし、目標に向かって努力するという経験は受験以外でも将来役立つでしょう。
受験まで時間があり、具体的なイメージがわかずモチベーションが保ちにくい低学年のお子さまに、漠然とこなすだけの勉強をさせないためにも、できるだけ早い段階で志望校、とくに第一志望校を決めることをおすすめします。
第一志望校には、目安として今の偏差値よりも10ポイント程度高めの学校を選ぶのがポイントです。模試を受けたことがないため今現在の成績がわからないという方は塾などで使われている偏差値表を参考にして、上位の学校から選んでもよいでしょう。低学年対象の模試は数多くありませんが、腕試しの感覚で、お子さまの今の実力を把握するために受けさせるのもよいと思います。
志望校選びは保護者が主導する
当たり前のことですが、お子さまよりも保護者の方が学費などのいろいろな情報を持っていますので、志望校選びはお子さまの意見を尊重しつつも、保護者の方がお子さまをリードする形で行ってください。
このとき大切なのは、保護者の方が「この学校に行かせたい」と押し付けるのではなく、お子さまが自分の意思で志望校を決めたような形に持って行く、ということです。
お子さまの性格や興味関心を勘案して、お子さまが興味を持ちそうな学校の見学に行ったり、ホームページをいっしょに眺めたりしながら、お子さまが自然とこの学校に行きたいなと思えるようになるのが理想的です。
そのためにも、「保護者とお子さまでは学校選びのポイントが異なる」ということには注意しましょう。
お子さまに学校を勧める場合には、以下のポイントを参考にしてみてください。
絶対に偏差値だけで決めない
受験校を選ぶとき、偏差値だけを頼りに選ぶのは絶対にやめましょう。
学校は、お子さまの「生活」の一部となる場所でもあります。
・6年間の学校生活が苦痛になる。
・高校から他校を受験し直す場合でも、大きな負担になる。
と、万が一合わなかった場合のデメリットが非常に大きいです。
必ずしも、偏差値が高いからよい学校・お子さまに合った学校というわけではありません。
最大で6年間通うことになりますので、是非、お子さまに合った校風かどうかをしっかり確認して受験してください。
私学の校風はさまざま
たくさんの私学がありますが、校風は学校によって様々です。お子さまにあった校風の学校を選んでいただきたいと思います。
以下に簡単にまとめましたので、参考にしてみてください。
※あくまでも傾向をまとめたもので、必ずしもすべての学校に当てはまるわけではありません。気になる学校は、必ず実際にご自身でホームページを見たり、足を運んだりして確かめてください。
学校説明会を活用する
学校を知る上で、実際に足を運んでみることはたいへん重要です。学校説明会はもちろん、学園祭・体育祭などの行事も、公開されているものがあれば積極的に足を運んでほしいと思います。
校内に身を置き、生徒や先生を実際に見ることで、より具体的なイメージを持つことができるようになります。先生の説明を聞いたり、実際に学校に行った際の、「合いそう・合わなそう」という直感は正しい場合も多いので、ぜひとも学校説明会を活用してみましょう。
併願校選びのポイント
4年生後半から5年生にかけては、併願校を検討する必要があります。その際には以下のポイントを意識してみましょう。
併願校選びについても、保護者とお子さまでは圧倒的な情報格差がありますので、保護者主導で進めてください。
6年生の11月ごろには併願校をどこにするか決定する必要があります。お子さまの意見を聞きつつ、それまでの学校見学で気に入った学校の中から、チャレンジ校、実力相応校、滑り止めの抑え校をうまく取り揃え、併願作戦を立てましょう。
今回は学校選びのポイントを紹介しましたが、その学校がどういう学校かを知るには実際に足を運んでいただくのが一番です。解説したトピックを参考にして、実際に学校へ見学に行っていただければと思います。
※この記事は、2021年10月30日に中学受験コース学習アドバイザーにより執筆されました。
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