内申書(調査書)とは、受験者が「中学のときにどのような生徒だったか」を出身中学校の校長先生から、上級の高等学校へ、申し送るための資料です。。
今回の記事では、内申書の見方や、戦略的に入試対策を進めるために、事前にチェックしておきたいポイントを解説します。
内申書の見方
ここでは、一般的に内申書に書かれる項目を紹介します。下記見本は一般的な例であり、実際の内申書にはない項目や、名称の違う項目などもあります。
内申書(調査書)の例
1.受験生の情報
氏名、性別、生年月日、住所、中学校名、卒業(見込み)年月などが記入されます。志望校、保護者の氏名・住所、通学区域などの記入欄がある場合もあります。
2.各教科の学習の記録
教科の評定(教科ごとに5または10段階の評価)や観点別学習状況、所見などが記載されます。このほかに、総合欄や合計欄のある場合もあります。
3.特別活動の記録
学級活動、生徒会活動、クラブ活動、学校行事への参加の記録などが記入されます。
4.体育的・文化的・奉仕的活動等の記録
スポーツ活動、文化活動、ボランティア活動などについて記載されます。「校外活動の記録」といった名称の場合や、とくにこのような欄のない場合も。
5.行動の記録
3年間の中学校生活全般を見て記入され、項目は県ごとに異なります。学習の記録ではわからない学校生活での態度や積極性などについて書かれています。学年ごとに記入する場合、3年間を総合して記入する場合、具体的な項目の欄がなく所見として記入する場合などがあります。
6.健康の記録
健康診断で測定された視力、聴力、所見などが記入されます。
7.欠席の記録
3年間の欠席日数やその理由について記入されます。「行動の記録」と同じ欄にある場合もあります。
※このほかにも、特技、趣味、資格、進路指導の記録、長所等の記録、運動能力測定の記録、人物に関する所見などの欄を設けている都道府県もあります。欄を設けていない場合でも、人物についての所見や、指導上参考になる諸事情などを含めて記入することがあります。
チェックしておきたい3つのポイント
内申書の活用方法は都道府県によって異なるため、事前にチェックしておくことで、戦略的に入試対策が進められます。チェックしておきたいポイントを3つ紹介します。
どの学年の評価が使われるか?
多くの都道府県・高校では、中1から中3の評定を使いますが、都道府県・高校によっては、中2・中3の2学年分や、中3の1学年分の評定のみを用いる場合があります。受験予定の都道府県の入試要項を確認してみましょう。
実技4教科の評価が重視されるか?
すべての都道府県で、主要5教科の評定が使われますが、実技4教科をどの比重で扱うかは都道府県によって異なります。入試で試験を行わない実技4教科の評定の比重を重くするところもありますので、注意が必要です。
評価の対象となる項目はほかにあるか?
9教科の評定以外に「選択科目の記録」「特別活動の記録」「部活動の記録」などを評価対象とする都道府県・高校もあります。なかにはそれらの項目を点数化して、総合的に判断する場合もあります。
「内申点」を上げることが、志望校合格への近道に。
内申書について、理解は深まりましたか?
この記事では、内申書の記載内容の1つとして「各教科の学習の記録」を紹介しましたが、ここに記載される評定を入試用に得点化したものを「内申点」と言います。
ほとんどの公立高校入試(一般選抜)は「内申点+当日の学力検査」で合否を判定します。そのため、日々の授業をしっかりと受け、定期テストで高得点を取り、高い内申点をキープできれば、難関高校合格にぐっと近づくことができます。
Z会受験情報ナビでは、内申点を上げる方法を解説した記事を公開していますので、ぜひそちらの記事もチェックしてみてくださいね!
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