立体図形をとらえよう:展開図・足りない面を考える

さんすう力を高めるにはどうしたらいいの? まあ、そんなに難しく考えないで、まずはお子さまと一緒に問題に取り組んでみましょうよ。
(執筆:小田敏弘先生/数理学習研究所所長)


こんにちは、最近音声入力にチャレンジしている小田です。よくよく考えると、キーボードに打ち込む前の段階で、既に頭の中では言葉ができあがっているはずなので、それを直接声で入力できればそっちのほうが早いかな、と思ったりもしました。まだ慣れていないので、効率が上がったかと言われると結構微妙ではあるのですが。動画を見ながら原稿を書いたりはできなくなったので、その意味では多少効率は上がるのかもしれません。しばらくがんばってみたいと思います。

さて今回は、展開図を組み立てる問題です。慣れていないと、なかなか難しいかもしれません。難しければ、紙に印刷して実際に組み立ててみるといいでしょう。まずは気軽に挑戦してみてください。

それではさっそくいってみましょう。
 

 

Stage80:立体図形をとらえよう

(ア)の形を組み立てて、(イ)の形をつくりたいのですが、面が1つ足りません。どこにどのような面を付け加えればいいでしょうか。

まずは問題の意味の確認からですね。そもそも組み立てたい立体自体を、見たことがないお子さまも多いかもしれません。その場合、もし手元に実物があればそれを見せてあげてください。実物がない場合は、展開図から一緒に組み立ててあげましょう。また詳しくは後ほど説明しますが、今回の問題は「解く」ことが最終目標ではありません。様々な立体と“仲良くなる”ことが目標です。「問題として解く」ことにこだわる必要はありません。

ある程度立体の扱いに慣れているお子さまであれば、作る立体について「どういう形の面が何枚あるか」などを確認してあげてもいいでしょう。そこから、まずは「足りない面」の形を考えてもらいます。あとは「その面が、すでにかかれてある展開図のどこにくっつくか」ですね。冒頭でもお伝えしたように、難しそうなら実際に組み立てるのがいいでしょう。

答えについては、「面の形(四角形か三角形か、など)がだいたいあっている」「くっつく辺の位置があっている」ようであれば正解で構いません。答えは複数ありますが、そのうちの1つを答えられていればOKです。面の形から捉えられていなかったり、なかなか正解しないようであれば、やはり実際に組み立ててみてください。


難度別に3段階の問題を掲載しています。ぜひ、親子で挑戦してみてくださいね。


▲画像クリックで拡大します(PDFファイル)


解答はこちら 


立体図形の学習には、様々な形で図形と触れ合うことが大切

立体図形も、苦手意識を持つ人が多い分野のひとつですね。自分にはセンスがないからできない、と思い込んでいる人もいるかもしれません。確かに、立体図形の問題は難しいものも多く、慣れていない段階では「そもそも何をすればいいかわからない」となってしまうこともあるでしょう。ただ、だからと言って、算数のテストで立体図形の問題が出てくるのは、別に“特殊能力”の有無を選別しているわけではありません。あくまで算数の学習の目的は「図形の特徴や性質を理解する」ことであり、その理解度の確認として、テストで立体図形の問題が出題されている、ということです。

5月号(Stage74)や8月号(Stage77)で、「図形のセンス」や「図形をとらえる技術」についてお伝えしましたね。これらは、立体図形についても同じです。

まず、“センス”とは「図形を感覚的にとらえる力」ということでした。その力を身につけるために、図形をよく見る経験が大事、ということでしたね。今回の問題、例題を「三角錐」、レベル1が「三角柱」、レベル2に「四角錐」、レベル3で「立方体」としています。面の数で考えると、面が少ない立体→面が多い立体、という順番です。一般的には面の数が増えれば増えるほど、問題としては難しくなるので、その基準で並べてみました。しかし、もしかすると人によってはレベル3の「立方体」が一番簡単に感じられるかもしれません。それは、やはり「立方体」が一番馴染みがある、ということでしょう。5月号(Stage74)で、正方形と正三角形は「最もシンプルで基本的な図形」とお伝えしました。立体の中でも、これらの面でできているものは、比較的「シンプルで基本的な図形」として扱っていってもいいでしょう。しかし、振り返ってみると、立方体以外の形については、意外と普段触れ合う機会がありません。まずは、それらと触れ合う経験そのものを増やしてほしい、というのが、今回の問題の狙いのひとつ目です。

もうひとつ、図形をとらえる技術として、「細部を言葉にしてとらえていく」練習も大事でした。今回の問題でも、たとえば「どういう面が何面あるか」などから言語化していくのがいいでしょう。そこから、「どの面を“地面に置く面”にするか」や「その“地面に置く面”とくっついている面はどれか」など、言葉で“考える”練習を積むことで、「図形をとらえる技術」を身につけていってほしい、というのも今回の問題の狙いです。

いずれにしても、大事なことは「問題が解けるかどうか」ではありません。「問題が解けない」からといって、「立体図形の学習」を諦める必要はないのです。問題を解く中で、感覚で、言葉で図形と触れ合い、まずは図形と仲良くなっていってください。

 


いかがでしょうか。

プログラミングをさせている生成AI、結局2つ課金しました。1つは作業を直接任せているAIですが、そのAIに出すための指示を別のAIと相談して作ってもらっている感じです。いろいろやっているとあっさり無料版の制限にかかってしまったので課金してみたのですが、使い始めで楽しくて気分が盛り上がっているからたくさん使っているだけなのかもしれません。まあでも、せっかく課金したので引き続きいろいろ遊んでみたいとは思っています。

それではまた来月!

 

文:小田 敏弘(おだ・としひろ)

数理学習研究所所長。灘中学・高等学校、東京大学教育学部総合教育科学科卒。子どものころから算数・数学が得意で、算数オリンピックなどで活躍。現在は、「多様な算数・数学の学習ニーズの奥に共通している“本質的な数理学習”」を追究し、それを提供すべく、幅広い活動を展開している(小学生から大人までを対象にした算数・数学指導、執筆活動、教材開発、問題作成など)。

公式サイト:http://kurotake.net/

主な著書


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