中学入試について、皆さまはどの程度ご存じでしょうか。
今回は、中学受験を考えているのであれば早いうちからおさえておきたいポイントを解説します。
中学入試
入試制度の基本をチェック!
当日の試験結果だけで決まる学校がほとんど
中学入試の選抜は、各学校より事前に配布された「入試要項」に従って行われます。入試科目は4教科型(国語・算数・理科・社会)もしくは2教科型(国語・算数)という学校が多いのですが、関西など一部地域の難関校では3教科型(国語・算数・理科)の学校もあります。
複数校受験をする場合、かなりの確率で4教科型入試の学校が含まれるので、今のうちから教科を絞らず、4教科バランス良く学習を進めることが大切です。学校によっては面接試験もありますが、ほとんどの場合、学力試験の方が重視されます。面接対策は、受験が近づく小学6年生の後半からで十分間に合いますので、今はまず、4教科の学習を中心に対策を進めていきましょう。
一口メモ:面接では何を聞かれるの?
志望理由や併願校について、趣味や好きなことについての質問などのほか、進学への意欲や受験生の人柄、家庭の様子などをみるものが多くなっています。学校によっては保護者面接、保護者同伴面接など、家庭の教育方針などを聞かれることもあるようです。
一口メモ:英語入試
近年、公立小学校での英語教育が本格化したこともあり、入試に英語を導入する私立中学校が増えてきました。最難関・難関中学全体で見ると、まだ英語入試は少数派ですが、グローバル教育への関心の高まりとともに、少しずつ導入校が増加しています。
英語入試の形式は、学校によってさまざまで、筆記試験、リスニング、スピーチ、あるいは英検の取得級によって優遇されるケースもあります。多くの場合、この英語入試は複数回の入試日程のうちの1回で行われるなど、従来の4教科型入試とは別の枠組みで実施されます。
短い期間に入試が集中する地域が多い
私立中学校では、地域ごとに「入試解禁日」を決めて、その日以降に入試が行われます。最も顕著なのが東京・神奈川の「2月1日」と関西の「統一日程」ですが、それ以外の都道府県でも入試を行ってよい期間が決められており、地域ごとに入試日程はほぼかたまっています(ただし東海地区など、入試日が土日に集中し、数週間にわたって入試が行われる地域もあります)。
また、受験のチャンスが複数回ある学校が多いことも、中学入試の特徴です。それぞれの日程で定員も異なりますし、入試問題も変わります。首都圏などは3回、4回とチャンスがある学校も存在しますが、いわゆる御三家をはじめとした最難関校の入試は入試解禁日に一斉に行われ、しかもその多くは1度しかチャンスがありません。そのため、入試に慣れるために、首都圏であれば千葉や埼玉、関西圏であれば岡山など、入試日程の早い周辺地域の学校を併願校にするケースが多く見られます。
一口メモ:入試は何時間くらい行われるの?
中学入試は大体8時30分~9時くらいに集合し、休憩時間をはさみながら午前中いっぱい行われることが多いです。小学校の授業時間とほぼ同じですが、それだけの時間ずっとテストを受け続けることは、子どもにとってかなりの負担となります。また、14時くらいから始まる「午後入試」を実施する学校もあり、場合によっては1日に2校受験することも可能ですが、子どもの負荷も考え、慎重に検討するご家庭も多いようです。
志望校の入試要項を見てみましょう
ほとんどの学校のWebサイトには、「受験生の方へ」「入試情報」といったページがあり、「入試要項」が掲載されています。
ここには、学校の入試科目・入試日程などがまとめられていますので、今のうちから志望校の入試がどのように行われるかをざっくりとでもチェックしておきましょう。学校によっては詳細な時間割が掲載されていることもあり、将来の入試をイメージするよい材料となるはずです。
※入試要項は毎年更新されるため、入試科目や日程などは、年によって変わる可能性があります。最新の情報は必ず学校の公式サイトで確認しましょう。
次回の「受験サポート」は11月27日(木)更新予定です。