ロボットプログラミングという言葉を聞いたことがありますか? その名の通り、ロボットを動かすことを通じてプログラミングを学んでいく教材です。
2020年度の小学校の学習指導要領改訂でプログラミング教育が必修化され、授業でプログラミングに取り組んでいることから、お子さま向けにロボットを通じてプログラミングの概念を理解する教材が人気になっています。
今回は、そんなロボットプログラミングやおすすめの製品についてご紹介していきます。
※本記事は、2021年09月29日に「Z会 STEAM・プログラミング教育情報サイト」上で掲載した記事を一部修正の上、再掲しています。
ロボットプログラミングとは?
ロボットプログラミングとは、教材のブロックを組み立ててモーターやセンサーをつけ、パソコンやタブレットで作成したプログラムを実行して、組み立てたものをプログラミングした通り(思った通り)に動かすもののことです。
2020年度の小学校の学習指導要領改訂で、プログラミングが必修化され、国をあげてプログラミング教育を盛り上げるような流れになっています。
また、いろいろな調査会社が行っている「子どもにさせたい習い事調査」では、どの調査でも「プログラミング」が人気で、この多くはロボットプログラミングを扱っています。
ロボットプログラミングは、昔にはなかった習い事ですが、現在では世の中全体がロボットプログラミングを学ぶようになってきています。
小学校でのプログラミング教育は、英語教育に似ているかもしれません。
2020年度からは、小学校でも必修化、教科化された英語ですが、一番最初に学んだときは英語が嫌いな人は少ないでしょう。昔であれば、中学1年生のときに初めて英語教育にふれますが、そこでは楽しいと感じた人が多かったはずです。
「好きこそものの上手なれ」ではないですが、苦手意識がない状態が続くと学びには意欲も出てきます。
プログラミング教育も、楽しいと思える間に取り組んでおくことが、このあとの学びによい影響を与えることができると言えます。
プログラミングが最近、注目されている理由
プログラミングが最近注目されているのは、小学校で必修化されたことがあげられますが、ここでは、もう少し深堀りしてみていきましょう。
小学校からプログラミングを学ぶ意義について、文部科学省は大まかに次のように述べています。
- 「プログラミング的思考」を育むこと。
- プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと。
- 各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること。
1の「プログラミング的思考」という言葉はよく聞かれますし、2に書かれている内容は、その通りだと思うでしょう。
ここでは、3をくわしく見ていきます。
実は、これがプログラミングが最近注目されている理由のひとつなのです。
小学校の教科書を見るとわかるのですが、プログラミング(情報)という教科があるのではなく、プログラミング(情報)という単元があるわけでもありません。あくまで、各教科の学びの一部として組み込まれています。その学びが、「各教科等の学びをより確実にする」とあるのです。
つまり、プログラミングを学ぶ意義はプログラミングを学ぶだけではなく、「各教科の学び」にもつながるというのが小学校でのプログラミング教育であり、これが、プログラミングが最近、注目されている理由なのです。
ロボットプログラミングを小学校から学んでおくべき理由
小学校の間から、ロボットプログラミングを学んでおくべき理由は何でしょうか?
プログラミングというと、「コーディング」とよばれる、パソコンにプログラミング言語を打ち込んでいく難しいイメージがあるかもしれませんが、そういったものは、将来、必要に応じて学べばよく、小学生の間は「ロボットプログラミング」から入るのが得策です。
これは、発達段階を考慮すると、小学生の間は「実際に体験・体感して学ぶ」ということが重要だからです。いろいろとプログラムしたものを、実際のロボットの動きで確認することで、自分自身が組んだプログラムがどのようなものかを視覚的に確認ができ、無理なくプログラミングの学習を進めることができます。
プログラミング教育は、このあと、小学校・中学校・高校とだんだんと重視され、かつ、プログラミングだけでなくいろいろな力が身につくのです。
さらに、2025年1月実施の大学入学共通テストから、プログラミングの内容を含む教科「情報」が課せられます。将来、入試教科の1つとなることからも、小学校の間からプログラミングを学んでおくことは重要だと言えます。
ロボットプログラミング教材の選ぶ際の考え方
まずは製品の推奨学年を見る
ロボットプログラミングには、国語や算数のように「この学年でこれを学ぶ」というものがありません。そこで、各教材の推奨学年を参考に選ぶと、お子さまに最も適した教材を選ぶことができます。各教材の推奨学年は、教材開発担当者が以下のような基準で設定しています。
- この学年が理解しやすい表現・表記で説明がされている。
- この学年が理解できる、国語や算数といった教科の知識を前提して作られている。
- この学年が組み立てるのに苦労しないロボットであり、プログラミングの複雑さである。
利用する本人が楽しめそうなものを選ぶ
お子さまの学年によっては、複数のロボットプログラミング教材が推奨学年となっており、いろいろな選択肢があるかもしれません。
その場合は、WEBサイトや資料を見比べて、「お子さまが楽しめそうなもの」を選ぶとよいでしょう。
ロボットプログラミングの教材には、いわゆるロボットらしいものから、カラフルでちょっとおしゃれなものまでいろいろとあります。組み立てたり動かしたりするときにお子さま自身がわくわくするようなものを選ぶとよいでしょう。
完成品が視覚的に面白そうなものを選ぶ/最初から難しそうなものを選ばない
先ほどの話ともつながりますが、完成品がお子さまにとって面白そうだと思えるものを選びましょう。
完成させたいというモチベーションが、学ぶ意欲となり教材を続けられるきっかけにもなります。
ついやりがちなのは、「背伸びをして、推奨学年より上の学年の難しそうなものに手を出してしまうこと」です。完成品が難しそうなものほど、「こんなものまで作ることができるんだ!」と思い、うっかり選んでしまいそうですが、結局は続けられなくなります。「段階を踏んでいくこと」がロボットプログラミングを続けるコツです。
まとめ
2020年度の小学校の学習指導要領改訂で、プログラミングが必修化されました。
プログラミングは、小学校で終わりではなく、中学校・高校と続き、将来の大学入学共通テストでも課されます。小学校の早いうちから学習することが大切で、「実際に体験・体感して学ぶ」ことができるロボットプログラミングから入るとよいでしょう。また、ロボットプログラミング教材は、推奨学年を参考にお子さまにあったものを選ぶようにしましょう。
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