ビジネスに即活用! をコンセプトに展開している Z会のビジネス英語シリーズ 。
英文ビジネスEメール実例・表現1200 [改訂版] や、
ビジネス英語Word Choice [類語・類似表現700] が好評発売中です!
本日は、上記2冊の執筆に携わった Patrick Horckmans先生から、
英文メールの作成や、ライティングのコツについてメッセージをいただきました!
英語で言いたいことをうまく伝えられない…とお悩みの方、必見です。
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【英語習得のヒント】新刊『ビジネス英語Word Choice』 Patrick先生からのメッセージ
英文メール作成で大切なのは scale down
Eメールやビジネスレター、契約書など、英語で文章を書くときに、大切なことは何でしょうか。
まずは、学校で習う文法の知識、そしてボキャブラリーですね。文章を読む中で覚えたり、時には暗記したりして、単語や表現を覚えてきたでしょう。
そうした基礎を身につけたら、次に必要なのがライティングのスキルです。ビジネス文書には、最初の挨拶や書き出しなど、それにふさわしいマナーがあります。
ライティングにおいて、まず大切なのは、scale down です。
これは、自分が普段日本語で言ったり書いたりする文を、そのまま英語にしようとしない、ということです。
ではどうしたらいいのかと言うと、
短く、簡単で基本的な日本語に置き換え、それを自分の知っている英語で表現することです。
長く複雑な文を作ろうとしたり、調べた表現をそのまま使おうとすると、ミスをしやすくなります。
日本語の段階で、言いたいことを scale down して、シンプルに捉えることが大切です。
General meaning を持つ日本語に注意!
また、注意しなければならないのが、General meaning(幅広い意味)を持つ日本語です。
イメージしやすいよう、2つの具体例を挙げましょう。
①「よく」
a) 家族でよく箱根に行く。
Our family often goes to Hakone.
b) よくそんな細かい手作業できるね!
I wonder how you manage to do such a meticulous job!
c) 彼は英文法をよく分かっている。
He knows a lot about English grammar.
He is good at English grammar.
→どれも日本語では「よく」という言葉を使いますが、a) は「高い頻度で」、b) は「普通はなかなかできないのに」、c) は「非常に」あるいは「上手に」というように、1つ1つ意味が異なります。
②「三大〇〇」
例えば「三大湖」は the three biggest lakes in Japanですが、「三大ナッツ」はどうでしょうか。
アーモンド・カシューナッツ・ヘーゼルナッツ…の「大きさ」を表しているわけではありませんね。
食における重要さや、栄養価の高さから、「三大ナッツ」と言われているわけですから、
・the three most important nuts
・the three most nutritional nuts
・the three nuts with the highest nutritional value
などが表現が適切でしょう。
このように、
同じ1つの日本語でも、実際に意味する内容は異なる
=英語ではまったく別の表現を使う
ということがよくあるのです。
単語・表現を調べたら、例文を必ず確認!
ほかにも、
「見る」は see か look at か watch か、
「教える」は teach か tell か show か、
「お客様」は customer か client か、
のように、似ている単語や表現の使い分けに迷う方も多いでしょう。
これらを正しく区別する1つの方法は、例文をよく確認することです。
インターネットで例文をいくつか見てみると、
・どんな文脈で、どの語が使われているか
・どんな単語と一緒に使われているか(コロケーション)
といった傾向がつかめるはずです。
知っている単語や調べた表現をそのまま使っているだけでは、ビジネスで通用する英語力はなかなか身につきません。
実際の例文に繰り返し触れることが、単語や表現自然に使いこなす近道になります。
毎回インターネットで調べるのはストレスが多く、時間もかかる!
という方は、ビジネス英語Word Choice [類語・類似表現] での学習がおすすめです。
「見る」「教える」「確認する」「仕事」「会議」「概要」…etc.
170以上の日本語から、似ている英単語の使い分けを調べることができます。
掲載されている単語・表現は700語以上で、すべてにリアルなシチュエーションで使える例文がついています。
また、実際によくある間違いを取り上げて解説したり、ビジネスシーンで役に立つ表現なども紹介しています。
迷ったときに辞書代わりに参照するのはもちろん、ビジネス現場におけるボキャブラリーを増やすのにも役立つ内容になっていますよ。
ビジネスシーンに適切なフレーズを習得!
さらに、メールやビジネス文書には、シチュエーションにふさわしい定型フレーズがある
ということも、大切なポイントですね。
言いたいことがあるとき、知っている単語を組み合わせるよりも、
英語としてより正確で、より場面にふさわしい表し方があるかもしれません。
日本語で考えた内容を、そのまま英語に翻訳することはできない(翻訳すべきでない)
ということを念頭に置いて、自然なフレーズをストックしていきましょう。
ここでは、英文ビジネスEメール 実例・表現1200[改訂版] が頼りになるでしょう。
問い合わせ・支払い・依頼・アポイントメントのような幅広いビジネス場面について、英文メールの実例と日本語訳が、見開きで対比されています。
また、状況に応じてアレンジできる、言い換え例文も充実しています。どれも8~14語くらいの短いもので、ネイティブスピーカーにも誤解なく伝わる、的確な内容になっています。
こうした例文に多く触れることで、ライティングのスキルが自然と向上していきます。
手元に置いて参照する例文集としても、英文メールの書き方を学ぶ参考書としても役立つでしょう。
※4/10現在、Amazonで在庫切れの状態が続いています。その他通販サイトやZ会オフィシャルサイトからもお買い求めいただけますので、ご利用ください。
最後に・・・
最後に、正確さを重視するあまり見過ごされてしまいがちですが、重要なことがあります。
それはスピードです。
特に会話では、相手を待たせておいて、辞書で調べることはできませんね。
たとえミスがあったとしても、コミュニケーションを取ろうとする姿勢が、相手に良い印象を与えるでしょう。
英語のネイティブスピーカーでも、言い間違いはよくあります。
コミュニケーション(やりとりをすること)が一番大切、ということをお忘れなく!
実際にトライしながら、自然な英語を身につけていきましょう。