偉人の英語名言で英文法を学ぶ
新発想の英文法書『名言英文法』が好評発売中です!
さっそくご購入いただいた方々からは
文法が苦手で何をやってもつまらなかったのですが、この本だと例文を暗唱して、文法だけでなく教養も身につけられるのでやる気が出ます!
など、感想が続々と届いています!
本書の内容は、
◆ 英語の基本を学ぶ「Part 1」
◆ 各文法項目を体系的に学ぶ「Part 2」
◆ 教養が深まる「Close-up Column」
の3つに大きく分けられますが、本日は2つ目の
◆各文法項目を体系的に学ぶ「Part 2」について詳しくご紹介します!
★ ブログ Back number
英語の基本を Part 1 で確認したあとは、
Part 2 で本格的に1つ1つの文法事項を学んでいきます。
名言をどのように取り上げながら学習していくのか、「現在完了形」を例にご紹介しましょう!
心に響く名言で、現在完了形を学ぶ!
現在完了形〈have+過去分詞〉には「経験・継続・完了」の3つの意味がありますが、
そのすべてに共通するのが「過去と現在とのつながり」です。
「経験」の用法
たとえば「経験」の用法では、ウィンストン・チャーチルのこんな名言を取り上げています。
You have enemies? Good. That means you’ve stood up for something, sometime in your life.
敵がいるって? 良いことじゃないか。それは、人生の中で何かのために立ち上がったことがある証だ。
Winston Churchill 1874 – 1965 第二次世界大戦中のイギリス首相
you stood up と過去形で表すこともできますが、
「過去の出来事」が「現在の経験」として表現されるのが、現在完了形の経験用法の特徴です。
ここでは you’ve ( = you have) stood up が使われることで、
「立ち上がった経験を持つ、今のあなた」に焦点が当たっています。
「継続」の用法
さらに「継続」の用法も見てみましょう。ムハマド・ユヌスの名言です。
My greatest challenge has been to change the mindset of people.
私の最大の課題は、人々の凝り固まったものの見方を変えることでした。
Muhammad Yunus 1940 - グラミン銀行の創設者
これを現在形や過去形で言い表した場合、次のような意味になります。
My greatest challenge is to …
→「今、…することが課題である」
My greatest challenge was to …
→「過去、…することが課題だった」
しかし、ここでは述語動詞に現在完了形の has been にすることで、
過去から現在まで「ずっとそれが課題だった」
ムハマド・ユヌスが「ずっとそれに取り組んできた」という時間の幅が表現されます。
さらに、それはまだ終わっておらず、「今も課題なのだ」という意味を含んでいます。
本書ではこのように、該当の文法の意味・用法をコンパクトに説明した上で、
それぞれの名言においてその文法どのように使われているのか、丁寧に解説しています。
▼ページサンプル
「Part 2 Chapter 1 完了形と進行形 Section 1 経験を表す現在完了形」
ちなみに・・・
さきほどの言葉を残したムハマド・ユヌスは、
銀行から事業のためのお金を借りられない貧困層を対象に、
5人1組の互助グループを作ることで担保なしで少額を融資し、
自立のための就労・起業を促すグラミン銀行を創設した人物です。
その功績により、2006年にノーベル平和賞を受賞しました。
銀行融資は通常、貸し倒れのリスクを最小限にするため、
土地や連帯保証人などの担保が必要になります。
また、その人が借りたお金を元に利益を生み出せそうかどうか、も重要な審査基準です。
こうした従来の融資の枠組みでは、
貧しい人々は貧困を脱する元手となるお金を借りることができず、
自立するための道が絶たれていました。
つまり、「貧しい人々にお金を貸しても返ってこない」という固定観念があったのです。
彼はそうした人々の考え方を1つ1つ変えながら、画期的な融資の枠組みを成立させたと言えるでしょう。
こうした背景も調べてみると、名言をより深く味わうことができますね。
気になる人物がいたら、インターネットで詳しく調べてみるのがおすすめです!
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