これまで、Z会員へのアンケートをもとに、教科「情報」に対する中高生の温度感を考察してきましたが、最終回となる第3回では、大学入試に課されることとなった教科「情報」について考えます。
急に試験科目として取りざたされた感もあるこのトピックについて、中高生の率直な思いを聞きました。
大学入試における「情報」
2025年度大学入学共通テストから、「情報Ⅰ」が出題されることになりました。配点はそれほど高くない大学が多いものの、ほとんどの国立大学で必須となります。
大学入試を見すえて勉強している高校生にとっては、これからどうやって対策していけばよいのか不安なことも多いでしょう。
Q.「情報Ⅰ」が受験科目に入ることは志望大選択に影響しますか?
「影響はない」とまでは言い切れない…という中高生の心情が伝わってくる結果となりました。
そこで、高校生には、大学入試センターが公開している共通テストの試作問題を見たことがあるかを聞いてみました。
Q.大学入試センターが作成した、大学入学共通テスト「情報Ⅰ」の試作問題を見たことはありますか?
「まだ見たことがない」と答えた人が過半数でした。
次に、高校生に、共通テストの「情報」対策はどのように行う予定か聞いてみました。
Q.「情報」の受験対策はどのように行う予定ですか?(複数選択可)
新しい受験科目ですが、学校の授業を中心にしつつ、問題集などで対策する…と考えている人が多いようです。
「情報Ⅰ」が受験で出題される科目になることについて、今の気持ちを聞いてみました。
Q.「情報Ⅰ」が大学入試での出題科目になることについてどう思いますか?
- これから必要になってくることだから、少し楽しみ。(高1・サクラ)
- 情報の対策のしかたがわからずとても不安。幼いころからPCにふれていないから、新たに受験科目に含まれるのが怖い。(高1・うめ)
- 今までの実際の過去問などがなく、難易度の変動などが大きそうで難しそう。どういうふうに受験の対策をすればよいか、わからない。(高1・あおさ)
- 前例がないので不安だし、共通テスト本番に情報が足を引っ張ってしまったら…という恐怖感もあります。でも「情報Ⅰ」のサンプル問題は思ったより難しくなく、情報モラルがあれば解ける!!というような問題もあったのでほっとしています。気を緩めずに勉強をがんばりたいです!(高2・37600784)
「情報」の学び方
これからの社会で「情報」の知識が必要になってくることはわかるけれど、実際に入試科目になるとどう対策すればよいのか…という不安と、新しい知識を学べることへの期待、どちらもある人が多いのではないでしょうか。
2025年度から実施される新課程の共通テストの試作問題は、大学入試センターのサイト上で公開されていますので、まだ見たことがない人はぜひチェックしてみてください。
試作問題は、高等学校学習指導要領の4つの領域「(1)情報社会の問題解決」「(2)コミュニケーションと情報デザイン」「(3)コンピュータとプログラミング」「(4)情報通信ネットワークとデータの活用」のそれぞれの内容を踏まえて作られています。高校生は、学校の教科書の内容と照らし合わせて、どんな問題なのか確認してみることをおすすめします。
また、教科「情報」のより具体的な学習法については、Z会の以下のサイトでもご紹介しています。
Z会共通テスト対策サイト
共通テスト学習相談室(2024年6月号)
共通テスト【情報】出題範囲・対策アドバイス
こちらもぜひ参考にしてみてください。
この連載では、「情報」をなぜ学ぶのか、これからの社会を生きるうえで求められる力について、Z会員の中高生のアンケート結果をふまえながら考察してきました。
「情報」をはじめ、今学習している内容は、その知識を正しく取り扱うこと、それをどう活用するかを自分で考える力を養うことが大切です。知識を覚えた「その先」を意識した学びを常に行っていきたいですね。
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