Z会 イマドキ中学受験情報 
中学受験「英語」、問題の内容や対策方法は?

「中学受験でも英語って必要なの…?」
小学校で英語が必修化となっており、気になる方も多いのではないでしょうか。
 
今回はZ会小学生向けコースの英語教材の担当者から、中学受験「英語」の今後予想されることを解説します。

 
 

目次
  • 中学受験「英語」近年の動向
     ─ 英語で受験できる学校が増えている
  • 中学受験「英語」、今後はどうなる?
     ─ 3つのタイプに分かれるか
  • 対策方法
     ─ 出題傾向を見極める
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    中学受験「英語」
    近年の動向

    英語で受験できる学校が増えている
    受験科目から「英語」を選択して受験できる「英語(選択)入試」を行った首都圏の国私立中学校は、2025年度入試で140校ありました。
     
    2014年度入試では15校だったことを考えると、この10年ほどで約9.3倍に増加したことがわかります。

    また、首都圏の国私立中学校の数は300校程度ですので、およそ半数の学校が「英語(選択)入試」を実施していると言うことができます。

    ※出典:首都圏模試センター https://www.syutoken-mosi.co.jp/common/pdf/nyushi_joho/nyushi_yoko_kekka/2025_english.pdf

     
    中学受験「英語」近年の動向

     
     

    増えている背景には「英語必修化」
    入試科目として英語を加える学校が増加している要因としては英語必修化です。
    ※学習指導要領の改訂により、2020年以降の小学3・4年生では外国語活動(主に英語)として、5・6年生では教科として英語を学んでいます。

     
    また、英語の重要性をより実感する保護者世代が増えており、習い事として英語に取り組むお子さまも増えています。その結果従来の4教科入試では測れない資質を持つ小学生が多くなっているといった状況があります。そうした潜在的な資質を持つ受験生を評価したいという学校が増えていることも背景にあります。
     
    実際に、英検®等の民間試験資格を保持している受験生を優遇する制度を設けている私立中学校もあります。
    このような優遇制度を中学入試で利用する場合、低学年のうちから計画的に英語の学習を進めておくとよいでしょう。
     

     
     

    中学受験「英語」の問題、
    今後はどうなる?

    今後の英語の問題は次の3つに分かれると予想できます。
     

    ① 学習指導要領の範囲内から出題

    ② 学習指導要領の範囲外からも出題(日本で英語を学習している小学生向け)

    ③ 学習指導要領の範囲外からも出題(帰国生向け)

     

    ① 学習指導要領の範囲内から出題
    この場合、小学校で学習する内容の定着度を図る目的で出題されます。
    入学試験として適性検査を実施する公立中高一貫校では、適性検査において学習指導要領の範囲内から英語を出題する学校が増えています。
     
    すでに出題済みの宮城県や大阪府、さいたま市をはじめとし、最近では大分県の公立中高一貫校において2026年度入試(2026年4月に入学する生徒向け)で英語(リスニング)を出題することが発表されました。

     

     

    ② 学習指導要領の範囲外からも出題
    (日本で英語を学習している小学生向け)

    従来の4教科(国・算・理・社)の学力を見る試験ではなく、これまでの英語学習への取り組みや、潜在的な資質を評価する試験を設ける学校が増えています。
     
    英語の問題は総じて英検®3級~準2級程度が多くを占め、学習指導要領の範囲外からの出題がほとんどです。英語学習に取り組める時間を考える必要がありますが、早くから英語学習に力を入れてきたお子さまにとっては合格の可能性が高まるとも言えます。
    なお、英検(選択)入試を行う多くの学校が、英検®やCEFRを基準とした英語試験を活用しており、英検の取得級に応じた点数の加点や試験自体の免除を行っています。英検の級は3級以上を対象とする学校が多いのですが、準2級以上を持っているとさらなる優遇があります。
    また、英検級を得点化して「みなし得点」とし、合否判定に使用する学校もあります。「みなし得点」の点数は学校により異なりますが、例えば英検3級は60~70点、準2級は80~90点、2級以上は100点に換算されることもあります。

     

    ほかにも、豊島岡女子学院では、「算数・英語資格」入試を実施しています。また、頌栄女子学院からは2026年度入試より英語利用入試を行行うことが発表されています。英語利用入試では、「国語・算数・英語資格(英検)」により判定されます。いずれも募集人数は若干名となります。

     
     

    ③ 学習指導要領の範囲外からも出題
    (帰国生向け)

    思考力を問う問題が多く登場します。また、面接で英語による質疑応答を行う場合がほとんどです。

     

     
     

    対策方法

    学校の出題傾向を見極める
    英語に限らず、入試問題は各学校の教育理念や教育方針が色濃く出る出題になっています。
    よって、学校の出題傾向を見極めて、その傾向にあった問題演習を積むことが大切です。
    6年生の秋頃から過去問演習をしっかりと行うことで力を伸ばしていきましょう。

     
     

    4技能をバランスよく伸ばしておく
    どうしても「読む・書く」を伸ばすことに集中してしまいがちですが、小学校の英語学習では4技能(聞く・読む・書く・話す)を重視しているため、「聞く・話す」も伸ばしておきましょう。上でさきほど紹介したとおり、英語のリスニングを出題する学校は増えています。
     
    とはいえ、受験科目として英語がどう扱われるかは今後も変化していく可能性が高いです。
    どんな出題にも対応できるように、早い段階から4技能(聞く・読む・書く・話す)をバランスよく伸ばしておきましょう。

     
    受験を検討している中学校がある場合は、入試方式を毎年確認しておくことをオススメします。
     
    志望校で英語が出題されるという場合は、受験直前に急に準備を始めることがないように、日頃から英語の学習に取り組んでおきましょう。

     
     

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    ※この記事は、2023年2月20日に小学生向けコース教材作成者が執筆した記事を一部修正の上、再掲しています。

     

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