執筆者:杉本亮(Z会進学教室 神戸三宮教室長)
記事更新日:2022年11月11日
【シリーズ 合格体験記の表と裏】⑨「にこにこキリッ」
こんにちは。Z会進学教室神戸三宮教室で教室長をしている杉本です。今回はZ会神戸三宮教室を卒業した生徒の合格体験記を皆様にご紹介します。合格体験記を書いてくれた生徒がどんな生徒だったのか、皆さんも知りたいですよね。この連載シリーズでは合格体験記の「表と裏」ということで、実際に書いてくれた生徒のZ会進学教室での様子など、当時を振り返ってのエピソードなどをあわせてお話ししたいと思います。
今回ご紹介する生徒は神戸高校総合理学科に合格し進学しました。まずは生徒の合格体験記を見てみましょう。
「自信をもってあきらめずに進んでいけば、必ず道が開かれる」
僕は中1では講習生としてZ会で学び、中2から本科生として学びました。初めは慣れない環境で不安なこともありましたが、先生方が一人ひとりに対して熱心に向きあってくれたので、自分自身も勉強に真剣に取り組めたと思います。
中3になってからは時間がたつのがとても早く、あっという間に1学期がすぎ、そして11月。僕は両手首の骨折にもめげず、おくれてしまった部分をとりかえすために必死に勉強しました。推薦が降りるか不安でしたが、熱意をアピールして推薦を勝ち取りました。受験本番1ヶ月前はただひたすらZ会のプリントをやり、完璧に解けるようになるまでやり直しました。
そして本番当日。テスト中は意外と緊張しませんでした。面接も事前に指導してくださったおかげで堂々とハキハキしゃべることができました。自分に自信をもって、あきらめずに進んでいけば、必ず道が開かれるので頑張ってください。
教室スタッフからのエピソード
「飄々としている。」それが、私が彼に対してもつ率直な印象です。上記の体験記を読んだ時、彼自身から”自信”という言葉が出てきたことに少し驚きました。
彼は、いつもにこにこしていました。受付で教室スタッフと雑談する時も、部活の後急いで塾に来た時も、模試で失敗して志望校合格が絶望的な判定になった時も、塾で朝から晩まで勉強した時も…。11月という大事な時期に両手首を骨折した時は流石に焦っていましたが、本人以上に焦る大人達の心配をよそに、直後の2学期期末テストでは、1位や2位という、いつものような成績を収めていました。特に、受験直前期に、クラスの友人とともに授業がない日にまで自習をしに来て、ハードなスケジュールをこなした後でも友人達と笑いながら帰っていく姿が、とても印象に残っています。
そんな彼も、こと勉強の話となるとキリッと目つきが変わり、受験直前期には殺気を放ちながら自習をしていました。泥くさい努力を、恥ずかしげもなく、ひたむきにできる生徒だったと思います。ですが、その努力には気負いがなく、常に余力を感じさせるほどの底知れぬ恐ろしさがありました。まるで湖面を優雅に泳ぐ白鳥が水面下では必死に足をバタつかせているような、そんな隠れた努力が彼の”自信”を支えていたのではないでしょうか。ですから、私も、入試前日には彼の合格を疑うこともなく、明るく送り出すことができました。
少なくとも私には、彼の頭に”諦め”の2文字は一切なかったように見えましたが、体験記を読むと、骨折の時にそれが一瞬頭をよぎったのかもしれません。ですが、私にも諦めるという選択肢はなかったので、「…で、合格するためにどうしようか?」と、ともに頭を悩ませました。それまで自分が積み上げてきたものを信じて、諦めなかったことこそが、彼の最大の勝因だったと感じています。
高校に行って、しんどいことも色々あるようですが、今も彼は、神戸三宮教室でにこにこしながら勉強に励んでいます。
この記事の著者
杉本亮(すぎもと・りょう)
2017年入社。福岡生まれ、福岡育ち。長らく神戸三宮・京都・梅田で国語科講師、そして神戸三宮教室長として従事し、現在に至る。小学~大学院の各ステージで経験した様々な受験のノウハウを武器に、子ども達の目標の実現をお手伝いさせていただいています。お子様・保護者様に寄り添い、共に悩み、互いに成長できれば幸いです。ぜひお気軽にご相談ください!