20年度東大・医学部 合格者インタビュー5

東京大学 文科一類合格

五十嵐涼乃さん 浦和明の星高校卒

「プレアデスの授業で初めて「数学がわかった」という体験をした」

プレアデスの本科受講生として通塾していただき、見事に東大合格を勝ち取った五十嵐さんと、五十嵐さんの授業を担当した黒松講師に、プレアデスでの学習や受験を終えた現時点での心境などについて、思ったこと、感じたことを率直に伺いました。2020年3月、東大合格者の喜びの声をお届けしたいと思います。

 

合格おめでとうございます。まずは今の心境を教えてください。

黒松:本当におめでとう、という気持ちです。正直まじで嬉しい。受かるだろう、大丈夫だろうと思っていたけど、心配だった。

五十嵐:自分でも、模試の成績も悪くなかったし、受かるとは思っていたけど、そうはいっても心配だったので、ちゃんとうまくいって良かったです。一番近いのは安心、という言葉なんですけど、何があるかわかんないなとかなり強く思っていたので、それから解放された感じです。

東大を志望した理由を教えてください。

五十嵐:そもそもは、やりたいことも決まっていないしとりあえず目指そうという感じでした。そこからいろいろ考えて、進振りがあるのが私にとっては魅力的に映りました。やりたいことが多岐にわたっていて、自分の適性や興味が見抜き切れていなかったところがあるので。また、学際性のある学問に興味があるので、後期教養学部にも関心があったのも理由の一つです。

―ありがとうございます。ICUを受験しているのも納得ですね。

最初にプレアデスに来たのは「高1」の夏ですよね。プレアデス受講のきっかけを教えてください。

五十嵐:絶望的に数学ができず、勉強しているのにテストで赤点すれすれの点数をとったりしていて、一人じゃだめだなと思って塾を探し始めました。大手塾の(集団授業の)春期講習を受けたりもしたんですけど、難しすぎてわからなくて(笑)。そんな中で、当時受講していたZ会の通信の広告で見てプレアデスを知って、東大を視野に入れられるし、一対一で見てもらえるということで、自分のニーズに合っているなと思いました。

―なるほど。個別を選んだのは、集団とペースが合わなかったという背景があるのですね。
では、当初プレアデスに期待していたのは。

五十嵐:数学を基礎から一対一で教えてもらう、ということですね。

―ありがとうございます。数学以外の科目は特に取ろうとは思っていなかったんですね。
五十嵐:そうですね。最終的には、ほかの科目は本科ではなくエキストラで(講習などで)必要に応じて少しずつ(受ける)、という形になりました。やはり数学が突出して苦手だったので。

では、次に、他塾とプレアデスの違いや、自分に合っていたところを教えてください。

五十嵐:結局他の塾にほとんど行かなかったので、比べようがないかもしれないのですが、強いてプレアデスに通い続けた理由を挙げれば、授業が分かりやすかったことですね。プレアデスの授業で、初めて「数学がわかった」という体験をして。少し学費は高めな塾なのですが、こんなに「わかる」授業は初めてだった、というのがつづけた理由です。

黒松:個別指導だったことで、五十嵐さん本人のスピードに合わせられたことが彼女にとって良かったと思います。集団授業だと一定のスピードで進むので。はじめのうちはもちろん苦手だったのでゆっくり、基礎からという集団よりもスローペースだったと思うのですが、だんだんスピードアップして後半は集団よりも速いスピードで進められる部分もあり、本人の計画と合わせて進めたりもできたので、よかったんじゃないかなと思います。

五十嵐:そうですね。プレアデスの先生も、私の理解度に合わせて、理解したらすぐ次に移る、みたいな緩急のつけ方が巧みで、効率よく進むことができました。これも個別の魅力だと思います。

ありがとうございます。プレアデスの雰囲気はどうでしたか?

五十嵐:雰囲気とは少し違うかもしれないんですが、講師の方や教室長の鈴木やすかさんと近い距離でお話しして、学問的な話ができたのはよかったです。それとプレアデスは東大生の講師ばかりなので、自分の近い将来像のような人たちが、どんなことを考えて、どんな悩みを持っているのかなどをリアルな問題として知ることができ、数年先取りしてそのようなことを考えられたりもできました。それもよかったと思います。

お互いの最初の印象を教えてください。

五十嵐:「論理」を重んじる先生なんだなと感じました。論述の対策などを意識し始めていた時期だったので、ありがたかったです。

黒松:自分で計画を立てられる、主体性のある生徒だなと感じたのを覚えています。そういう意味ですごく伸びしろがあるなと。自分の主体性に任せてやったほうが伸びそうだと感じたし、実際その通りでしたね。生徒に合わせて指導法を変えるのですが、実際五十嵐さんに関してはこちらで計画を用意するというよりは、本人に計画を立てさせ、それを修正する役に回るようにしていました。

プレアデス受講当初、東大合格を目指すうえで課題になっていたのはなんでしたか。やはり数学でしょうか。

五十嵐:シンプルに数学です、そうですね。模試でもテストでも、数学だけががくっとできていなかった。高1当初は、やはり東大を見据えて勉強というところまではいっていなかったので、他の部分はあまりわかっていなかったですが、科目として数学がやばい、という。

黒松さんの授業や指導についての感想を率直に教えてください。

五十嵐:特に高3の話になるんですが、添削が非常に丁寧でした。どこがどう足りないか、どう論証すべきかなどがわかったので、部分点につながったと思います。今回の入試でなんとか合格できたのは(黒松さんに)もらったアドバイスで取れるようになった部分点のおかげだと思います。あとは、これは黒松さん独自の教えだと思うんですが、よく使う法則・定理やコツをノートに書きだして、それらを組み合わせて問題を解くことを意識させる、という方式をとっていました。私にはそれがやりやすかったです。忘れがちな公式とかを覚えるのにもつながりました。

黒松講師に質問です。五十嵐さんを指導するうえで心がけていたことはありますか。

黒松:主体的に話せるタイプなので、授業中は五十嵐さんにもたくさん話してもらうということは心がけていました。なので、こちらから一方的に説明する授業ではなく、なぜそう考えたのかなどを説明してもらいながら、間違えている部分や粗い部分などを修正していく、という形をとっていましたね。

五十嵐:やはりその双方向性も、個別の良さなのではないかなと思います。

黒松:そうですね。

―ありがとうございます。宿題や課題の出し方に関してはどうでしたか?

黒松:宿題=家でやるもの、という考え方でいけば、自分で(家庭学習の)計画を立ててもらい、授業ごとに、今週はどこまでやる?という確認をしていました。こちらから指定するのは、授業中にやった問題の解きなおしくらいでしたね。本人が自分でさくさく進められる形にしていました。

五十嵐:計画は私が立てて、それを黒松先生に見せて、確認していただく、というスタイルでずっとやっていましたよね。それでうまくいっていました。ただ、私がかなり怠惰な部分があるので(一同笑)、計画が遅れてたりすると、声をかけてもらって修正したりはしました。あとは、参考書選びの相談にはかなり乗ってもらいました。数学だけではなく、英語や世界史はかなりアドバイスをもらえましたし、、またプレアデスで全くとっていない古典などについても、戦略面談などを通して計画や参考書を含め全体的にみてもらえたので、助かりました。

ありがとうございます。では、五十嵐さんが、プレアデスの授業を受けるうえで意識していたことはありますか?

五十嵐:なるべく、間違えたときは、どうして、どこで間違えたのか、どうすれば解けたのか、を考えたり、わからなかったら質問するようにしていました。普段の勉強のときもそうなのですが、プレアデスでは特に強く意識していたと思います。どういう発想をすればよかったのか?を質問したり、先生と一緒に考えたり。
たまに、こんなの思いつかないよ!っていうのもあって(一同笑)、そういうときはまあしょうがなかったなとは思いつつも、ここはこうすればミスが防げたな、とかは考えるようにしていました。黒松さんも一緒に考えてくださいました。

戦略面談についてお聞きします。これまで何度も話に出てきていますが、プレアデスの戦略面談はどのように活用されていましたか?

五十嵐:基本的に計画は自分でさくさく立ててしまうタイプで、自分の課題も自分で見えていたので、特に問題はありませんでした。戦略面談はそれを確認してもらう機会、という感じでした。ただ、個別授業なので、授業の時にも戦略面談に近いような話をするときもあったので、戦略面談の時間に特に限らずそういうことをしていたと思います。わりとこまめに計画を更新・修正するタイプなので、授業のたびに確認してもらっていた、という感じですね。毎回、この科目のここをどうしようみたいに、毎回何かしら聞いてましたよね。ちょこちょこ。

―講師側が戦略面談で意識していたことはありますか。

黒松:うーん、正直そんなにないですね(笑)。プレアデスが目指しているのは、初めは講師が主導しても、最終的には生徒に自分で計画を立てて、自分で自分の戦略面談をできるようになってほしい、というのがあるので。五十嵐さんはそれができているので、理想形だったと思います。ほかの生徒とはそこは全然違いましたね。特殊例というか(一同笑)

ありがとうございます。では、プレアデスに通い始めてから、成績はどのように変化したか教えてください。

五十嵐:プレアデスに入ってからは、赤点は取らなくなりました。高1の通い始めた時点では模試の成績はあまり意識していなかったんですけど、学校のテストの成績はすぐにぐんと伸びました。48点とかだったのが、次のテストで80点とかとれたり。高1高2のうちはそんな感じで、それから徐々に模試の成績もついてきて(上がって)きたりして。そうしているうちに数学の基礎が出来上がってきたと思います。

―では、成績以外の面で、プレアデスに通う前と通い始めた後で変化はありましたか?

五十嵐:本郷教室に通っていた頃、当時プレアデス本郷にいた鈴木やすかさんとよく話していて、興味のあることや彼女の経験の話を伺ったりしていました。それが私の進路を考えるうえでかなり参考になりました。それだけでなく、講師の方々ともそういった話を聞くなどの交流をするように意識していたので、とても新鮮でした。講師の方々にもありがたいことにかわいがっていただいて、自分の強みを考えるきっかけにもなりました。

スタッフのサポートはどうでしたか。

五十嵐:やすかさんや柳下さん、森谷さんなどが東大入試当日の朝に受験会場に応援に来てくださり、緊張がほぐれました。教室にはコーヒーメーカーやウォーターサーバーがあるなど、人・設備両方で心地よい環境だったなと思います。

―晴れて東大生ということですが…

五十嵐:ほんとにわたし東大生になったんですかね!?(一同笑)まだちょっと信じられなくて。

合格できたポイントは何だったと思いますか?

黒松:端的に頭の良さじゃないかなあと思います。(一同笑)受かるべくして受かったみたいな。

五十嵐:正直に言えば、たぶん他の受験生と比べて、怠惰さが際立っていて、正直そんなに頑張れなかったなとは思っていて。それでも最後のほうは私なりに頑張ったとは思うんですけど。でも、多少の継続ができていたおかげで、一度に量をそんなにこなせなくても何とかなったのかなと思います。
あとは、なんだかんだ言っても中高一貫校だったので進度が早かったこともあるし、竹中さん(元担当講師)からちょくちょく、英語やっておけとか、古文やっておけとか怒られたりしてて(笑)、そうやってるうちになんだかんだ(プレアデスで受講していた)数学以外の基礎もできていったんじゃないかなと思います。そういうストックがあったから高3でそんなに頑張りすぎなくてもなんとかなったんじゃないかなと。

―やはり早めの基礎固めが大事なんですね。

五十嵐:そうですね。やはり基礎固めは、高3に入るまでにやっておくとだいぶアドバンテージになると思います。

振り返ってみて、受験勉強で一番大切なことは何だと思いますか?

黒松:やっぱり、何をするにしても、自分の頭で考えることだと思います。参考書とか教科書とかをそのまま何となく受け入れたり、人がこう言ってるから、という基準でやったりとかせずに、(五十嵐さんは)自分の頭で常に考えていたから、ここまで伸びたんだと思いますね。

五十嵐:確かにそうだと思います。さっきも言ったように私はあんまり量をこなせなかったと自覚しているので、それでもなんとかなったのは、そういう(自分の頭で考える)学習を心がけたからだと思います。もともとそういう考え方に興味があって、自分の趣味(読書)もそういう意外なところで生きているのかもしれないです。そうですね、そういった強要という底力がなんだかんだ効いたのかな。

―なるほど。やはり高1高2の積み重ねや日頃の読書などが底力としてついていたのですね。

五十嵐:そうですね。…

今後の目標や夢を教えてください。

五十嵐:いまのところ明確にこれを学びたいというのは定まっていないので、いろいろ試しながらより自分に合うものを探していきたいです。もう一つ興味があるのは、グループワークを通して何かを作り上げ完成させるような体験をしたいなと思っています。

最後に、受験生や受講中高生へのメッセージをお願いします。

五十嵐:高2以下の人たちは、今のうちにちゃんと基礎を固めて、アドバンテージを最大限に作っておきましょう。高3の頭の時点でリードしていると、心理的にもすごく楽になるし、最終的にもかなりきいてきます。
私は人と比べて量をこなせないことに、「私全然できてないな」みたいな感じでわりと追い詰められてしまったタイプだったんですよね。でも、それで成績がついてきてるなら、そんなに気に病む必要はないと思います。

 

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