「京大世界史」受験直前10点アップアドバイス

京都大学の世界史は、例年大問4題の構成であり、試験時間は90分、配点は100点です。
出題形式は、例年I・IIIは300字の論述問題、II・IVは長文下線部・空欄補充問題という構成です。I・IIIの論述2題に加え、II・IVの小問数が合わせて60問近くと、分量がかなり多いので、スピード感を持って解答する必要があります。

 

◆II・IV(長文下線部・空欄補充問題)

◎出題傾向
II・IVは、基本~標準レベルの問題が大半を占めますが、すべての時代・地域・分野から満遍なく出題され、設問数も多いため、学習が疎かな時代・地域・分野を残しているとその範囲が出題されたときに大きく失点してしまう危険性があります。基本的な知識の完成は、大前提です。

◎対策
京大世界史は試験時間90分で大量の問題が課されるので、時間配分が肝心。II・IVの小問1問を解くのにかけられる時間は25~40秒程度と見ておきましょう。本番では、30秒考えても答が出てこない問題は、ひとまず飛ばして先に進む勇気も必要です。
日頃の学習においても、知識のインプットだけでなく、知識のアウトプット――すばやく解答を導くことができるよう演習を積んでおくことがポイントです。
とくに行ってほしいのが、小論述の演習です。小論述にかけられる時間は、1問当たり2~3分と見ておきましょう。決して難しい問題が出されるわけではないですが、いざ書いてみると想像以上に時間がかかってしまったり、表現面での不備や知識の不足に気がついたりすることでしょう。小論述演習は、決して頭の中で考えるだけに留めることなく、実際に紙に解答を書き出すことまで行うようにしてください。
ちなみに、細かい知識を要求する設問も稀にありますが、ごく少数の難問に時間をかけて苦戦するよりは、大半を占める基本~標準レベルの問題で確実に正解することのほうが、大局的に見れば得点アップにつながります。焦って新しい参考書・問題集に手を出す必要はありません

 

◆I・III(300字の論述問題)

◎出題傾向
京大世界史のI・IIIは、求められる知識は基本~標準レベルであるものの、扱う時代・地域が幅広く、解答に盛り込むべきテーマが複数設定されることが多いため、「何を書くべきかわかりやすいが、いざ書き出してみると解答をまとめるのにかなり手間がかかる」という点が特徴的です。

◎対策
I・IIIでは、問題文から出題者の意図を正確に読み取り、題意に沿った論述を展開する必要があります。
これまでの演習の中で、思うように得点が伸びていなかった場合、「題意に沿った論述ができていたか?」という視点で、自分の解答を見直してみてください。史実を羅列しただけの解答では、たとえ書いた内容に誤りがなくても高得点は望めません。個々の事象を題意に沿って再構築し、的確な表現を用いて筋の通った答案に仕上げてこそ、得点につながる解答になるのです。

 

◆論述解答のコツ

【1】取り上げる時代・地域をチェック
問題文に示された時代の指定をまずはチェック。書こうとしている事項が、問題文が指定している時代の範囲内に収まっているか、注意深く確認しましょう。
また、京大世界史で頻出の複数の国・地域の比較をする問題では、地域間のバランスが肝心。それぞれの国・地域に関して取り上げる内容に不足がないよう、歴史用語の対応関係をチェックしましょう。

【2】問題文の要求(変化・展開・関係・特徴など)をチェック
問題文中にある「変化」「展開」「関係」「特徴」など、時代・地域以外に何を要求されているか必ずチェックしましょう。
その上で“変化を説明するのであれば、この用語を使おう(この用語は要らない)”など、問題文の要求を具体化する形で歴史用語を取捨選択していくと、単なる事実の羅列に陥ることなく、解答を作成できるでしょう。

また、II・IVの長文下線部・空欄補充問題の分量も多いので、論述問題で題意の把握から解答の作成までを、集中して短時間で終わらせる練習をしておかないと、本番で時間が足りなくなることがあるので注意しましょう。例えば、構想メモを作るときは、短文の箇条書きにしておくと、解答用紙にそのまま文を書き込むことができ、時間の短縮になります。こうした工夫を自分なりに考え、本番までに戦略を構築しておくとよいでしょう。

以上のような点に注意して、Z会の『直前予想演習シリーズ』など、京大入試の形式にあった問題を用いてシミュレーションを行い、万全の態勢で本番に臨みましょう!

 

得点はまだ伸ばせる!

Z会の「京大入試」直前対策講座

京大入試対策講座

Z会のオリジナル予想問題に取り組める「直前予想演習シリーズ」と、過去問演習の効果を最大化できる「過去問添削」をご用意。
「どこを改善すれば良いのか」がわかる添削指導も活用して得点力アップをめざしましょう!

最終申込締切日迫る:1月24日 22:00まで

2023年7月5日現在判明分の合格実績。
Z会員合格者数は、通信教育・映像授業・オンライン授業受講生、教室本科生・講習生、および提携塾のZ会講座受講生の集計であり、模試のみの受験生は含みません。

 

本記事を読んでいただきありがとうございます。記事をX(旧Twitter)でポストしてもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします!

 

CVエリア

「Z会の通信教育」では、京大受験生向けの講座を多数開講中!

無料の資料請求も受付中!