「京大日本史」2020年度個別試験分析

このページでは2020年度入試分析を掲載しています。最新年度(2021年度)入試分析はこちらからご覧ください。

今年度の入試を概観しよう

分量と難度の変化 (時間:90分)

  • 出題構成・分量は変化なし。
    I…史料問題
    II…空欄補充型の雑題
    III…リード文形式の空欄補充・単答問題
    IV…論述問題(200字×2問)
  • 難易度は変化なし。

2020年度入試の特記事項

  • 2019年度に続き、図版資料を提示した問題・選択問題は見られなかった。
  • 2019年度で4問見られた短文記述問題は、3問出題された。

合否の分かれ目はここだ!

  • I~IIIは概ね基本事項なので、取りこぼしをしないようにしたい。
  • すべて記述問題であるため、正確な漢字で歴史用語を書けるようにしたい。
  • 最も差がつくのはIVの論述問題である。題意に即してまとめる必要がある。
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大問別のポイント

 大問 I 

  • 史料
    A:清和天皇(『日本三代実録』元慶4年12月4日癸未条)
    B:建武の新政(『神皇正統記』)
    C:北一輝の国家構想(『日本改造法案大綱』)
  • 史料A・Bは、述べられている人物や内容の特定にやや手間取る史料であった。注や設問文を参考にして丁寧に史料を読み取り、内容を特定する必要があった。
  • 設問文から解答できる問題も多いが、問(13)では史料から読み取った内容を簡潔に記述させる問題が見られた。

 大問 II  

  • 原始・古代から昭和戦後期まで、政治・社会・外交・文化と幅広く問われた。
  • 基本的な問題が多いため、確実に得点したい。

     大問 III  

    • リード文のテーマ
      A:古代における中央集権国家の構築
      B:中世の仏教
      C:江戸幕府による直轄領統治
    • Aア「評」や,問(5)藤原広嗣など、問われ方がやや難しいものもあったが,概ね標準的な問題である。

     大問 IV  

    (1):田沼意次の財政政策(200字)

    ・設問要求に従い、年貢増徴策を採った享保の改革と対比させて,商業資本を活用し財政再建をめざしたという田沼の基本方針を述べたい。
    ・田沼の採った具体的な政策を取捨選択して、基本方針に沿ったものをバランスよく盛り込みたい。

    (2):明治・大正期の社会主義運動の展開(200字)
    ・明治・大正期の社会主義運動について、具体的な事象の羅列に留まることなく、背景や政府の対応を盛り込み、展開を述べるようにしたい。
    ・苦手とする受験生も多いテーマであり、また、情報を取捨選択しながら200字にまとめるのが難しい問題である。

     攻略のためのアドバイス

    京大日本史を攻略するには、次の3つの要求を満たす必要がある。

    ●要求1●全時代・全分野にわたる知識

    京大日本史では多くの単答記述問題が出題される。幅広い時代・分野が出題されるため、全時代・全分野にわたる知識と、それを正確に書ける力が必須である。

    ●要求2● 史料の正確な読解

    京大日本史では様々な時代の史料が出題されている。未見史料も必出なので、史料中のキーワードや出典・設問文をヒントに史料文を読解する力を身につける必要がある。

    要求3● 設問の要求に沿った論述

    例年200字の論述問題が2問出題されている。端的な設問文から設問の意図を的確につかむ力と、知識を取捨選択して論理的に解答を組み立てる力が必要である。また、各時代・分野の重要テーマが出題されることもあるため、論述問題で頻出のテーマは、一通り解いておくようにしたい。

    基礎力の完成

    まずは要求1を満たそう。細かな知識問題に対応するためにも、教科書の基本事項は早めに身につけておきたい。また、既習分野については論述問題の対策も始めよう。Z会の通信教育で、知識の拡充と論述のトレーニングの両方が可能である。

    入試形式に合わせた対策

    要求2・3を強化するためには、史料問題・論述問題の演習を繰り返そう。但し単答問題の多い京大日本史では、知識量の底上げも必要なので、バランスのよい演習をしていきたい。Z会の通信教育では、答案を作成する力の養成を念頭に京大対応の問題を出題する。

    実戦演習

    京大日本史は時間に比して出題数が多いので、実際の入試での時間配分を考えながら演習を行う必要がある。時間を計って解くなどして、より本番に近い答案作成を行おう。

    Z会で京大対策をしよう

    Z会京大日本史担当者からのメッセージ

    ・2020年度も試験時間90分に対して、単答70問+200字論述2問というハードさは健在でした。I~IIIの単答は、迷っている時間はありません。解答用語は基本的なものが中心ではありますが、よく読まずに反射的に答えると間違えそうな問題なども散見されるため、“焦らず設問をよく読み,かつ手早く解答する”ことが求められます。
    ・2020年度も、幅広い時代が出題されました。京大の特徴である“全時代・全分野”に対応するため、教科書の脚注レベルも含め、知識に抜け・漏れがないようにしておく必要があります。
    ・Iの史料問題を解く際には、史料本文の内容や注はもちろん、出典にも気を配り、史料の時期を特定する必要があります。史料問題の演習を積み、慣れておきましょう。
    ・京大の論述問題は、端的な問題文の題意に即して必要な要素を取捨選択し、解答をまとめる必要があります。シンプルな問いかけであるからこそ難しい京大型の論述問題に、どれだけ取り組んでいたかで差が出ます。
    ・京大で求められる幅広い知識、史料問題への対応力、題意に即した解答をまとめる論述力を伸ばすためには、十分な問題演習が必要です。Z会の「京大コース」は、バランスよく知識、史料、論述の対策を行えるようになっています。また、論述力を伸ばすためには、添削指導を受けることが効果的です。自分の解答が設問意図に沿ったものになっているか、解答した要素に過不足はないか…など、Z会ならではの丁寧な添削指導を通して確認し、論述力を伸ばしていきましょう。

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