難度の高いテキストと緊張感あふれる授業に鍛えられる。
僕がZ会の教室に入会したのは高1のとき。周囲の友人たちが大学受験を意識して塾に通い始めて、焦りを感じたことがきっかけでした。
教室に通い始めて驚いたことは、高1から東京大学の入試問題をほぼ毎回授業で扱っていることでした。テキストの内容は簡単であるはずもなく骨のあるものばかりでしたが、その難しさが「授業を受けたい」という意欲を大いに高めてくれました。また、先生が積極的に生徒を指名する授業には緊張感があり、その緊張感が集中力を高め、学習効果を上げることにとても貢献してくれたように思います。
本物の記述力を身につけるには、信頼できる第三者の力が必須。
Z会の教室に通って一番よかったと感じることは、自分の答案をプロの先生に見てもらえたことです。国公立大学の個別試験では記述力の有無が合格を左右する大切な要素になりますが、自分の答案を自分自身で客観的に採点することはとても難しく、ついつい答えがあっていると◯にしてしまいがちです。しかし入試本番では、例えば数学などでは論理の飛躍があれば答えがあっていたとしても減点は免れませんし、下手したら0点もありえます。常に自分の記述答案を第三者に採点してもらえる環境にいられたことは本当に貴重でありがたかったです。
また、教室のスタッフの方々には模試の成績分析につき合ってもらいました。模試も自分一人だと偏差値や順位、合格判定に一喜一憂して終わってしまいがちですが、スタッフの方といろいろなことを話しながら自分の成績をながめることで次第に自分の課題が浮き彫りになり、その後の勉強に生かすことができました。
受験対策としてあらかじめやっておいてよかったこと。
数学については、高2までに数学Ⅲの学習を終わらせました。高3になるとまもなく模試が始まりますが、その模試で理系の場合は、数学Ⅲが出題されないことは100%ありません。模試である程度の成績を収めたいと思うなら、数学Ⅲを高2までに終わらせ、数学Ⅲで学習する知識や概念を使いこなせるようにしておかなくてはならないのです。また、高3で十分な問題演習量を確保するためにも、数学Ⅲの勉強は高2のうちに終わらせておくのがベストだと思います。
物理は「概念」の理解が大事です。僕ははじめの頃物理の問題集を周回し、「解法」を覚える勉強法をしていたのですが、それでは初見の問題に手が出ませんでした。そこで「基本の原理理解」に立ち戻ることでこうした問題にも徐々に対応できるようになりました。
化学は有機化学を早めに終わらせることに努めました。有機化学の分野は完全に経験の量がものをいいます。練習を積めば積むほど解くスピードも上がりますので、遅くとも高3の夏休みくらいまでに既習状態にできるように進めるのがいいと思います。
好きな講座を選んで申し込めるところがよかった。
高1の夏期講習で英語を受講し、このような講座なら英語力がつくと思い、本科に通い始めました。Z会は好きな講座を選んで申し込めるので、信頼のおける先生に教わることができるところが一番おすすめできるポイントだと思います。先生には、授業の質問をしたり、模試の成績についてコメントやアドバイスを求めたりするだけでなく、過去問の取り組み方や学習進度での悩みなどの相談もすることができます。希望すれば、Z会のスタッフの方との面談もでき、実用的なアドバイスとメンタル面での励ましを両方いただけたのも大きかったです。教室全体もあたたかい雰囲気で、自習室などにも通いやすかったです。直前までZ会の教室が心の支えになりました。
時間の使い方を記録して、自分の勉強の進め方を把握した。
受験勉強をする上で苦労したのはスケジューリングでした。私はとにかく勉強習慣がなくだらだらとしてしまうタイプだったので、多少無駄に思えても直前期まで学習計画を立てるようにしていました。また、自分の時間の使い方はこまめに記録して、次の計画を立てるときの参考にしました。自分が実際何に対してどう時間を使ったのかを記録しておくと、時間の見積もりが立てやすくなります。慣れてきたらある量をこなすのにかかる時間と一日にできる量が計算せずとも感覚的にわかってくるので、各教材に対して、何カ月ぐらいで終わらせたいか、どれぐらい時間を割けるかのバランスを見ながら、計画を立てられるようになると思います。一日のノルマを厳密に決め過ぎてもうまくいかず、全体量ばかりを見ても進まなくなってしまうので、バランスを取りながら余裕をもって目標を立て、週ごとにきっちり量を決めて調節していくのがおすすめです。私はバーチカル式の手帳に教科と時間だけ記録して、偏りがあれば次の日に反映していました。
模試や過去問演習を通して代表的な解法を学ぶ。
模試や過去問に対して、「まったく同じ問題なんて二度と出ないのにどうして復習しなければいけないんだろう」と思っていた時期がありました。しかし、実際やってみるとかなり代表的な解法を学べる、自分の弱点が自然と克服できる、めざすレベルとの差を埋められる、などよいことだらけでした。とくに東大の入試問題は模試の代表的なテーマや過去問とつながるような問題も多いので、答えを参考にしながら解き直す(見直すだけだとできるようになりにくいです……)のはとても有効だと思います!入試はとても範囲が広いので、模試でわからなかったところは教科書や参考書などを使ってなるべく広く復習しておくことをおすすめします。とくに覚えておきたいことはノートなどにまとめておくと、最後まで役に立つと思いますよ。
実戦力養成・演習不足解消のため、Z会の教室へ。
高2からZ会の通信教育を利用して勉強をしていた私ですが、高3になり本格的な受験勉強をスタートさせると「演習量不足」と「実戦力の弱さ」を実感。通塾の必要性を強く感じ、Z会の教室に入会することにしました。大手塾とは違い、少人数授業で、精鋭講師陣による充実の講義内容、さらに質問にも丁寧に答えてもらえる環境で、入塾して本当によかったと思います。通学していた学校から徒歩3分の立地も、私にはとてもありがたかったです。
基礎固めを進めつつ、教室の授業では着実に応用力をつける。
国語の授業では現代文という教科の概念を完全に変えられました。入試本番では、例年と若干異なる傾向の問題が出題されましたが、普段通り落ち着いて解くことができました。数学では各問題の本質的な部分を丁寧に教えていただきました。それによって応用力がついたと思います。英語も問題を解く時にどのような点に留意すればよいかがわかったので、一人で勉強する時もそれを活かし、確実に実力を伸長させることができました。
基礎固めとして苦手分野の分野別問題集を1冊ずつ仕上げたことも、後々とても役に立ったと思います(Z会出版の「SPEED攻略シリーズ」はおすすめです。数学の整数問題や確率問題をやり込みました)。
直前期は過去問演習に力を入れました。27年分の過去問を分野ごとに集中的に解くことで理解を深めました。直前期においては時間を計って演習するのも大切です。入試本番に近い環境で取り組むことで、どの問題をどの順番で解いていくのか、時間配分・戦略立案の実戦的なトレーニングができます。
共通テストについては、その得点が合否を決めると言っても過言ではないので、しっかり対策をしました。数学、理科、地歴はセンター試験の過去問も有効でした。共通テストは量をこなして慣れておくことも大切です。
全体のバランスはとても大切。適切な選択と集中で取り組もう。
志望大学に合格した今、受験生のみなさんにお伝えしたいことは、苦手科目を克服することは大切なことだが、克服に集中するあまり、得意科目の維持・伸長が疎かにならないようにバランスよく勉強することが大切だ、ということです。私自身、最終的には得意科目に助けられて合格できました。視野を広く保ち、全体のバランスや見通しを持って、受験勉強に取り組んでください。
また、やみくもに勉強したり、勉強時間を増やすのではなく、常に自分に何が足りていないか、そのために何を勉強する必要があるのかを考えて戦略的に勉強すると、比較的短い勉強時間でも成績を伸ばせると思います。与えられたものをすべてこなすのではなく、それらが自分にとって必要かどうか常に取捨選択してください。
少人数制授業と振替制度がよかった。
Z会の教室には中学入学と同時に入会し、以来高校受験、大学受験と6年間お世話になりました。私にとって少人数制授業と振替制度は何より魅力的なものでした。また、各教室で開催された学校対策説明会や特色あるイベントにもたいへんお世話になりました。さらに、講師の先生方はもちろんですが、教室長からも折に触れアドバイス、叱咤激励をいただき、中には中学のときからずっと見守ってくださった先生もいて、本当に感謝しています。
授業では東大受験に必要不可欠な記述力を徹底的に鍛えられました。「何を問われているか」「どう書くのがよいか」を細かく教えられ、添削指導で、高3の始めの頃は「とりあえず書いているだけ」という感じだった記述答案も、夏・秋頃には細かい論点も意識して書けるようになったと思います。先生方がオリジナルで作ってくださったプリント類も内容がとても充実していて、入試直前まで欠かさず見返していました。
受験勉強に入る前の勉強が、受験勉強の行方を左右する。
振り返ってみると、高1・高2のとき、Z会の先生のすすめで数学の問題集に取り組み、本格的な受験勉強に入る前に数学の基礎固めをすませておいたことがとても大きかったなと思います。数学に自信を持てるようになったことで、高3に入ってから他の教科の学習に集中することができたからです。また、高2で世界史を受講したことも後になって考えると非常によかったと思いました。高2ですべてを完全に覚えきることはできなかったもののアドバンテ-ジになり、高3になってスム-ズに授業に入れました。
日々の学習では、授業後の復習をとても大切にしました。これはとくに高3になってから強く意識したことですが、やはり授業中だけでは教わったことを覚えきれませんので、次の授業までにノートなどを見直し、確実に知識を定着させるようにしました。この地道な積み重ねが合格につながったと思います。
ルーティン化してメリハリを利かせ、直前期を過ごす。
受験直前期は、起床・就寝時間、休憩のとり方を毎日おおむね決まった時間に設定することによって1日の過ごし方をルーティ-ン化しました。また、アプリで記録した勉強時間を目安に毎日の教科ごとの勉強量を定めました。直前期は過去問演習をメインに勉強をし、国語10年、数学27年、英語6年(形式がよく変わるので、量より時間配分重視)、地理17年、世界史30年分を解きました。英語のリスニングは毎日欠かさず演習するようにして、東大の試験当日も朝、家を出る直前までやりました。その甲斐あってか本番の結果もよかったです。基本的に家よりもZ会で勉強する方が集中できたため、Z会の自習室を利用していました。夜は10時頃まで自習室にこもり、帰宅してからは勉強せず、録画したお笑い番組を見て一息ついて気持ちを切り替え、メリハリのある生活をするようにしていました。
Z会の教室のバックアップのおかげでゴールまで走り抜けた。
私が受験日当日までモチベーションを失わずに走りきれたのは、Z会東大進学教室の先生方、スタッフのみなさんのおかげです。進学先を考えるとき常に私の希望を最優先にしてくれたこと、いつでも質問に丁寧に答えてくれたこと、直前期に焦り始めたとき一緒に対策を練ってくれたこと、教室で顔を合わせるたび励ましてくれたこと、挙げ始めるとキリがありませんが、これらのことが私にとっての大きな支えとなり、志望校合格にたどりつけたと思います。また、講座がすべて終了した後も、自習室が長い時間開放されていたので、思う存分夜遅くまで勉強し続けることができました。家の中に受験勉強の緊張感を持ち込みたくなかった私にとって、家の外で安心して勉強できる空間があることはとてもありがたかったです。これも合格につながる重要な要素だったと思います。
難しいZ会と上手に付き合う逆転の発想。
Z会のテキストで扱われる内容は、高1の時から難しめだなと感じていました。みなさんもきっと、予習が満足に進まないときがあると思います。そこで強くおすすめしたいのが「予習よりも復習重視の学習法」です。自力で解けなかったからといって肩を落とすのではなく、授業を終えたら解ける問題が増えた!と発想の転換をすれば、Z会の勉強もより一層楽しくなります。わからない問題は、何がわからないのかをできるだけ明確にして、早めに先生に質問しましょう。疑問を解決することで自信がついて、同じような問題に再び出会ったときの恐怖感がぐんと軽減されます。
また、Z会の高3・本科0期の数学のテキストはとくにおすすめです。適度な難易度で、これに取り組むことで国立大入試に必要な土台が固められると思います。私は、数学に関して不安になった時は、何度も解き直していました。
やりたいことはやったという気持ちは受験勉強のエンジンになる。
私は高2生まで部活や委員会、課外活動に注力していました。勉強は定期試験の順位でいうと真ん中ぐらいの成績でした。第一希望の大学を決定したのは高3の6月でしたが、そこからすぱっと受験勉強に気持ちを切り替えることができたのは、それまでにやりたいことはやりきったという満足感があったからです。勉強とその他の活動を両立させるのは至難の業です。片方のことに気を取られて、もう片方のことが中途半端になるよりは、時間を区切って、切り替えていく方がよいと思います。志望校決定までにいろいろな経験を通して自分のしたいことを見つけておくと、大学選びでモヤモヤする時間を減らせて、心の負担も軽くなります。とにかく、やろうか迷ったときはやる、やらないで後悔するよりやって後悔した方がよいと私は思います。貴重な青春と仲間も大切にしてください。