20年度東大・医学部 合格者インタビュー2

 

東京大学 理科一類合格

H.Fさん 巣鴨高校卒

「プレアデスで自分の弱点としっかり向き合い、東大合格へ」

プレアデスの本科受講生として通塾していただき、見事に東大合格を勝ち取ったH.Fさんと、H.Fさんの授業を担当した鈴木講師・前原講師に、プレアデスでの学習や受験を終えた現時点での心境などについて、思ったこと、感じたことを率直に伺いました。2020年3月、東大合格者の喜びの声をお届けしたいと思います。

 

―合格おめでとうございます。まずは今の心境を教えてください。

H.F 慶應義塾大学に合格したことがわかったときは、もう諦めて慶應に進学しようと思っていましたが、結果的に東大に合格したと知ったときは、信じられないような気持ちになりました。東大では陸上部に入部したり、ドイツ語に力を入れたりして、頑張っていこうと思います。

鈴木 東大に合格してからの気持ちの切り替え方や、高2の段階から大学でやりたいことをしっかり持っていたところがすごかったと思います。

前原 純粋にすごいなと思いました。秋模試の結果が芳しくなかったのですが、それでもあの状況から慶應も東大も合格したことは、本当にすごいの一言です。

―東大を志望された理由を教えてください。

H.F 理科一類に関しては、情報工学を学びたいという意欲がありました。中学3年生のときに英語のプログラミングの講座を受けたことがあったのですが、そこで英語に興味を持ってから、留学に対する意欲が湧くとともに、東大に入学したいという気持ちも強くなっていきました。

―プレアデスで受講しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

H.F 「『AI講座』という面白そうな講座がある。」と母から教えてもらい、プレアデスに初めて足を運んだのですが、そのときに体験授業をした際の雰囲気の良さや担当の鈴木講師の面白さに惹かれました。

―プレアデスの雰囲気はどうですか?

H.F プレアデスのよかった点は、まわりがほぼ東大生のため、よい影響を受けることができたところです。

―プレアデスに期待していたものは何ですか? 

H.F 単純に数学の成績を上げたかったことと、戦略面談に期待をしていました。

―個別指導を選んだ理由や、個別指導の良さを教えてください。 

H.F 「『AI講座』があるから」という動機で、初めてプレアデスに来ましたので、「個別指導」という観点でプレアデスを選んだわけではなかったです。

前原 戦略面談を担当した側からいえば、前向きなところが長所でもあり短所でもあったので、もし個別指導という形式をとらずに、一人で受験勉強を進めていたとしたら、危機感の不足や苦手科目の放置といった状況につながっていたかもしれません。

鈴木 でも、基礎力がついていなかったわりに、広範な分野に興味を持っていたところは救いでしたね。

H.F 苦手科目に関しては、自ら学びに行くという姿勢に欠けるタイプでしたので、個別指導の良さを活かして、先生たちからいろいろと学ぶことができたと思います。

―集団授業とプレアデスの違いを教えてください。

H.F わからないときは途中でも授業を止められたり、しっかりと先生にきくことができたりした点はよかったです。自分は相手の年齢が近いほど話しやすさは感じるので、集団のベテラン教師と比べると、自分が言いたいことをしっかりと言うことができました。また、先生たちとの相性がよかったのだと思います。

鈴木 講師と生徒というよりは、年齢も近いので、勉強し合う仲間同士のような距離感で接することができたのかもしれませんね。

―お互いの最初の印象を教えてください。

H.F 前原講師は授業でも戦略面談でも、めちゃめちゃ「書く」人で、「真面目な人なんだなあ。」という印象を持ちました。鈴木講師は発言中の言葉のセレクトや、広範な話題への対応を見て、「とても頭がいい人だな。」という印象を持ちました。

前原 最初も今も印象は変わりませんが、常に前向きなところが彼の一番いいところですね。継続的に自分で目標を持って頑張れるタイプだと思います。

鈴木 興味を持ったときに、とことん突き詰める力を持っていると思いました。また、興味がなくてもやるべきことはしっかりやれるので、研究者としての適性がありそうな印象を持ちました。

―受験勉強を進めていく上で、波はありましたか?

鈴木 研究者気質のせいか、ものの見方にこだわりがあるせいなのか、最初に自分のルールに固執してしまう期間が長いように思いました。ただ、それがうまくはまってきたときには爆発的に伸びていましたね。

H.F 中学三年生のときに成績を上げようとしたものの、全然上げることができず、高校一年生頃に少し上げられましたが、そこから先はやはり上がりきらない、といったことがありました。

鈴木 受験直前期にもそんなことがありましたね。

―プレアデスでの受講当初、東大合格を目指すうえで、課題となっていたことは何ですか?

H.F 嫌いなものや興味がないものに関しては、ついついさぼりがちで、直前に何とかしようとあくせくしてしまうタイプですので、そこが課題なのかもしれません。

前原 直前期にはその点も克服できていましたので、それが合格に結びついたのではないかと思います。

H.F 必要性を感じたものについては、最後にはこなせるようになっていましたね。2月に入ってから解いた数学の過去問で20点台だったことがあり、そこで強い危機感を覚えていました。

前原 ミスがすごく多かったのですが、しっかりと個々の問題に集中すれば解ききれるタイプでした。そこで「解けると思った2問に集中して、他の問題は解答しないように」と指示したところ、その2問はしっかりと解答することがてきていたことがありましたので、実力の出し方や本番の時間の使い方に長い時間をかけて学び、それを練習どおり本番発揮できたということではないかと思います。

H.F 「化学反応式」を「化学式」と認識し間違えて点を落とすということもありました。ケアレスミスというものは、本当だったら解けるのに解けなかったミスのことで、実はそもそも解けないミスよりも断然重いミスなのだということを途中から気付かされました。

鈴木 不注意で得点できなかった問題や、漢字などの「覚えたらできる」という問題はしっかりメモをして得点できるようになっていましたね。

―初めて鈴木講師・前原講師の授業を受けたときの印象はどうでしたか?

H.F 前原先生については「話が長いし、同じことを何回も話すなあ」という印象をもちました(笑)。

前原 ベクトルの授業だったのですが、そのときに教えられる内容があまりなかったこともあり、それを繰り返すという形になりました。 

H.F 鈴木講師については、自分が難しいと思った問題を持って行ったところ、あっさりと「簡単だよ。」と言われたので、驚いた覚えがあります。

―鈴木講師・前原講師が指導する上で意識していたことはありますか?

前原 「できないことを放置しがちな生徒なのかな」と思いましたので、しっかりフォローしつつやっていました。前向きな性格を生かしつつ、自分ができないこともしっかりと向き合えるようになってほしいと思っていましたので。

鈴木 本人が現状に満足しないように煽り続けていました(笑)。まわりに東大生をはじめとする優秀な人間を置くことによって、「このままではだめだ。」と常に感じてもらえるようにしようと思っていました。

―毎回の授業で心がけていたことはありますか?

鈴木 正直、僕たちが教えることは何もなかったように思います。週1回の授業でしたので、どうしても自宅学習が中心になりますから、自分で何をできるようにするのか、という点に重きを置いていました。

前原 「なんでこの問題を出したのか」ということはしっかり伝えるようにしていました。また、当日解いてきた状況を見て、どこの問題を重点的に解説しようか、といったことは考えていました。

―宿題や課題の出し方で意識していたことはありますか?

鈴木 「自分で課題を考えてやってくるように。」という感じで、あまり縛らずに出していました。

H.F 夏期講習のテキストを渡されて「やってこい!」みたいな(笑)。冬は自分が持って行った過去問を課題にしましたね。

前原 本人が「やるべき」「やってみたい」と思った内容を宿題にしていました。講師側が事前にオーダーメイドするというよりも、生徒が興味を持った内容を深掘りしていったというイメージですね。

 
―プレアデスの授業を受ける上で意識していたことはありますか?

H.F わからないところがあったら、授業をすぐさま止める、ということを意識していた。後で聞き直したり、聞かずに流したり、ということはしないようにしていました。

―戦略面談で講師が意識していたことは何ですか?

前原 ちゃんと自分で計画できるタイプなので、講師側から「こうしたほうがよい」という視点は入れ込みつつも、基本的には彼が作成した計画をベースに組んでいきました。また、「何ができて、何ができていないのか」をしっかりと意識させるようにしていました。

H.F 「こういう計画でやりたい。」と先生に聞いたところ、「それを実際にできるのか。」という観点からフィードバックを受けたこともありました。

前原 逆に、「これをやれ、これはやるな。」といった一方的な指示は一切しませんでした。彼の計画でよかったところは、過去問を「解く」計画だけではなく、「復習する」計画も含めてしっかり立てていたところですね。

H.F 結果的に、物理は過去問の復習はほぼできませんでしたが、テキストの復習はやり遂げることができました。化学は、自分が犯すミスをしっかりとまとめておきました。

―プレアデスに通い始め、成績の変化はありましたか?

前原 残念ながら、成績面は夏から秋にかけてむしろ落ちてしまいましたね。ただ、12月のセンター模試を失敗したあと、しばらく落ち込んではいましたが、勉強に対する姿勢が変わった印象を受けました。受験直前期にはかなりの成績の伸びを感じるようになりました。

H.F センター後に、それまで解けなかったはずの数学・物理の問題に太刀打ちできるようになっていたことには、自分でも伸びを感じましたね。

―プレアデスのスタッフのサポートはいかがでしたか?

前原 成績が落ち込んでいる時期に、教室長の村山さんと相談する機会を持ち、直接声をかけてもらうこともありましたね。

H.F 物理が伸び悩んでいる時期に、声をかけてもらえたことはありがたかったですね。

―振り返ってみて、受験勉強で大切なことは何だと思いますか?

H.F 自分のミスとしっかりと向き合うことですね。自分の弱点を直視しないと受験は乗り越えられません。

鈴木 最後の最後に大きく伸びた要因はそこにありますね。

前原 直前期は「ミスの質」が格段によくなりました。「どうにも分からない」「全く手がつけられない」「知識問題を解けない」といった失点が少なくなり、「時間との勝負でこの問題は解ききれなかったのだろう」と思えるような失点になりました。

―今後の目標を教えてください

H.F 自分で何らかの「デバイス」を作ってみたいです。スマホのような高精密機器は作れないと思いますが、ハード面・ソフト面でも一定レベルの完成度が見られるデバイスを「自分で作る」という経験がしてみたいと思います。

―最後に受験生・中高生へのメッセージをお願いします。

H.F 一つは「自分のミスとしっかりと向き合うこと」。もう一つは、「英語と古典は音読しましょう」ということです。基本的に世界史などは「見て覚える」ことが一般的ではないかと思うのですが、音読では「見る」「聞く」「話す」という五感を広く使うことを要求されますので、自覚はなくても吸収力が違うのではないかと思います。

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