Z会の大学受験担当者が、2026年度前期試験を徹底分析。長年の入試分析から得られた知見もふまえて、今年の傾向と来年に向けた対策を解説します。
Z会数学担当者からのメッセージ
京大数学では数式処理力、発想力、観察力、論述力がバランスよく問われる出題構成であることが多いです。
また、受験生が苦手とする見方を敢えてつく出題も多く、これは「数学をきちんと勉強してきたか?」を見るのが狙いです。解法の暗記や、身についてないテクニックを用いるなどのうわべだけの学習に対する警鐘ともいえます。
Z会の京大志望者向け講座では、京大数学で問われる頻出テーマや分野を網羅するだけでなく、添削指導や豊富な解説で真の理解と応用力を育むことができます。1問1問を味わい尽くすように1年間取り組むことで、1年後には想像以上の学力が身につきます。
今年度の入試を概観しよう
分量・難易度
(昨年度比)
- 分量:変化なし
- 難易度:やや難化
出題・解答の形式
- すべて記述式。
2026年度入試の特記事項
- 第1問が(2つの中問で構成される形式から)1つの大問に戻った。
- いずれの大問も誘導となる小問がない単問であった。
- 第2問、第6問は文系と共通問題である。
- 2025年度に比べ、処理の方針に迷いやすい問題がやや増えたため、2026年度の難易度は、2025年度より、やや難化したものと思われる。
合否の分かれ目はここだ!
- 得点しやすい問題とそうでない問題で差が大きくついていた。そのため、問題の難易を見きわめてきちんと得点することが非常に重要である。
- 得手不得手にもよるが、2026年度は第1問、第5問、第6問が比較的方針が立ちやすいので、まずはこれらの大問でしっかり得点を伸ばしておきたい。
- 第2問、第3問、第4問はいずれも「発想力」や「論証力」が必要であり、方針が立たない可能性がある。いずれも分野が明確な問題であるので、自身が得意な分野の問題からはじめ、試行錯誤のうえ、もしある程度の考察をしても進まない場合は、時間を見定めて他の問題に移ることも大切である。
- 医学部医学科以外は、3問程度完答できると理想的。それ以外の問題で部分点を稼ぎ、大問4問分の得点を目指したい。医学部医学科はプラス1問と考えておくとよいだろう。
さらに詳しく見てみよう
大問別のポイント
関数のグラフと直線の共有点の個数についての問題で、定数分離の考え方を利用する。典型的かつ標準的な問題であるが、与えられた関数 f ( x ) の逆数(さらには平方根)で考えればよいことに気づかないと、処理量が多くなってしまうだろう。
題意をみたす球面の半径の範囲を求める問題。点Pの位置(点Oからの距離)と半径 r がそれぞれ変化するので、1つずつ固定させて図形的に考察してもよいし、ベクトルを導入して2変数関数に帰着させてもよい。いずれにしても、図形の対称性などから、答え自体の見当は容易につくので、丁寧に論述を進めたい。
多項式の整数係数に関する問題。すぐには方針が立ちにくいので、n =1、2、⋯⋯ と具体的な値を代入して因数分解すると、式の形から数学的帰納法の利用は比較的気づきやすいが、このあとの論証がやや難しく、ここで差がついたものと思われる。
正三角形と正方形に関する論証問題。題意のままで証明しようとすると難しい場合は、適宜読み替えて証明しやすい形にするのがポイント。このあとは方針に迷うかもしれないが、最小値を与えるときの状況は予想しやすいので、より一般的な形での最大・最小問題に帰着させることを考えよう。
回転体の体積を求める問題。題意の領域も比較的捉えやすく標準的な問題で、方針に迷うところはないと思われるが、処理量が多くなりがちなため、対称性に着目するなどして処理量を減らす工夫をしたい。
期待値の問題で、数列との融合問題としての出題。X がそれぞれの値をとる確率や期待値の立式自体は容易で、このあとは数列の和の処理がカギとなる。
攻略のためのアドバイス
京大理系数学の要求
要求① 早く正確に計算する
京大では煩雑な計算を行う出題は多くないが、着想、論理展開に時間を奪われる出題が多い。それだけに、方針が立ったあとの計算は手早く正確に行うことが重要で、計算時間を短縮できれば、ほかの問題を解く時間に使うことができる。計算力は日々の計算練習で身につく。日々の問題演習において、最後まで計算し、確認する習慣をつけることが大切である。
要求② 問題の構造を捉える
京大理系数学において頻出の分野として、図形問題がある。図形問題には、初等幾何、ベクトル、座標幾何などいろいろな解法があり、どの解法を取ればよいのかをまず考えてから解く必要があるものが多い。どの解法を使うのか、見方を変えてほかの問題に帰着させることができないかなどを発想できる力をつけることが、京大理系数学攻略のポイントの1つである。発想力は、京大の過去問など発想力を鍛えられる問題を解き、考える訓練をすることで身につけられる。
要求③ 採点者に自分の考えを伝える
京大では、 証明問題だけでなく、 求値問題においても、 結論に至る過程を丁寧に説明する力が要求されるものが目立つ。記述式の試験においては、自分の頭の中では分かっていてもそれを採点者に伝えることができなければ、点数に結びつかない。論理的に無理なく、より簡潔に答案を書くための論証力をつけることが、京大理系数学攻略のポイントとなる。論証力は自分一人で勉強を進めても身につきにくい。 この力は、 Z会の通信教育で第三者に採点・添削をしてもらい、その結果を復習することで身につけられる。
京大理系数学 攻略のために
基礎の完成
まずは、 各分野の完成からである。 京大入試では様々な考え方が必要とされるので、苦手分野があれば、 遅くとも高3の夏休みまでには克服したい。 Z会の通信教育では、 入試に必要な考え方を幅広い分野の演習を通して身につけることができるようになっている。
レベルUP
高3の秋以降は、それまでに身につけた考え方を、実戦的な問題演習を通して使いこなせるようにしよう。 受験生用のZ会の講座では、 微積分、 図形、 整数、 確率といった京大頻出分野の問題を中心に、 論証力も養成されるように学習を進めていく。
京大レベルの演習
共通テストが終わったあとは、これまでの学習の総まとめである。京大入試に即応したZ会の問題で、入試に使える計算力・発想力・論証力を完成させよう。
Z会でできる京大対策・ご案内
本記事を読んでいただきありがとうございます。記事をX(旧Twitter)でポストしてもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします!
