新大学入試に向けて、中学生のうちから「総合」講座に取り組む意義

新大学入試に向けて、中学生のうちから「総合」講座に取り組む意義

2021年度の大学入試改革に向けてさまざまな議論がなされていますが、具体的にどのように準備しておけばいいのか分からない…そんな方も多くいらっしゃるかと思います。
Z会では大学入試改革に先がけて中学生向け講座「総合」を開講しています。
まだ先のことのように思える大学入試ですが、中学生のうちから準備を始める意義を、Z会「総合」講座担当の中谷祐介が解説します。

 

◆中学生のうちから「総合」講座の勉強に取り組む意義

21世紀はグローバル化・情報化社会となり、さまざまな価値観や文化が共生しています。そこで生じる問題について、自ら解決方法を模索していくことになる子供たちは、「正しいか」あるいは「正しくないか」といった単純な二者択一だけでなく、「どうあるべきか」「どうなりたいか」といった問いに対して、多面的な視点でものを考えたり表現したりする必要があります。
こういった背景の中、中学・高校での学習内容やその先の大学入試のあり方も、徐々に変化していくことは必至です。実際、「高大システム改革会議」の最終報告では、学力の3要素である

  1. 知識・技能
  2. 思考力・判断力・表現力
  3. 主体的な学習意欲(主体性・多様性・協働性)

を多面的・総合的に評価する入試に転換していくことを発表しています。実際のモデル問題案では、

問3 会話文から読み取ることができる、父と姉の「景観保護ガイドライン」の導入についての議論の対立点を、「~ の是非。」という文末で終わるように二〇字以内で述べよ(ただし、読点を含む)。
(平成29年5月16日発表 「大学入学共通テスト」記述式問題のモデル問題 より)

といった出題がありました。この問題には、会話文の内容から、父と姉の問題意識の違いがどこにあるのか、を理解する「思考力」「判断力」、そしてそれを20字以内で的確に説明する「表現力」が必要になりますが、モニター調査の結果では、この設問の正答率は【3.0%】と非常に低い結果でした。「思考力・判断力・表現力」の習得は、今後の学習の課題といえるでしょう。また、問題を見ていただくとわかるように、これまでの入試とは異なり、「景観保護ガイドライン」のような私たちの生活により身近な、かつ問題として取り上げるべき事柄が、入試の素材として問われることも、今後増えてくると考えられます。

このような、社会、入試の変化を見据えて、2016年度よりZ会では知識を活用し、課題発見・解決力を問う「総合」講座を開講しました。この講座では、Z会が創業以来重要視してきた、【知識や技能を活用して課題発見、解決に取り組むことの大切さ、楽しさ】を体感することができるように、既存の教科の枠を飛び越えて、さまざまな角度からテーマを設定し、課題について考えてもらいます。その過程を通じて、これからの社会を生き抜くために必要な「思考力」「判断力」「表現力」、そして課題に取り組む「主体性」を育てます。
小学校から中学、高校に進むと、生活する範囲や社会へのかかわりが徐々に深くなっていきます。そういった社会への関心が深まってくる中学生だからこそ、「総合」講座を通じて、社会の動きを正確に見極める「目」を養ってほしいと思います。

 

◆変わる大学入試に対応するために

変わる大学入試に対応するために

先に、「大学入試のあり方も、徐々に変化していく」と説明しました。スタディエをお読みの皆さんはご存知だと思いますが、2021年より、これまでの「センター試験」が「大学入学共通テスト」に変わります。そして、その「大学入学共通テスト」を初めて受験するのが、今の中学3年生です。ここまでで確認した通り、「大学入学共通テスト」では、これまで以上に「思考力・判断力・表現力」を問う出題がなされることが予想されます。また、個別試験においても、国公立大学では入学者全体の3割をAO・推薦入試で選抜する、という目標が掲げられており、今の中学3年生が大学入試を受験するとき、「思考力・判断力・表現力」や「主体的な学習意欲」が主要な要素を占めてくる可能性は高いといえます。

Z会では、中学1年生、2年生に加えて、この9月より中学3年生向けにも「総合」講座を開講します。中学3年生の「総合」講座では、課題を発見、分析するだけでなく、その課題をどのように「解決」すればよいのか、また、自分の考えをどうやって「表現」すればよいのか、といった「アウトプット」のあり方に焦点を当てた講座になっています。テーマについても、「貿易」や「機械翻訳の未来」など、中学最高学年である中学3年生が考えるにふさわしい、社会的な事柄も取り扱っていきます。ぜひ「総合」講座を通じて、高校への進学に向けて社会に対する見方を身につけてほしいと思います。

 

◆9月号「総合」の各学年テーマをご紹介します!

中学1年生「エネルギーの未来を考える」

普段当たり前のように使用している電力などのエネルギー。
このエネルギーは何をもとにして作られているのでしょうか。
そしてその「もと」は誰が、どのようにして決めているのでしょうか。
エネルギーの使用構成については、国によって特徴があり、近年大きく変わりつつあります。
また近年、「エネルギーミックス」という言葉をよく耳にしますが、ただ単に都合よくあわせればいいというものではありません。

今回は、 エネルギーの特徴、安全性、エネルギー源など資源の産出、国ごとの方針…などなど、さまざまな視点から将来のエネルギーについて考えます。

 

中学2年生「働くことの今と未来」

日本国民の三大義務の一つに「勤労」、つまり「働くこと」があります。
皆さんも将来、社会に出て仕事に就くことになると思いますが、「働く」とはどういうことなのでしょうか。

今回のワークでは、何のために、どのように働くのか、また、働くことを通じて何を得るのか、といったさまざまな角度から分析します。
添削問題では、「未来の労働」として、近年話題になっている「AI(人工知能)」との関係も含めて考えます。
AIが発達する中で人々の労働がどのように変化しうるのか、考えてほしいと思います。

中学2年生「働くことの今と未来」

日本国民の三大義務の一つに「勤労」、つまり「働くこと」があります。
皆さんも将来、社会に出て仕事に就くことになると思いますが、「働く」とはどういうことなのでしょうか。

今回のワークでは、何のために、どのように働くのか、また、働くことを通じて何を得るのか、といったさまざまな角度から分析します。
添削問題では、「未来の労働」として、近年話題になっている「AI(人工知能)」との関係も含めて考えます。
AIが発達する中で人々の労働がどのように変化しうるのか、考えてほしいと思います。

 

中学3年生「貿易が生み出す『格差』とは?」

近年、チョコレート・コーヒー・衣類などの「フェアトレード商品」を見かけることが多くなりました。
フェアトレード商品は、公平・公正な貿易による原料を用いた商品のことですが、一方で、「フェア」でない貿易で、国際的な格差が生まれているといわれています。

今回は、こうした貿易が生み出す国際格差について学びます。
どのようにして格差は生まれるのか、どうしたら格差は解消できるかを考えます。
「フェアトレード」のような新しい取り組みは、どのようにすればうまく広めることができるのかについても、一緒に考えていきましょう。

 

「総合」講座では、「正解のない問題」に対して、主体的に考え自分の意見を述べるだけでなく、他の同世代の人の意見も材料にして思考を深められます。

9月号からスタートできる申込締切日は8月30日(水)まで。
講座の詳細はこちら

Web申込受付中。くわしくはこちら

 

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