「小論文」で「未来を拓く」_2018.5

大学入試が大きく変わりつつある昨今、推薦・AO入試の強化や定員増の傾向を受け、「小論文」対策の必要性を感じる中高生や保護者の方が増えています。「添削指導」で一人ひとりの小論文を丁寧に指導してきたZ会が、大学入試改革の傾向を踏まえた、「これからの小論文」に求められる力についてご説明します。

 

◆「これからの社会に求められる力」を試すには「小論文」が最適

2021年からの「大学入学共通テスト」の導入、推薦入試に代表される「人物評価型入試」の強化、さらには「共通テストにおける英語の民間検定活用」の検討など、大きく変わろうとしている大学入試ですが、もちろん「変えること」が目的ではありません。
目的はあくまでも「これからの社会に必要とされる力を評価すること」です。
1.「何を知っているか、何ができるか」:知識・技能
2.「知っていること・できることをどう使うか」:思考力・判断力・表現力
3.「どのように社会・世界とかかわるか」:主体性・多様性・協働性
上記は文部科学省の規定する『学力の三要素』ですが、変化のスピードが速く、よりグローバル化するこれからの社会には、2の「思考力・判断力・表現力」および3の「主体性・多様性・協働性」がよりいっそう必要とされます。
では、これらの力を試すのに適したアウトプット形式とは何か?もちろん面接や学力以外の活動も評価の対象になりますが、その評価方法の最適な形式のひとつとして「小論文」があげられます。

 

◆まずは「思考力・判断力・表現力」

小論文のパターンは、大きく分けると以下の3つに分類できます。

  • 課題文型小論文す
  • テーマ型小論文
  • 資料読解型小論文

 

学部によって、「課題文」や「資料」が英語であったり、理科の教科知識が必要な場合もあったりしますが、いずれにせよ、以下の手順を踏んで小論文を作り上げます。
1.まずは「課題文」「資料」を正確に読み解いた上で簡潔に提示する
2.自らの考えについて、その「理由・根拠」を明確にしつつ、「事例」や「反対意見への反論」などによって説得力を強化しながら、論理の筋道を構築する
3.2について、分かりやすい段落構成と文章で過不足なく表現する
まさに「思考力・判断力・表現力」のフル稼働が求められます。
また、特に2や3については達成度合いと改善点を自ら判断するのは難しいもの。客観的立場の専門家から指導を受けるのが効率的です。

 

◆「主体性・多様性・協働性」は小論文のカギ

一方で、問われ方やその題材などの観点で、「新傾向」的な出題が増えつつあります。

例1
・あなたが住宅に必要だと思われる要素について3つあげ、その内容と理由をそれぞれ三百字で説明せよ。
・先にあげた要素の一つまたは複数を備えた住宅普及用のポスターをイラストを交えて作成せよ。
(熊本大学工学部 ‘17年度後期)

例2
あなたが『みんなの健康』という雑誌の編集長だとして、「春夏秋冬」号それぞれのメイン企画についてそれぞれ六百字で説明せよ。
(広島大学歯学部口腔健康科学科 ‘17年度AO)

他にも、単に「説明せよ」ではなく「小学生にも分かるように」といった条件がつく例も見られます。最近のこういった出題傾向は何を示すのでしょうか?

  • 課題について、自分ごととして主体的に捉えられているか?
  • 単に「賛成・反対」では答えられない課題について、自らの価値観や信条に基づいた考えを展開できるか?
  • 課題について、他者を説得し巻き込む意志や力を持ち合わせているか?

 

つまり、『学力の三要素』の三点目である「主体性・多様性・協働性」が、従来より強く意識されている、と言えるでしょう。
なぜこの観点が強く意識されているのか?それはまさに、「これからの社会」の要請だからです。「正解のない、企業・地域・国家といった枠組みを超えた課題」を解決するためには、さまざまな他者を受け入れ協調しつつリーダーシップを発揮できる人間が必要だからです。
そして、この観点は、今後「新傾向」的な問題に限らず、従来型のオーソドックスな課題型小論文であっても、より重視されることが予想されます。

 

◆「小論文」で「主体性・多様性・協働性」を発揮するには?

では、「主体性・多様性・協働性」を小論文の中でどう発揮するか?ですが、これは小論文対策で最も難しいところだとも言えます。
1.課題文を読んで「そう思う」とか「違うと思う」というのはあるけれど、その理由がうまく説明できない。とくに「そう思う」のときは課題文をなぞるみたいになってしまう。
→言葉で説明できないのは、あなたの判断の根拠になっている「価値観」や「信条」がまだ無意識レベルのものだからです。「なぜ」をなげかけることによって言語化する必要があります。

2.自分の考えは述べられても、「自分ならどうするか」という発想ができない。または言えても「考えていきたい」程度の抽象的な結論で、自分でもピンとこない。
→「物事に対する評価」の視点は得られていますが、「物事に主体的に向き合う」視点がまだ得られていません。実はあなたが興味関心をもって関わっている出来事に対しては得られているはずなので、その視点をどんな課題でも適用できるように応用化する必要があります。

3.テーマも使う言葉も難しいので、自分のことではないような「人ごと」感がして、書いていても実感がわかない。
→どんな難解なテーマでも問題の本質はシンプルです。そして、説得とは「難解な言葉で煙にまく」ことではなく「活きた言葉で相手の心を動かす」ことです。ものごとの本質を見抜くこと、そして自分の考えを自分の分かる言葉で伝え、相手に「なるほど」と思わせる訓練を積む必要があります。

1~3の問題でつまずいている方には、あなたの中に眠っている「自主性・多様性・協働性」を引き出すために、「言語化する力」「応用化する力」「他者に伝える力」を高めてくれる他者・指導者とのやりとりが効果的だと言えるでしょう。

 

◆他者とのやりとりで、小論文の力を飛躍的に伸ばす

このように、「思考力・判断力・表現力」「自主性・多様性・協働性」のいずれもしっかりと示せる小論文を書けるようになるためには、他者・指導者とのやりとりが効果的です。中学生の方には、公立高校受験を見据えたZ会の通信教育 高校受験コース「[本科]作文」や、思考力・判断力・表現力を育む中高一貫コース「[専科]総合」がおすすめ。
また、Z会の通信教育 高1・高2生向けコース「[専科]小論文」や大学受験生向けコース「[専科]受験小論文コース」では、論文記述の基本習得からパターン別の実戦的演習にいたるまで、入試採点者視点での指導を受けることができます。
さらに、Z会のオンライン個別指導「CYCLEZ(サイクルズ)」では、通信教育の「[本科]作文」「[専科]総合」「[専科]小論文」に個別指導をプラスして、「取り組み前段階:発想する・言語化する・考えをまとめる・筋道を立てる」および「取り組み後段階:添削指導を受けての書き直し」を徹底サポートします。特に、「どの方向から問題提起をすべきだろう?」「筋道をどう組み立てたらいいだろう?」といった「取り組み前段階」でお悩みの場合は、専任コーチとやりとりできる個別指導がおすすめです。「コーチング」をモットーにした指導で、あなたの「自主性・多様性・協働性」をしっかり引き出します。

 

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