「プログラミング教育」とはどういうものなのか、またその背景にある「STEAM(スティーム)教育」とは何なのかを、わかりやすく紹介します!

お子さまの情報機器との付き合い方や、STEAM教育・プログラミング教育の「今」がわかる読み物のご紹介など、気になるテーマを取り上げていきます。

2021年04月02日更新

[情報と入試] 【第1回 「情報」入試を解いてみよう…って、小学生でも解ける??】

●2025年1月の大学入学共通テストから「情報」が入試教科に!

2022年4月から高校で新学習指導要領が実施され、教えている内容が今と大きく変わります。
中でも、「情報Ⅰ」が必修化されることは、STEAM教育において、とても重要な変更の1つです。
「でも、どうせ入試には関係ないんでしょ!?」「そんなマイナーな教科、勉強しません。」といった声もちらほらありますが、実は、2025年1月の大学入学共通テストから「情報」が1つの教科として実施されます。
2021年3月24日に独立行政法人大学入試センター(以下、大学入試センター)から、2025年1月実施の大学入学共通テストのサンプル問題が公表されました。

〜大学入試センターのサイト〜
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7ikou.html

今回から、何回かにわけて「情報」入試と、「本当に普及するの?!」の疑問に答えていきます。

●どんな問題が出るの?

詳しい話は次回以降でするとして、実際にどんな問題が出るのでしょうか。サンプル問題は、上の大学入試センターで公表されたものを見てください。
とはいえ、問題そのものを見ただけでは、「うーん、よくわからない…。」となりそうですね。そこで、サンプル問題の中から1問を選んで、小学生風にアレンジした問題を作成しました!

 

●サンプル問題 第2問 を 小学4年生レベルに改題

Z小学校のある学年(80人)で、Z会プログラミング講座で使用するKOOV(R)で作った4種類のロボットのうち、
2種類の写真の入ったポストカード(はがき)を作るために、人気投票をしました。その結果は次のとおりです。

【投票結果】

信号機 トラック 首ふりミミズク 蓄音機
44人 24人 8人 4人

クラスの人数を、選ばれるロボットの種類の数で割ると、
80÷2=40
となり、これを基準人数とよぶことにします。この数よりも多くの人から選ばれると、ポストカードの写真に選ばれると考えることができます。
つまり、ポストカードに登場させるには、「人数÷基準人数」が1より大きい必要があります。
この結果を、表にまとめると次のようになります。番号は、0から3とつけています。

番号(bango) 0 1 2 3
ロボット(robotto) 信号機 トラック ミミズク 蓄音機
番号(bango) 0 1 2 3
人数(ninzu) 44 24 8 4

全人数(zenninzu): 80
選ばれる数(erabarerukazu): 2
基準人数(kijunninzu): 40

これらのデータを使って、どのロボットが選ばれるかのプログラミングを書き、実行すると、あとのような表示結果が出ました。

【プログラミング】
1  robotto = {“信号機”,”トラック”,”ミミズク”,”蓄音機”}
2  ninzu ={”44″,”24″,”8″,”4″}
3  ninzunohako = 0
4  bango を 【 ア 】から 1 ずつふやしながらくりかえす:
5    Lninzunohako = ninzunohako + ninzu
6  kijunninzu = zenninzu ÷ erabarerukazu
7  表示する (“基準人数 : “,kijunninzu)
8  表示する (“配分 “)
9  bango を 【 ア 】から 1 ずつふやしながらくりかえす:
10   L表示する (robotto,” : “,【 イ 】÷【 ウ 】)

【表示結果】
基準人数 : 40

配分
信号機 : 1.1
トラック : 0.6
ミミズク : 0.2
蓄音機 : 0.1

配分を見ると、整数部分だけを見ると、信号機だけが1で、ほかは0になります。
しかし、全体で2種類選ぶので、これでは足りなくなります。
そこで、小数点第1位を四捨五入すると、信号機とトラックが1で、ほかは0になります。【 エ 】が1で、ほかは0になります。
つまり、【 エ 】がポストカードの写真に選ばれた2種類だとわかります。

さて、上記の【 ア 】~【 エ 】には、それぞれ下記のうち、どれが入りますか?

【 ア 】〜【 エ 】の解答群

① 0   ② 1   ③ 2   ④ 3   ⑤ ninzu   ⑥kijunninzu    
⑦ zenninzu   ⑧ 信号機とトラック   ⑨ ミミズクと蓄音機

(回答は、このページ下部にあります)

 

プログラミングが出ていてなんだか難しそう…に見えますが「むむむっ!」、よーく見ると実は割り算だけの問題なのです。

実際のサンプル問題も、題材は「選挙」という、少し社会科に近い内容を扱っていますが、実際は、今回出した問題のように、じっくり読むと割り算さえできれば、あとは、上からプログラミングを読んでいき、頭の中で分岐させていけば解くことができます。

もちろん、このような問題だけではなく、高校で学習する知識が必要な問題もありますが、多くは日常生活近い問題であったり、共通テストの趣旨にそった思考力を問う問題であったりします。

次回からは、「情報」の入試は本当に普及するの!?について、過去の入試の傾向から「大予想」をします。傾向と対策は、受験生だけのお仕事ではないですよー。

※…と書いているということは、普及する可能性が高いのではという話です。

 

【サンプル問題の解答】
【  ア  】:①  【 イ 】:⑤   【 ウ 】:⑥  【 エ 】:⑧

みなさんできましたか? それでは、【第2回 「情報」入試と言うけど…どうせ軽く見られるんでしょ!? いえ重視されます。】に続きます!

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