SDGs(持続可能な開発目標)について知ろう。

2022年6月7日

カテゴリー : Z会担当者による特別コラム

近年、大学入試などのテーマとしても取り上げられることが多いSDGs。本記事では、「食」をキーワードに、日本の食料自給率に触れつつ、SDGsについて考えてみます。

 

はじめに:SDGs(持続可能な開発目標)とは?

 

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標です。

 

近年、大学入試などのテーマとしても取り上げられることが多いSDGsは、2015年の国連サミットにおいて全ての加盟国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられました。2030年を達成年限とし、17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています

 

 

SDGsの各目標は、決してバラバラに目指すものではありません。現在、地球上には、さまざまな課題がありますが、その課題は、SDGsにおける複数の目標と関わりをもちます。

 

「食」に関するSDGsを見てみよう

 

たとえば、我々にとっても身近な話題である「食」に関する目標を考えると、

●目標2 [飢餓]
●目標12 [持続可能な消費と生産]

と関わりがあることは、すぐにわかると思います。

 

さらに、食料の生産についても考えると、農業には水が欠かせないことから

●目標6 [水・衛生]

と関わりがあることがわかります。

 

また、食料の生産のための道具の開発や利用、食料の貯蔵や輸送、加工には、燃料や電気が不可欠ですので、

●目標7 [エネルギー]

とも関わりがあることがわかります。

 

つまり、地球上の何らかの課題の解決を考えることは、必然的に、SDGsの目標達成につながるのです。

 

SDGsから日本の食料自給率について考えよう

 

ここで、先ほど取り上げた「食」に関する日本の課題として、食料自給率について、少し考えてみましょう。

 

食料自給率は「持続可能性」との関連が深い

日本では、少なくともここ50年、毎年のように、食料自給率が下がっています。食料自給率の低さは、「日本が豊かであることの証拠」のような捉え方をされることもありますが、「持続可能な食のあり方かどうか」という観点から考えると、必ずしも望ましいこととはいえません

 

 

「食料自給率が低い」ということは「外国から輸入している食料が多い」ということですが、もし、日本に食料を輸出している国の天候に異変があり、生産量が大きく減ってしまうと、日本の食料事情は、急激に悪化してしまう可能性があります。(SDGsには、目標13 [気候変動]もあり、この目標も、実は「食」と関わりがあります。)

 

地球温暖化や人口増加の観点でも食料自給率の向上は必須

また、同じく気候の観点から考えると、地球温暖化の影響により、収穫可能な作物が変化する可能性が指摘されています。この変化に対して、日本は、独自の対応策を検討・実施を進めないと、世界的にも評価の高い日本の食文化の維持が難しくなると考えられます。

 

さらには、世界的な人口の増加により、食料の奪い合いが起こる可能性もあります。この奪い合いの影響を抑えるためにも、食料自給率の向上は必須と考えられます。(SDGsにある、目標10 [不平等]は、「国内及び各国家間の不平等の是正」に関する目標ですが、この観点からも、食料自給率の向上は必須と考えられます。)

 

食料自給率については、国単位で考えることも大切ですが、さらに細かく考えて、品目別や、都道府県別、といった捉え方も大切です。日本には、固有の国土や気候がありますので、それらに応じた形で食料自給率を向上させるべきですし、それと同時に、地域に応じた特産物の生産を推進できれば、食料自給率の向上だけでなく、SDGsの「目標8 [経済成長と雇用]」の観点からも有効な取り組みになると考えられます。

 

 

食料自給率の向上のためにできることは?

食料自給率の低さに関わる課題は、他にもいろいろなものがあるため、日本政府は、「カロリーベースでの食料自給率を、令和元年度の38%から、令和12年度までに45%に上げる」という目標を掲げました。この目標達成のためには、私たち一人ひとりが、すぐにできることから取り組むことが大切だと考えます。

 

たとえば、食材を選ぶ際に、産地を意識することは、有効だと考えられます。また、旬のものを食べることは、国産の食材を選ぶことにつながる可能性が高いので、こちらも有効だと考えられます。さらには、肉に関しては、輸入飼料の消費が多い牛肉を減らし、豚肉や鶏肉を増やす、といった方法も考えられます。

 

そして実は、国産の食材を選んだり、食べる肉の種類を変えたりすることは、SDGsの「目標7 [エネルギー]」の観点からも有効であり、食料自給率を上げようとする一人ひとりの取り組みは、SDGsの達成にもつながっているのです。

 

まとめ:SDGsを通して「多面的な考え方」を養おう

 

さて、今回は、「食」をキーワードに、日本の食料自給率に触れつつ、SDGsについて考えてみましたが、他にも、身近な話題から、SDGsについて考えることは可能です。衣食住の「食」以外の「衣」や「住」はもちろん、スポーツやエンターテインメント、レジャーやスマホなど、興味のあるものや身近なものから、SDGsについて考えてみてください

 

その経験はきっと、SDGsに関する理解を深めてくれますし、多面的な考え方を養う訓練になり、大学入試等における対応力を高めてくれるはずです。

 

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