デジタル教材を活用するために「強み」を正しく知ろう
2022年11月14日
カテゴリー : 教育情報全般
2019年12月に動き出したGIGAスクール構想が大きなきっかけとなり、現在ではデジタル教材に対する理解が日本全体に浸透し、普及も進んでいます。英語や国語の長文読解や、記述量が多い数学の問題など、読む分量、書く分量が多い教材への対応は難しい場合がありますが、逆に言えば、読む分量、書く分量の少ない教材や動画視聴については、デジタル教材の進歩もあり、効率的・効果的に学習できるケースも多くなってきています。
今回は、デジタル教材の効率的・効果的な利用方法も含め、デジタル教材が強みをもつ点について紹介していきたいと思います。
人間は、同じミスを繰り返しがち
問題演習の際に「何度も見たことがある」のにわからない、解けない、という経験をもつ人は多いと思います。
これは、「何度も見たことがある」というだけでわかった気になったり、復習が甘くなったりしてしまうことが原因だと思われます。
習熟度を適切に確認できるデジタル教材であれば、できない問題は、できるようになるまで、何度でも出題されるようになっているので、「同じ間違いを何度もしてしまう」状態を断ち切ることができます。
いくらでも繰り返しが可能、というデジタル教材の強みは、人間の弱点の克服にとても有効です。
デジタル教材は、ヌケ・モレを見逃さない
模試などで、良い点と悪い点の波が大きい人はいませんか。
良い点をとったときには、実力がアップした気になりますが、悪い点をとることもある、ということは、実は、苦手な分野・単元が残っている証拠。
ところが、苦手な分野・単元については、その存在や確認を見過ごしやすいため、復習ができないままになってしまいがちです。
しかし、デジタル教材であれば、そういった見過ごしを防いでくれます。
デジタル教材を使った問題演習は、出題範囲についての網羅性が高いだけでなく、出題分野・単元に偏りがありませんので、理解できていない分野・単元が、明確にわかります。
しかも、上で述べたように、「できない問題は、できるようになるまで、何度でも出題される」ようになっているので、理解のヌケ・モレを、着実に埋めていくことができます。
デジタル教材は、究極の個別対応を可能にする
到達すべき「学習のゴール(志望校合格)」は、志望校が決まれば決まりますが、「できない問題」は、人によって異なるため、ゴールに達するまでの穴の埋め方は、人によって異なります。
上でも述べた「デジタル教材の網羅性」は、学習のゴール(志望校合格)に到達するために必要な要素です。これに加えて、「できない問題は、できるようになるまで何度でも出題」の組合せにより、デジタル教材では、個人にフィットした対応が可能になります。
たとえば、試験の点が同じ人同士でも、得点できたところや間違ったところは異なります。当然のことながら、その後の学習も異なるはずです。デジタル教材であれば、その違いに対応した出題が可能になるわけですから、究極の個別対応が可能になる、といえます。
「できない問題は、できるようになるまで何度でも出題」といった点や、究極の個別対応であるデジタル教材の特性を生かすことができれば、質的にも時間的にも、非常に効果的・効率的な学習が可能です。特に基礎基本の習得には最適ですので、デジタル教材に取り組む際には、是非、ここで述べたことを意識して取り組んでください。
進捗状況の把握や共有にも優れている、デジタル教材
ここまで述べてきたような、「できるようになるまで何度も出題」や「苦手な分野・単元の把握」などがデジタル教材で可能なのは、取り組みの状況や進捗状況を、データとして確実に記録することができるからです。このことを利用すれば、自分自身の学習への取り組み方も把握できるため、学習の進め方の見直しもしやすくなる、といえます。
さらには、取り組み状況や進捗状況は、他の人と共有することも可能なので、一緒にがんばりたい仲間や、協力してくれる人たちと共有することで、仲間同志で励ましあったり、学習に取り組む意欲を高めたりする環境を整えやすくなります。
とはいえ、まだまだ紙の教材は健在。
ここまで述べてきたように、デジタル教材にも様々なメリットがあります。
とはいえ、英語や国語の長文読解や、記述量が多い数学の問題など、読む分量、書く分量が多い教材は、やはり紙教材が学びやすい場面もあります。
さらには、大学入試がまだまだ「紙の冊子」+「紙の解答用紙」である以上、その形での訓練も必須ですし、紙に書くことは、思考の整理にも有効と考えられていますので、紙に解答を書くことの重要性が小さくなることはありません。
デジタル教材については、そのメリットが生きる、基礎基本の学習において活用しつつ、発展的、応用的、実戦的な学習・問題演習には紙教材を用いることで、バランスのとれた学習が可能になります。これらの使い分けを意識して、自分に合った形でデジタル教材・紙教材を選び、学習を進めてください。
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