教育&入試トレンドニュース【2021年10月号】
2021年10月1日
カテゴリー : 教育情報全般
さまざまな教育ニュースを毎月配信する「教育&入試トレンドニュース」10月号です。
主なニュース
【特別な才能をもつ子どもをどう伸ばす?】
今年6月、文部科学省は特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方を議論する有識者会議を立ち上げました。これまで3回の会合が開かれ、8月末から9月中旬にかけては児童生徒やその保護者、関係者に向けたアンケート調査もWebで実施されています。
スポーツや文化などさまざまな分野で、突出した才能を示す子どもたちが存在します。これまでそうした才能は「習い事」と扱われ、伸ばす機会はほとんど学校の外に限られていました。学校教育ではあくまで平等、一律の学びが重んじられてきたからです。しかし、今年1月の中教審答申は、目指すべき「令和の日本型学校教育」として、子ども一人ひとりの興味・関心などに応じた「個別最適な学び」を強く打ち出しました。それをふまえて学校現場でも、特定分野でずば抜けた才能を示す子どもたちをどのように見出し、サポートしていくのかが新たな課題になってきたのです。
今後の議論しだいでは、学校のカリキュラムや入学者選抜にも何らかの影響を与える可能性があります。
(参考)
▼「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議 (文部科学省)
その他のニュース
◆8月25日:自民党の文部科学部会で2022年度予算の概算要求や税制改正に関する協議が行われ、私立学校関係団体も参加し、意見を述べました。その席で日本私立大学連盟の田中会長(早稲田大学総長)は、大学入学共通テストの実施時期を12月に早めるように要望。1月中旬に本試験を行う現在の日程だと、各私立大学の個別選抜で共通テストを活用するのが難しいためです。
◆9月2日:イギリスの教育専門誌Times Higher Education(THE)が世界大学ランキング2022を発表しました。「教育」「研究」「論文の引用数」「国際性」「産業界からの収入」の5分野でのスコアに基づく順位です。1位は6年連続でイギリスのオックスフォード大学。アメリカのカリフォルニア工科大学、ハーバード大学が2位タイで続きます。日本の大学では、東京大学の35位タイが最高でした。
(参考)
▼World University Rankings 2022 (Times Higher Education)
◆9月8日:新潟県が大学医学部の地域枠を拡大する見通しを公表しました。選抜した医学生に奨学金を貸与し、県内の指定された医療機関で9年以上勤務すれば返還を免除するのが地域枠で、いまでは全国の医学部定員の2割弱を占めるまでになっています。新潟県の計画通りに進めば、2022年度の地域枠は最大53名になり、2021年度に比べて20名の増員が実現します。
(参考)
▼オ地域枠で夢を叶える!新潟県はあなたの医学部進学を応援します! (医師ナビにいがた)
◆9月10日:東京都教育委員会が多様な英語学習コンテンツを提供するサイト「TOKYO ENGLISH CHANNEL」を正式にオープンしました。小・中・高校生向けにさまざまな動画教材を公開しているほか、高校生向けのイベント企画にも力を入れています。9月23日にはオンラインでニュージーランドやオーストラリアなどの大学の講義を受講する「バーチャル留学」が開催されました。
(参考)
▼TOKYO ENGLISH CHANNEL (東京都教育委員会)
◆9月15日:芝浦工業大学(東京都港区)は、未来を担う理工系女性技術者の育成のため、2022年度学部入学者から100人を超える成績優秀な女子入学者へ入学金相当(28万円)を奨学金として給付すると発表しました。日本における工学系学科の女子学生比率は15.6%(2020年度)と、世界的にも低い水準。芝浦工業大学は2027年までに女性学生比率を30%以上に引き上げることを目標としています。
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