社会は、私たちが生活している身の回りの物事が、どのようにつくられ、どのように展開しているかを学ぶもので、生きていく上で必要な認識力と判断力を養う教科です。社会を勉強すると、皆さんが生活している地域や、皆さんが旅行などで訪れた地域のことがわかり、味わい深い時間を過ごせます。

例えば、皆さんが鹿児島に旅行に行ったとして、鹿児島について何も知らないとあまり面白みを感じることもできないまま帰宅することになるかもしれませんが、社会で「シラス台地」「サツマイモ」等について勉強していると、鹿児島旅行でサツマイモを食べた時に「これはもしかして、シラス台地で採れたサツマイモかな？」と身近に感じ、実際にそれがシラス台地で採れたものだとすると「ああ、これが教科書で習った水はけのよい火山灰土で育ったサツマイモか！」とより味わい深く食べることができるでしょう。そもそもサツマイモの「サツマ」は、鹿児島県の昔の読み方（薩摩）から来ています。

社会を勉強することで、皆さんの毎日の生活が味わい深くなるのです！

社会は、中学生になると、「地理」「歴史」「公民」という分野に分かれます。小学校の間ははっきりとは分かれていませんが、小学校でもこの３分野について学びます。まずは、それぞれの分野についてしっかりと「理解」して「記憶」していきましょう。記憶する時は、できるだけ多くの感覚器を使う方が定着しやすいので、「見る」だけでなく、「声に出す」、「それを聞く」、「書く」ようにしましょう。特に皆さんは「書く」試験を受けるので、「書く」ことはとりわけ大事です。そしいて、記憶は「繰り返し」が重要なので、回数多く記憶をすることが大事です。「５０分を１回」より、「１０分を５回」です。

また、これは個人的な意見ですが、歴史の年代（「明治維新は1868年」など）はできるだけ暗記しておいた方が良いと思います。国を越えて時代関係が理解しやすくなりますし、中学高校で試験問題を解く時に便利です。年代を暗記するには、市販の歴史年代記憶の語呂合わせの本やインターネットの情報を利用すると良いでしょう。

さらに、各項目の関連も意識するとより深い理解につながります。現代の日本の国家機関は「国会」「内閣」「裁判所」の３つに分かれています（「三権分立」といいます）。これは、中世のヨーロッパの王様が強い権力で自由に国民の権利を制限したり奪ったりすることがあったため、国民が力を合わせて国王をうち倒して国民が主人公の国を新たに作り、その時に権力を集中させるのではなく分散させて互いに監視させることが大事だという教訓を人類が学んだことに源があります。地理、歴史、公民、は互いに関連していることが多いので、それに気づくと社会を立体的に理解できるようになります。

社会の出来事は、毎日のニュースで報道されます。もし皆さんのお家に新聞があれば、毎日１ページ目だけでも良いので、目を通しておくと良いでしょう。新聞がない場合でも、テレビのニュース番組はできるだけ見ると良いでしょう。意味が分からなくても大丈夫です。「ニュースに触れる」ということが大事なのです。ニュースに触れていくと、社会という科目に親しみを持てるようになりますし、中学校では、「時事問題」といって、最近のニュースをもとにした問題が出されることがありますので、それへの対応にもなります。何より、社会に詳しくなることは、皆さんの発想が豊かになり、ひいては皆さんの生活が豊かになることでもあります。楽しく社会を学んでいきましょう。