「京大生物」2020年度京大入試分析

今年度の入試を概観しよう

分量と難度の変化 (理科…1科目90分、2科目180分)

  • 分量:変化なし
  • 難易度:昨年度なみ
  • 各分野から出題されるが、「遺伝情報の発現」および「生態と環境」からの出題頻度が比較的高い。
  • 教科書に掲載のない、初見の題材をもとにした出題が基本となる。
  • 近年は知識問題と考察問題がバランスよく出題される。論述問題は、解答欄の範囲内で答える。

2020年度入試の特記事項

  • 2017年度は論述の題数が多く個々の記述量が少なかったが、2018年度以降は例年並みの題数・記述量である。
  • 2016・2018年度にみられたような、教科書でほとんど扱いのない知識問題があった。
  • 2019年度に続き、大問4題中2題が(A)、(B)に分かれていなかった。

合否の分かれ目はここだ!

例年だといずれの大問も完答は難しいのだが、2019年度に続き2020年度も、多くの受験生が解きあぐねるような設問がなかったため,解ける設問で失点せずに確実に得点することが重要になったと思われる。
例えば、生物問題I 問1や生物問題II 問1、生物問題III 問2、生物問題Ⅳ 問1・問3 などの、教科書レベルの知識で解答できる用語問題・論述問題や、生物問題I 問3や生物問題IV 問6などの頻出の考察問題、生物問題I 問2や生物問題II 問2のような単純な計算問題は、条件の見落としや計算ミスをせずに、確実に解くようにしたい。
一方、生物問題III 問1のような問いは、思いつかなかったら、とりあえず選んだ記号を書いて先に進みたい。
また、生物問題I 問6・問8などは、題材は初見でも、設問文などから教科書や図説、問題演習でみた類似の現象と結びつけて理解したい。
論述問題では設問の要求に正確に対応できたかどうか、また、計算を含む問題では条件の見落としや計算ミスがなかったかどうかが、合否の分かれ目になったと考えられる。

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さらに詳しく見てみよう

大問別のポイント

 生物問題 I 

(A)

  • タンパク質の発現について、変異と転写、修飾と分泌の理解が問われた。
  • 問5は、設問文にあるII型変異の特徴を踏まえて計算する。

(B)

  • DNAの修復とその機構を確認する実験を扱っている。
  • 問6は、実験結果と、教科書にある複製のしくみに出てくる酵素などの理解とを重ね合わせて解答する設問である。

 生物問題 II  

  • 中問に分かれていない大問。母性効果で致死になる遺伝子と、その遺伝子と連鎖している遺伝子の遺伝。
  • 作業自体は単純だが、条件の見落としや計算ミスといったケアレスミスに気をつけたい。
  • 問4は、連鎖している遺伝子の組合せを踏まえてF1雌を場合分けして取り組む。

     生物問題 III  

    <有機> 有機化合物の構造決定

    • 中問に分かれていない大問。陸上植物の乾燥適応と乾燥ストレス対応が題材である。
    • 問1、問2⑵⒞以外は取り組みやすいので、必ず解答したい。
    • 問1のセン類とタイ類は、一部の教科書は掲載していないが、それぞれスギゴケのなかま、ゼニゴケのなかまを指す。
    • 問2⑵⒞は、一部教科書のコラムにのみ掲載がある。

     生物問題 IV  

    (A)

    • 紅藻の光合成が生活環境に適応していることについて問われた。
    • 問2の論述は、語群によって丁寧に誘導されているので、しっかり解答したい。

    (B)

    • 広葉型マメ科植物と、傾斜葉型イネ科植物の、窒素条件を変えた場合の競争が題材。
    • 問4は、地面からの高さが相対値であることに注意したい。

     攻略のためのアドバイス

    京大生物を攻略するには、次の3つの要素を満たす必要がある。

    ●要求1●関連分野と連動した知識

    ハイレベルな勝負になる京大生物では、教科書レベルの知識でカバーできる用語問題や論述問題での失点は許されない。教科書と図説を参照する習慣を身につけよう。
    教科書で太字になっている語については単純に暗記するだけでなく、関連する生命現象と合わせて、自分の言葉で説明できるようにしておくこと。

    ●要求2● 実験データの読解力

    京大生物は、初見の題材の出題が多く、見慣れない実験の手法やデータを的確に読み解く必要がある。
    そのためには、条件や結論を箇条書きにして整理する訓練が有効。
    まずは標準レベルの実験考察問題に取り組むところから始め、徐々に京大レベルに近づけていこう。

    要求3● 解くべき問題を見極める力

    論述力は自分の手を動かして答案を書き上げることが何よりも大切。
    実戦演習を重ねる中で、仮説→実験→結果→考察→仮説という一連の流れを自分なりに整理する癖を身につけ、論述に必要なキーワードを集めることから始めよう。
    書き上げた後は、独りよがりな答案になっていないか、添削をしてもらうとよい。

    知識力の完成

    なるべく早く●要求1●の完成を目指すこと(遅くとも高3の夏をめざそう)。とくに,「生態と環境」、「生物の進化と系統」は対策が遅れがちになるので、計画的に学習を進めよう。Z会の本『生物 知識の焦点』は、高校生物の全範囲について、教科書だけでは学べない入試頻出事項を解説しているので,知識力の向上に最適である。

    演習量の確保

    入試形式の演習問題になるべく数多くあたり、●要求2・3●のレベルUPを図ろう。典型・頻出問題は一通りこなしておくこと。Z会の通信教育でも、京大の出題レベルに合わせて典型・頻出問題を出題していく。

    速読・速解の習得

    問題の分量が多いこともある京大生物では、なるべく全部の設問に手をつけられるよう、問題を解くスピードも重要になってくる。本番の入試を意識して、時間配分にも気を配った演習を積もう。

    Z会で京大対策をしよう

    Z会京大生物担当者からのメッセージ

    2019年度に引き続き、今年は基礎的な知識を問う用語問題や論述問題が比較的多かったので(それはそれで誤字やケアレスミスがこわいけれど)、すべての問題に目を通すことができた人が多いのではないでしょうか。それだけに、考察問題や論述問題では、見落とした条件はないか、設問の要求を正しく理解したかどうか、要求に対して的確に論述できたかどうか、といったところでの差が明確になったものと思います。
    学習時間が限られてくると、生物の問題演習では、考察問題などでも要素だけ挙げて答え合わせ・・・となりがちです。しかし、個別試験に向けては、実際に手を動かし、文どうしのつながりも意識して論述する演習を、一定量取り入れるようにしてほしいです。そして、それにはZ会の添削問題が最適だと、自信をもっておすすめします。

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