2026年度「東大理系数学」徹底分析 傾向と対策

Z会の大学受験担当者が、2026年度前期試験を徹底分析。長年の入試分析から得られた知見もふまえて、今年の傾向と来年に向けた対策を解説します。

Z会理系数学担当者からのメッセージ

東大理系数学では、解法パターンを覚えているだけでは太刀打ちできない、難度の高い思考力を要求される問題が出題される。このような問題を本番で解けるようにするためには、自分で試行錯誤して考えないと解けないような問題に、日頃から取り組んでおくことが必須である。
Z会の「東大京大プレミアプラン」では、過去の東大の出題を踏まえた良質な問題を出題しているので、本番さながらの演習で思考力を養い、東大合格を勝ち取ろう。


今年度の入試を概観しよう

分量・難易度

(昨年度比)

  • 分量:変化なし
  • 難易度:やや難化

出題・解答の形式

  • すべて記述式。

2026年度入試の特記事項

  • 2024年度と2025年度で見られなかった文系との共通問題や類題が復活して2題出題された。
  • 整数、場合の数と確率、図形といった東大頻出の分野からの出題もあり、やや難度が高く差がつきやすい東大らしいセットだった。
  • 2025年度に比べて、完答しにくい問題が増え、やや難化した。

合否の分かれ目はここだ!

  • 大問の難易度には適度に差があるのが通例。また、難しい大問では、手のつけやすい(1)が設けられていることが多いが、年度や問題によっては、前半の小問が考えにくいこともあるので、大問や小問の順番に関係なく、易しい問題を見きわめて得点を重ねることが重要である。2026年度では、まず比較的取り組みやすい第2問を確保した上で、残りの5問から、得意不得意に応じて1問を完答し、あとは得点しやすい前半の小問で部分点を重ねて1問分程度を積み増し、全体として5割程度得点すれば合格ラインと思われる。

さらに詳しく見てみよう

大問別のポイント

第1問:微積分 [やや難]

関数の最大値、最小値を求め、それを利用して定積分の値を評価する問題。(2)は(1)の使い方を考えて、加法定理を用いて展開していくのがポイントだが、その後も被積分関数をよく観察しながら方針を立てて処理していく必要があり、完答するのはやや難しいと思われる。

第2問:場合の数と確率 [標準]

平面上の格子点から異なる3点を選んで三角形ができる確率を調べる問題。(1)で具体的な場合を考えるので、(2)はそれを活かして考えるのがカギになる。いろいろな考え方ができるが、必要な発想力、処理力がともに標準的なレベルであり、今年度のセットの中では是非完答したい問題である。

第3問:空間座標、図形と方程式、いろいろな曲線 [やや難]

球面上の3点 P、Q、R について、2点 P、Q を xy 平面上にとり、三角形 PQR の重心を固定したときに、線分 PQ の中点 M の軌跡や線分 PQ の通過領域を求める問題。自分で文字を設定して考えることになるので、具体的な処理はいろいろ考えられるが、比較的取り組みやすい(1)は完答しておきたい。(2)はノーヒントだと難しいが、(1)があるのでこれを利用して考えるのがポイントである。

第4問:図形と方程式、三角関数、微分法 [やや難]

3次関数の3つの接線が正三角形を作るための条件を考え、さらにその面積の最大値や最小値が条件をみたす場合を調べる問題である。3本の接線がどの2本も60度で交わるための条件をいかに捉えるか、また面積の最大・最小や接点の x 座標の関係をどう捉えるか、などいくつかのカギがある。一つひとつは特別難しいわけではないので、粘り強く考えて処理できるかどうかで差がついたものと思われる。

第5問:複素数平面 [やや難]

複素数平面の問題で、原点を中心とする半径1の円C の変換 w = ( z – α )³ による像D を考える問題。(2)は(1)をヒントにして偏角に注目して考えればよいのだが、点αの存在範囲を調べるのに、与えられた条件をいかに論理的に読み替えて考えるかがカギになる。

第6問:整数 [やや難]

正の約数のうち、3で割って1余るものの個数と、3で割って2余るものの個数をテーマとする問題。約数の個数を考えるので素因数分解に着目することや、2項定理や合同式を使った余りの処理などがポイントになる。整数問題の対策ができている受験生にとって、構造をつかむこと自体はそこまで難しくはないと思われるが、誤りなく正確に答案にまとめていくのはやや難しい。

攻略のためのアドバイス

東大理系数学の要求

要求① 高度な思考力

特別な知識は要求しないが、高いレベルの思考力、発想力を試す問題が多く出題される。他の大学では、一目で典型問題だとわかる出題が多いが、東大では出題の仕方がかなり工夫され、すぐには問題の解法が浮かびにくいものが多い。初見の問題に色々な面からアプローチして、解法を決める力が求められる。確率、整数の問題で主にこの力が問われる。

要求② 速く正確な処理力

例年、処理量の多い問題が出題され、比較的処理量の少ないものでも、1問あたり20~30分くらいかかるものもある。とくに微積分の問題で、ハードな計算を要求するものが多い。また、やや高度な出題も見られるが、処理力重視の問題は、方針が立てやすい。数式処理力の差は直接得点差につながりやすいので、速く正確に処理できる力を充実させておきたい。

要求③ 解ける問題を見きわめる力

例年、5割程度取れれば合格ラインといえる量とレベルであることが多い。そのため、全問を解く必要はなく、解く問題の選択が合否を分けるといえるだろう。過去問演習などで完答できる問題を見きわめる力を養いたい。それ以外の大問でも、解ける小問はもちろん解くべきである。

東大理系数学 攻略のために

苦手分野の克服+東大レベルの問題を解く

苦手分野があれば、遅くとも受験生の夏休みまでには克服したい。ただし、基本的なことばかりやっていては、高度な思考力が要求される東大入試には太刀打ちできなくなる。高2の秋以降、東大レベルの問題に接していくことでライバルに差をつけよう。Z会の講座では、東大入試で重要な単元の内容を確認しながら、東大レベルの問題の学習を進められる。

レベルUP

受験生の秋以降は実戦的な演習を行い、得点力アップを図ろう。また、答案を作成する力の養成も意識したい。受験生用のZ会の講座では、東大で頻出の確率、整数、図形、微積分を中心とした東大対応の演習をする。

東大レベルの演習

共通テストが終わったあとは、東大入試に即応したZ会の問題で、最後の総仕上げをしよう。解答を作成する時間や、採点者にきちんと内容の伝わる答案作りを意識し、実戦力を完成させよう。

Z会でできる東大対策・ご案内





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