東大国語

差がつく一問(2019)_第1弾(東大国語)

記述の“きめ細かさ”が合否を左右する。

古文の易化、漢文の難化といった問題ごとの難易度変化はあるものの、現代文・古文・漢文いずれにおいても〈文章の内容を正確に読み取り、かつ限られた解答欄に的確に解答をまとめる力〉を重視する出題傾向に変化はありませんでした。例年と同様に精密な読解・答案作成の力で差がつく出題だったといえます。

まずは、2019年度の「東大国語」を俯瞰しよう

はじめに、問題構成や出題傾向をおさえて、

「自分が受ける入試問題」を想像しましょう。

第一問(文理共通) 【難易度:標準】
●出題形式・テーマ
現代文(評論)
中屋敷均「科学と非科学のはざまで」

●問題の内容・分析
分子生物学者による科学論からの出題。
いずれの設問も傍線部が短いため、意味内容を文脈から十分に補足し、大筋をまとめ直してわかりやすく説明する力が求められる。

第二問(文理共通) 【難易度:易】
●出題形式・テーマ
古文(逸話)
『誹諧世説』

●問題の内容・分析
俳諧を含む逸話文からの出題だが、読解が難しい箇所はほぼなく、場面の読み取りは容易。
登場人物の行動・心情も明確に描写されているので、余計な記述に字数を割かないよう、簡潔に答案をまとめる必要がある。

第三問(文理共通) 【難易度:やや難】
●出題形式・テーマ
漢文(散文)
黄宗羲『明夷待訪録』

●問題の内容・分析
「学校」の存在意義について述べた文章。
文脈を踏まえて多義語の意味を慎重に見極めつつ、第一段落と第二段落の対比をつかみ大筋を外さないようにしたい。

第四問(文科のみ) 【難易度:標準】
●出題形式・テーマ
現代文(随筆)
是枝裕和「ヌガー」

●問題の内容・分析
「迷い子」という経験を通して、子供がどのように世界と向き合うのかを考察した文章。
筆者の心情や思想は読み取りやすく、設問も解答の方向性をつかみやすいものが多いが、答案としてまとめる際の記述・表現のしかたに工夫が求められる。

合否の分かれ目は?

再現答案のアンケートを集計し、入試本番で受験生が感じた難易度まとめ

上の表は、再現答案のアンケートを集計し、入試本番で受験生が感じた難易度をまとめたものです。
第三問の集計結果を見ると、合格者と不合格者の間で大きな開きはなく〈体感的な難度そのものは、合格者も不合格者もほぼ同程度に感じている〉ことがわかります。
しかしながら再現答案を見ると【漢字や熟語の意味を十分に汲み取り、答案へ反映する力】【文脈に即した表現で答案をまとめる力】の有無によって、不合格者の答案は予想得点を大きく下回る傾向にあるなど、如実に出来が分かれる結果となっていました。東大入試に合わせた記述解答の練習をどれだけ積んできたかで差が開く問題となっていました。

差がつく一問は、

≪第三問≫

●どんな問題?

 

●注目ポイントは?
第三問の漢文は、例年よりも話の展開をとらえにくい文章であったことに加え、不合格者の答案では自分では合格者と同程度に読めたつもり・書けたつもりであっても、文脈の趣旨や漢字・熟語の意味を答案へ反映できていないため、大きく減点されてしまうという傾向が見受けられました。
東大国語で合格点を確保するために要求される〈文章読解・答案記述の水準〉を知るうえでも、なるべく早い時期に取り組んでおきたい一問といえます。

あなたならどう解く?目標点は?

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合格に必要な目標点は?

ここで差がつく!間違えやすいポイントは?

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